ナナオからビジネス向けの液晶ディスプレイが2モデル登場する。21.3インチの「FlexScan S2100」と20.1インチの「FlexScan S2000」だ。どちらも解像度はUXGA(1600×1200ドット)で、性能も機能も、ビジネス向けと思い込むこむのはもったいないクオリティだ。ここではFlexScan S2100を紹介しよう。
ナナオから7月7日に発売される予定の液晶ディスプレイ、21.3インチの「FlexScan S2100」(以下、S2100)と、20.1インチの「FlexScan S2000」(以下、S2000)は、おもにビジネス用途を想定した大画面で高解像度なモデルだ。
両者ともスリムベゼルのSlimEdgeシリーズに属し、内蔵スピーカは持たない。S2100が「FlexScan L997」の派生モデル、S2000が「FlexScan L887」の後継モデルとなる。画面サイズを除いて、両者のスペックや機能はほぼ同等だ。価格はオープンだが、ナナオの直販サイト「EIZOダイレクト」では、S2100が12万8000円、S2000が9万9750円となっている(いずれも税込み)。
今回は、製品版とほぼ同等なS2100の試作機に触れる機会を得たので、さっそく紹介していこう。結論を少しだけ述べると、静止画の画質、動画性能、機能とも、高いレベルで仕上がっている。ナナオのニュースリリースでは「ビジネス用途向け」と書かれているが、個人ユースにも最適といってよい完成度だ。
はじめに、S2100のスペックを抜粋したものを下表にまとめておく。液晶パネルは高品位のVA系パネルで、表面処理はノングレアだ。従来のVA系パネルと比べて、暗部の白浮きを低減して視野角特性も向上させた最新パネルを採用する。
FlexScan S2100 | ||
画面サイズ | 21.3インチ | |
画面解像度 | UXGA(1600×1200ドット) | |
駆動方式 | VA(高品位タイプ) | |
最大表示色 | 1677万色(10億6433万色中) | |
視野角 | 水平178度/垂直178度 | |
最大輝度 | 300cd/m2 | |
コントラスト比 | 1000:1 | |
応答速度 | 黒→白→黒 | 16ms |
中間階調 | 8ms(オーバードライブ回路搭載) | |
PC入力端子 | DVI-I(デジタル/アナログ)×1、D-Sub15ピン(アナログ)×1 | |
EIZOダイレクト価格(税込み) | 12万8000円 |
以上のように、特に不満を覚えるところはまったくない。PC入力インタフェースはデジタル/アナログ両対応のDVI-IとアナログのD-Sub15ピンで、ディスプレイケーブルが2本付属する。コネクタ両端がDVI-Dのデジタル接続ケーブルと、コネクタ両端がD-Sub15ピンのアナログ接続ケーブルだ。
最大輝度の「300cd/m2」は、体感的には数字以上の明るさがあり、通常は50%以下に落として使うことも珍しくない。筆者の個人的な感覚では、20〜30%くらいがちょうどよかった。静止画と動画の画質については、後半で述べよう。
また、21.3インチでUXGA(1600×1200ドット)の画面は、A3サイズを見開きで等倍表示できる大きさだ。24.1インチでWUXGA(1920×1200ドット)の「FlexScan S2410W」には及ばないが、広い表示面積と解像度は本当に使いやすい。Word文書やPDF文書の閲覧、編集、Excelワークシートの一覧性、Webブラウザの1画面の情報量など、あらゆる場面が快適だ。
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提供:株式会社 ナナオ
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2007年3月31日