もともと、LaVie LシリーズはNECのノートPCではボリュームゾーンに位置づけられており、全7モデルと多彩なラインアップを誇る。このうち、上位の5モデルはインテル製のCPUとATI Technologies製のチップセット(RADEON XPRESS 200M)を採用したアドバンストタイプ、下位の2モデルはAMD製のCPUとSiS製のチップセット(SiS M760GX)を搭載したベーシックタイプと呼ばれ、内部の構成だけでなく、外観もまったく異なる。
新たに投入されたLL370/EA1Fは、ベーシックタイプのエントリー機にあたる。主要なスペックは現行の最下位機LL370/EDを引き継ぎつつ、HDD容量を80Gバイトから40Gバイトに半減し、オフィススイートのOffice Personal Edition 2003を省いたのが相違点だ。
そのほかの仕様は共通で、CPUは128KバイトのL2キャッシュを備えたMobile Sempron 3000+(1.80GHz)、256Mバイトのメインメモリ、SiSM760GXとSiS963Lで構成されたチップセットが搭載されている。上位機のようにPCカード型のメモリカードリーダーが付属しないが、IEEE802.11a/g/b対応の無線LAN機能を標準搭載しており、ケーブルにわずらわされずにインターネットやメールを扱える。
光沢処理を施した1024×768ドット表示対応の15インチスーパーシャインビュー液晶は、DVD-Videoの再生時に見栄えのする映像を楽しめる。ただ、低反射処理がなされているとはいえ、液晶面への映り込みが目立つほか、左右の視野角はやや狭く感じられた。もっとも、正対して使うなら不満は感じないだろう。
19ミリピッチでまとめたキーボードには不規則な配列がなく、カーソルキーがほかのキーよりも一段下がって配置されるなど不満のないもの。キーを押下してもユニットがしなることもなく、安心してタイピングが行える。幅広なパームレストと相まって入力環境は満足できる。
コネクター類は必要最低限ながらIEEE 1394やUSB 2.0、アナログRGB出力をそろえる。ただ、3基のUSB端子がすべて背面にまとまっているのはいただけない。アクセスしやすい左右側面に並べてほしかったところだ。
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