もう一方の無線LANアダプタ機能は、さりとて述べるべきところも少ない平均的スペックだ。ワールドワイド仕様ということもあってか利用可能な無線チャンネルは11チャンネル止まりであり、多くが13チャンネルまで利用できる国内向けの製品と比較すると見劣りする部分すらある。もちろんWindows XPであれば、ドライバをインストールすればOSの機能で無線LANを利用することも可能である。
ただし注目したいのは、接続をサポートしたり、通信状況を把握できる付属ユーティリティ。その機能はなかなかマニアックだ。英語版ではあるが、そもそも無線LAN用語は英語表記がそのまま使われていることも多いし、とくに使い方が難しいわけではない。
ユーティリティでは、複数のプロファイルを登録して任意に切り替えての利用できるようになっている。登録済みのプロファイルとマッチするアクセスポイントを検出すれば自動で接続もしてくれる。「SiteSurvey」という機能を利用すればアクセスポイントの検索もできる。
さて、ここまでは普通だ。マニアックなのはここで提供されるさまざまな情報である。「SiteSurvey」では受信強度をdb表示し、BSSIDも一覧表示される。また、接続中はIPアドレスに加えて、リアルタイムで送信、受信個別のリンク速度や受信強度も確認可能となっている。無線LANの普及に伴って、関連ユーティリティなども情報提供というよりは使い勝手重視のタイプに変わりつつあるわけだが、このユーティリティツールはよい意味で古くさく、そして新鮮でもあるのである。
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