デスクトップPCも“無音ACアダプタ仕様”に──360ワット出力対応ACアダプタキットを試す週末アキバPick UP!“ぷち”レビュー(2/2 ページ)

» 2006年05月12日 16時07分 公開
[古田雄介(アバンギャルド),ITmedia]
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Athlon 64 3000+システム+ドライブ6基搭載構成のテストマシンで、問題なく動作する

テストマシン構成
CPU Athlon 64 3000+
マザーボード ASUSTek「A8S-X」(SiS 756+SiS 965L)
グラフィックスカード 玄人志向「RDX700PRO-E256HL」(RADEON X700 PRO)
メモリ PC3200 DDR SDRAM 256Mバイト×4
HDD マックストア「DiamondMax 10 6L080P0」(80Gバイト/IDE)
シーゲイト「Barracuda 7200.9 ST3120814A」(120Gバイト/IDE)
マックストア「DiamondMax 10 6V160E0」(160Gバイト/Serial ATA)×2基
光学ドライブ ソニー「DRU-700A」
松下電器産業「LF-D521JD」

 2台のACアダプタを接続して、PCの電源を入れてみる。このテストマシンは普段、定格430ワットの電源ユニットを実装しているものだが、本機に換装しても問題なく動作した。

 念のため5回ほど再起動を繰り返したり、PCMark05などのベンチマークソフトを動作させてみたりと、数時間いつも通りに稼働させたが不審な挙動はみられない。このため筆者のマシン構成ではおおむね大丈夫と考えていいだろう。構成は右記の通りだ。


電源出力の仕様
+12ボルト 最大12アンペア
+5ボルト 最大20アンペア
+3.3ボルト 最大20アンペア
-12ボルト 最大0.5アンペア
+5VSBボルト 最大4アンペア

 テストマシン構成問題なく動くと確認できたところで、改めて電源出力の仕様を確認してみよう。

 +5ボルトと+3.3ボルトはともに最大20アンペアとなっている。これは360ワット前後の電源ユニットとしては平均的な値で、+5ボルト出力はHDDや光学ドライブを3〜4基搭載しても給電可能な能力は確保している。また、+3.3ボルトで動作する拡張ボード(TVキャプチャーカードなど)をあと1〜2枚搭載しても大丈夫そうだ。

一方のACアダプタを動作中に抜いたらどうなるか

 本機は2台のACアダプタを使う。つまり、2つの家庭用電源コンセントにプラグをさす。では稼働中に一方のプラグを抜いたらどうなるのだろうか。一応HDDはOS用1つのみにし、電源負荷の低いアイドリング中に行っている。

 1つめのプラグを抜く。とくに問題ない。もとに戻してもう片方を抜く。こちらも大丈夫だ。2台のACアダプタに主従関係はなく、どちらか一方が接続されていれば(最低でも定格180ワットぶん)の電力がとぎれることなく給電されるようだ。ただしアイドリング中でも180ワット以上を要するマシンでこれを行った場合には、どうなるか考えるだけで怖いので注意したい。

 本機の実売価格は2万5000円前後(+D Shoppingで最安値をチェックする)となっている。これは普通のATX電源ユニットであれば定格600ワットクラスほどまで狙える価格帯だ。しかし「静音化」「発熱源の隔離」「メンテナンス性の向上」ができるならば、一考の価値はある製品ではないだろうか。なお同社では、さらにもう1台を追加し、計3つ/540ワット出力となるモデルを2006年夏頃に発売する予定とのことである。このことも含めて、デスクトップ用電源ユニットにおける今年流行しそうなこの構成に、今後も期待したいところだ。

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