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» 2006年05月18日 00時00分 公開

レビュー編:プロ向け液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズにエントリーモデルが登場──ColorEdge CE240W (1/2)

ナナオの液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズは、グラフィックやDTPといった業務向けのラインアップだ。1台ずつ調整して出荷され、さらにハードウェア・キャリブレーションにも対応することで、正確な発色を実現していることが最大の特長だ。それだけに高価でもあるのだが、コストダウンを図った「ColorEdge CE」シリーズが登場した。ここでは24.1インチパネル搭載の「ColorEdge CE240W」を紹介しよう。

[林利明(リアクション),PR/ITmedia]
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正確な発色になるようにガンマ特性を1台1台個別に調整

 はじめに「ColorEdge」シリーズの概要をまとめておこう。

 ColorEdgeシリーズは、グラフィックなどで“カラー”を扱うプロ向けの液晶ディスプレイだ。ナナオの工場から出荷されるときに、1台ずつ調整されている。調整の内容は、すべての表示階調(数字でいうと0〜255)に対してRGBのガンマカーブを整え、正確な発色を行えるようにすることだ。調整と測定の結果は、下のスキャン画像のようなデータシートにまとめ、製品に添付して顧客に渡される。

「ColorEdge」シリーズの1台1台に添付される調整と測定結果のデータシート

 また、ナナオが独自開発したキャリブレーションソフト「ColorNavigator」も付属する。ColorNavigatorは、市販のキャリブレータ(測色センサー)を利用して、ColorEdgeシリーズのモニタプロファイルを作成するソフトだ。対応するキャリブレータは、GretagMacbeth(日本の代理店は恒陽社)の「Eye-One」シリーズ、X-Rite(日本の代理店は日本シイベルヘグナー)の「Monaco OPTIX」シリーズ、ColorVision(日本の代理店はソリューションシステムズ)の「Spyder」シリーズで、こちらは別途購入する必要がある。ColorNavigatorとキャリブレータによるモニタプロファイルの作成は、後編で紹介する予定だ。

 きちんと調整された液晶ディスプレイとモニタプロファイルによって、精度の高いカラーマネジメントが実現できる。以上が、ColorEdgeシリーズの概要だ。

ColorEdgeシリーズのフラッグシップモデル「ColorEdge CG220」はWUXGA(1920×1200ドット)対応で、Adobe RGBの広い色域をサポートする

新ラインアップのColorEdge CEとは?

 従来からのColorEdgeシリーズと、新しく加わるColorEdge CEシリーズの違いは、採用する液晶パネルの違いと考えてよい。従来からのColorEdgeシリーズは、すべてのモデルがIPS系の液晶パネルを採用している。一方ColorEdge CEシリーズは、24.1インチモデルの「ColorEdge CE240W」、21.1インチモデルの「ColorEdge CE210W」ともに、VA系の液晶パネルだ。

 IPS系とVA系の違いを簡単にまとめると、IPS系は色視野角と階調特性に優れるがコストは高く、VA系はコントラスト比が高く低コストだが色視野角でIPS系に劣る。ここでいう色視野角とは、画面を見る角度によって表示される色が変わって見えるか、という意味だ。

 IPS系の液晶パネルは、視野角による色の変化がほとんどない。一方VA系の液晶パネルでは、画面の特定部分を真正面から見つつ、視点を上下左右に動かすと、比較的小さい角度で色が違って見えてくる。ColorEdgeシリーズは正確な発色を前提としていることから、これまでのモデルはすべてIPS系を採用していた。

 ColorEdge CEシリーズが登場した背景には、最新の高品位なVA系の液晶パネルが「ColorEdge」という冠に耐え得る性能になったことが挙げられる。色視野角では依然としてIPS系に及ばないが、これはユーザーの使い方でカバーできる部分だ。また、コントラスト比、輝度、応答速度といったコアスペックでは、VA系はIPS系を上回る。コントラスト比と輝度が高いと微妙な階調を判別しやすくなるため、カラーの作業には有利だ。応答速度は、モーションCGやCADの制作で効いてくる。

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