レビュー
» 2006年02月14日 10時00分 UPDATE

レビュー:スリムノートPCがほしいのだ! 工人舎の挑戦─ APERA SS (1/2)

2005年12月、ヨドバシカメラの店頭に濃紺の天面が映える最薄部18.6ミリ、重量約1.2キロのスリムノートPCが出現した。工人舎が放つ、その名はAPERA SSという。

[田中宏昌,ITmedia]

 このAPERAは、昨年12月に工人舎が立ち上げたばかりのPCブランドだ。ラインアップは2モデルで、12.1インチ液晶を備えた1スピンドルPCのAPERA SSと、14インチワイド液晶を搭載した2スピンドルPCのAPERA SWとなる。このうち、まずは前者のインプレッションをお届けしよう。ちなみに、工人舎という名前に思わず反応してしまったITmedia読者の方も多いかと思うが、このあたりの話は後日紹介する予定なので、ここでは製品レビューに的を絞って話を進めたい。

ht_0602aperass01.jpg 重量が約1.2キロ、厚さ18.6〜28.8ミリの軽量・薄型ノートPCのAPERA SS

久しぶりに登場した薄型PCのニューフェイス

 APERA SSを見てまず驚くのは、最薄部で18.6ミリ、最も厚い部分でも28.8ミリというスリムなボディだ。液晶天面とパームレスト、底面の素材にマグネシウム合金を採用し、軽さと強度の確保を図っている。実際、筐体各所を指で押しても不自然なたわみは見られなかった。

 また、トップコート処理が施された濃紺の液晶天面部も印象的だ。グレーの底面とライトシルバーのパームレスト部分がツヤ消し塗装になっているので、コントラストが際立つ。ただ、天面は光沢塗装されているがゆえに、指紋や皮脂が目立ちやすいのは痛しかゆしだ。

 特筆したいのが、本体の重量バランスのよさ。重量こそ約1.2キロとこのクラスでは標準的だが、重心に片寄りがなく、ラッチレスではないものの、指一本で液晶パネルを開閉できる。通常この手の薄型ノートPCでは、机上で液晶パネルを開けるときにボディ全体が一緒に浮き上がってしまいがちだが、本機ではそのようなことがない。

ht_0602aperass02.jpg トップコート処理された濃紺の天面が目を引く。今後はカラーバリエーションの展開も期待したいところだ。なお、ACアダプタはとりわけ小型ではないが、ケーブル込みの重量が約330グラムと持ち運びは苦にならない。

XGA表示の低温ポリシリコン液晶を採用

 1024×768ドット表示に対応した12.1インチのパネルには低温ポリシリコン液晶を採用する。通常のアモルファス液晶に比べ、液晶を制御するICチップなどの部品を減らせるため、白色LEDには及ばないが、液晶パネル部の厚さは約4〜7.5ミリですむ。光沢液晶ではなく、輝度もそれほど高くはないが、Webブラウジングやビジネスソフトを使う分には不満を覚えることはないだろう。ただ、左右方向はともかく、上下の視野角がやや狭い印象を受けた。

 主要キーを17.5ミリピッチでまとめたキーボードは、「Enter」キーが右端にあり、不規則な配列もなく、キーストロークも2ミリと適度なタイプ感がある。しかし、「む」「ろ」「め」といった一部のキーは13.5ミリピッチと狭く、ミスタイプを誘いやすい。カナ入力をしているユーザーには慣れが必要といえるだろう。細かいところでは、「Delete」キーが右上のスミにない点や、「Enter」キーやカーソルキー部分のユニットの固定が甘く、入力時にパシャパシャと耳障りなクリック音がするのは気になるところだ。

 一方、奥行き92ミリとゆとりがあるパームレストや、2ボタンのシンプルなクリックボタンに不満はない。Synapticsの多機能ドライバが導入ずみで、エッジモーションや細かいタップ動作を設定できる。なお、クリックボタンはストロークが浅い代わりに、明確なクリック感があるタイプだ。

ht_0602aperass03.jpg 12.1インチの低温ポリシリコン液晶を採用。ゆとりのあるパームレストはよいのだが、主要キーを17.5ミリピッチ(縦方向は16.5ミリピッチ)でまとめたキーボードは、「Enter」キー周辺で縮小ピッチのキーが目立つのが残念なところ。なお、液晶のヒンジ部分にステレオスピーカを内蔵し、2つのワンタッチボタンが電源ボタンの右側に並んでいる。液晶の明るさは7段階に変更可能だ。

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