これまで説明してきたように、本製品の特徴は、なんといってもNapaプラットフォームをいち早く搭載したことにある。インテルからは正式に発表されていないNapaプラットフォームだが、本製品を評価して分かったことなどを基に、その性能などについて紹介していきたい。
まず、CPU「Yonah」だが、すでに報道されているように、DothanをベースにしたデュアルコアCPUとなっている。現時点でインテルから正式なブランド名は公開されていないが、OEMメーカー筋の情報によれば、インテルはYonahのデュアルコア版をIntel Core Duo、シングルコア版をIntel Core Soloというブランド名にすることをすでにOEMメーカーなどに伝えているという。
本製品に採用されているYonahプロセッサは1.66GHzの製品だが、WindowsのプロパティなどによればプロセッサナンバはT1300と表示されている。しかし、実際のプロセッサナンバはT2300となる可能性が高い(このあたりもインテルの正式発表を待つ必要がある)。
なお、画面はCrystalCPUIDによる表示で、物理コアが2つあることが分かるほか、命令セットはMMX、SSE、SSE2、SSE3に対応しており、SpeedStepテクノロジ対応、NXビット、さらにはVTにも対応していることがわかる。
Yonah初期出荷版のVTへの対応に関して、インテルはこれまで明確にしてこなかったが、CrystalCPUIDの表示を見る限り、Yonahは最初からVT対応としてリリースされることになるのだろうか。もっとも、今回の評価に使用している機材そのものがサンプル製品であり、それに搭載されているCPUもエンジニアリングサンプルである可能性もある。であるから、実際に実装される機能については「インテルから公式に発表されるまでは分からない」としておこう。
それでは、実際にベンチマークを利用してYonahの性能に迫ってみる。今回は比較対象として、Pentium 4 630(動作クロックは3GHz)+Intel 945G+DDR2-667、Pentium D 820(同2.8GHz)+Intel 945G+DDR2-667、Pentium M 745(同1.8GHz)+Intel 915G+DDR333のそれぞれで構成される自作PCマシンを用意して、これと比較してみることにした。Pentium 4とPentium Dは標準的なパフォーマンスデスクトップPCの構成、Pentium Mに関しては擬似的なノートPCとして見ていただくと分かりやすいだろう。
LaVie RX | Pentium M 745搭載自作PC | Pentium D 820搭載自作PC | Pentium 4 630搭載自作PC | |
CPU | Yonah 1.66GHz | Pentium M 745(1.80GHz) | Pentium D 820(2.8GHz) | Pentium 4 630(3GHz) |
チップセット | モバイルIntel 945ファミリー | Intel 915GM | Intel 945G | Intel 945G |
マザーボード | - | MSI 915GM Speedstar FA4 | Intel D945GTP | Intel D945GTP |
メモリ | DDR2-533 | DDR333 | DDR2-667 | DDR2-667 |
容量 | 512Mバイト | 1Gバイト | 1Gバイト | 1Gバイト |
グラフィックスチップ | チップセット内蔵 | チップセット内蔵 | チップセット内蔵 | チップセット内蔵 |
ハードディスク | 富士通 MHV2100BH | WD360 | WD360 | WD360 |
OS | Windows XP Home Edition | Windows XP Professional | Windows XP Professional | Windows XP Professional |
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