えーーっ!Windows Media Encorderは「X2」が速いっ!(2/2 ページ)

» 2005年11月30日 16時26分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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 メジャーなエンコードツール、「Windows Media Encoder 9」での性能を見てみるとAthlon 64 X2が高速だ。コーデックとして、まずWindows Media Video 9を利用したが、Athlon 64 X2が8%程高速。さらにWindows Media Video 9コーデックでエンコード時に様々なオプションが利用できる「Windows Media Video 9 Advanced Profile」でもAthlon 64 X2が高速だ。

Windows Media Encoder 9とWindows Media Encoder 9にAdvanced Profileを組み込んだ状態でエンコード性能を比較する

 Windows Media Video 9 Advanced Profileで利用できる2つのエンコードオプションも適用してみた。なおWindows Media Video 9 Advanced Profileは、Windows Media Player 10が導入されていればWindows Media Encoder 9でコーデックとして選択可能になる。残念ながら拡張されたオプションはレジストリ操作が必要だが、既存のレジストリを操作するのではなく新規に追加するので、少々設定ミスがあってもOSが不安定になるといったことはない。ぜひ、トライしてみてほしい。

 最初に利用したオプションは「Force LoopFilter」で、簡単に言えばブロックノイズを低減する機能だ。レジストリエディタ(スタートボタンから「ファイル名を指定」を実行して「regedit」と入力すると起動する)で「HKEY_CURRENT_USER¥Software¥Microsoft」に「Scrunch」、その下に「WMVideo」というキーを作成し、「Force LoopFilter」というDword値を作成。値を「1」にすると機能が有効になり、「0」にすると無効のままだ。

 次に利用したオプションは「NumBFrames」で、通常IフレームとPフレームだけで構成されるWindows Media VideoにMPEGと同様にBフレームを追加するオプションだ。さほど画質を低下させることなくファイルサイズを小さくできる。こちらもレジストリエディタで「Force LoopFilter」と同じ位置に「NumBFrames」というDword値を作成し、値を入力するとそのままIフレームとPフレーム、もしくはPフレーム間に作成されるBフレーム数になる。

レジストリエディタで「Force LoopFilter」「NumBFrames」のエントリを加える

 この2つのオプションを片方ずつ、もしくは両方適用してみたが、すべての条件でAthlon64 X2が高速。オプションを適用したほうがPentium Dとの差が大きくなるのも興味深い。エンコード処理が複雑であればあるほどAthlon 64 X2が高速になるという傾向が見えてくる。

Windows Media Video 9 Advanced Profileにオプションを追加した場合のエンコード性能比較

 長時間のMPEG-2エンコードをソフトウェアで行うからCPUをパワーアップしたい、というユーザーの絶対数はそう多くないだろう。むしろ、キャプチャーカードなどでMPEG-2はハードウェアエンコードで生成しWindows Media Videoのようなより高圧縮なフォーマットへのエンコードのために早いCPUが欲しい、というユーザーが多いはずだ。

 そういうユーザーにとって、高画質オプションを使った複雑なエンコード処理でより高速になるAthlon 64 X2はまさに「最高のCPU」となるのではないだろうか。

 なお、エンコードのパフォーマンスとは直接関連しないが、エンコード中のCPU温度もAthlon 64 X2が10度近く低く(いずれも純正クーラーを使用)、それだけCPUクーラー動作音も静かであった。動画エンコードのためのPCにとってAthlon 64 X2というCPUは非常に魅力的なのではないだろうか。

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提供:日本AMD株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年1月31日

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