エプソンダイレクト「Endeavor NA701」は、いわゆる“A4スリムモバイル”セグメントのノートPCだ。同社では「NT550」(レビュー参照)の後継製品に位置付けられ、ライバルとして富士通「FMV-BIBLO MG」シリーズやレノボ・ジャパン「ThinkPad T60」シリーズ、NEC「LaVie RX」シリーズ、松下電器産業「Let'snote Y5」などがある。ノートPCとして注目度の高いセグメントではないが、モバイル時も普段と同じ環境で妥協なくPCを利用したい層から一定の支持を集め、ツウ好みのセグメントとしても認知されている。
では外見をチェックしてみよう。A4サイズの筐体に14.1インチの液晶ディスプレイを搭載し、重量は標準構成(標準バッテリー+光学ドライブ搭載)で約2キロとなる。厚さは最薄部で24ミリ。際立って軽量・スリムというわけではないが、競合製品に大きく見劣りはしない。モバイルPCと呼ぶにはぎりぎりの重量ともいえるが、その分、多機能で使いやすい構成となっている。
見た目の印象もNT550から大きく変わった。筐体サイズやパーツ配置はほぼ同一だが、トップカバー部と本体部で薄い板をイメージしたというデザインを採用し、黒とシルバーのツートーンカラーで構成される。艶消し処理がなされることで派手すぎず、それでいてある種の主張も感じられるイメージだ。強度の確保のためトップカバーにマグネシウム合金を採用し、パームレスト部にはエンボス加工が施される。このエンボス加工はデザインのアクセントにもなっているのと同時に、手のひらの発汗による滑りを抑える効果がある。
基本スペックは、Intel 945PM Express+ICH7-Mチップセット搭載マザーを採用し、選択可能なCPUはIntel Core DuoかCeleron Mが選択できる。採用HDDは2.5インチモデルで容量40G〜100Gバイト、メモリはPC2-4200のDDR2 SDRAM 512Mバイトを標準で搭載し、最大1.5Gバイトまで増設が可能。光学ドライブはDVD-ROM、CD-RW/DVDコンボドライブ、DVDスーパーマルチドライブのほか、ウェイトセーバーも用意する。
液晶ディスプレイは、14.1インチXGA(1024×768ドット)パネルに加えてSXGA+(1400×1050ドット)パネルも選択可能で、グラフィックスチップとしてGeForce Go 7300を搭載する。A4サイズを生かした高解像度を実現するだけでなく、3D描画の性能もなかなかパワフルなのである。
そのほか、ギガビットLANポート、PCカードスロット、SDメモリカード/MMC/メモリースティック対応のマルチメモリカードスロット、IEEE1394に加え、EDR対応のBluetoothやセキュリティチップに連動する指紋センサーを標準で備える。無線LANはIEEE 802.11a/b/g対応のMini PCIカードをBTOから選択できる。
バッテリーは4800mAhの標準バッテリーに加えて、7800mAhの大容量バッテリーも用意する。BTO構成によっても変化するが、大容量バッテリーの使用により最大約7.3時間の駆動を可能としており、長時間のモバイルユースにも十分対応する。なお大容量バッテリーは、プラス200グラムほどの重量増加に抑えてられているほか、厚みには影響を与えず背面側に18ミリだけ出っ張るタイプである。使用時にはディスプレイは90度より少し背面側に倒すのが一般的であるため、実質のフットスペースにはほとんど影響を与えない。
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