さて、さっそくWindows XPで使ってみたのだが、動作は予想以上に軽快だ。普通の作業をする分にはまったくストレスは感じない。ゲームにしてもXP付属の「ピンボール」くらいのものなら、音がちょっと途切れる感じはあるけど普通にプレイできるし、Webを見るのも問題ない。「やわらか戦車」くらいのフラッシュアニメならちゃんと再生できる(こっちは音が途切れる感じもない)。
ただし、仮想ビデオアダプタはVRAMが6Mバイトしかなく、DirectDrawアクセラレータなどには対応していない。だから最近の激しいゲームはちょっと無理だ。
一方、動画の再生などはほとんど問題ない。640×480ピクセルのDVファイルを再生したが、とくにコマ落ちして見えるようなことはなかった。ではGyaOはどうなのだろう。現在、GyaOの動画はMac OS Xでは見ることができない。でも、Parallels Workstationを使えば見られるような気がする。この記事に「Mac OS Xで作業をしながらGyaOを見ることも可能になる」と書かれているので、実際どうなのか検証してみた。
結果は“できる”、ような気がする。まず、普通にGyaOを再生するのは問題ない。次にGyaOの動画を再生したままParallels Workstationのウィンドウを背面に回してSafariでWebブラウズしたら、Webを読み込むタイミングでちょっと音が途切れた。でも、それ以外は平気だ。そのときの状況を動画で掲載しているので(画面が小さくてちょっとみづらいけど)、レスポンスなどの雰囲気を味わって欲しい。ちなみにGyaOの画面にはモザイクをかけている。
ちなみにアクティビティモニタによると、このときのCPU使用率は8割くらいになっている。
仮想マシンをもう1つ作って、そちらにはWindows 2000を入れてみた。さっきも言ったように、筆者の環境では、Windows 2000でサウンドを使うと高い確率でフリーズしてしまう。このためSoundリソースはRemoveしてしまった。
さて、この2つの仮想マシン(Windows XPとWindows 2000)を同時に立ち上げたら、Mac OS Xがスワップしまくりの状態に陥った。複数の仮想マシンを使う場合には、その割り当てメモリの合計が「おすすめ」(この環境の場合156Mバイト)以下でないといけないようだ。それぞれのOSを終了させ、XPが112Mバイト、2000が44Mバイトにメモリ割り当てを減らしてから再起動する。
今度はうまくいった。2つのウインドウ(仮想マシン)の切り替えも、普通のアプリケーションを切り替えるのと変わらない。
なお、筆者の環境では、2つの仮想マシンを起動させたとき、最初に起動した方を終了したり再起動させたりすると、後から起動した方が強制終了してしまうという現象が時々見られた。
Virtual PCには、Mac OSの指定したフォルダをWindowsのネットワークドライブとしてマウントするという機能があったが、Parallels Workstationにはその機能がない。これだとデータの受け渡しが面倒かなと思ったのだけど、そんなことはなかった。仮想マシンはそれぞれ別のIPアドレスを持つので、同じマシンの上でネットワーク接続できるのだ。
上の画面はWindows 2000で「マイネットワーク」の「近くのコンピュータ」を見たところだ。「imacintel」のアイコンは本体Mac OS X、ParallelsxpはやはりParallels Workstationで動いているWindows XP、Pw2kがこのWindows 2000自身、Vm2000は別にある本物のPCだ。これで自由にファイルの共有やコピーができる。なお、Mac OS Xは「システム環境設定」の「共有」で「Windows共有」をオンにしている。
もちろんMac OS X側からも、「ネットワーク」で同じように仮想マシンの共有フォルダを開くことができる。下の画面はParallels Workstationで走っているWindows XPの共有ドキュメントをMac OS Xで見たところだ。
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