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軽量/頑丈/スタミナの美しき共存――ソニー「VAIO type G VGN-G1KAP」モバイルノートPCの“真打ち”登場か!?(2/3 ページ)

» 2006年11月01日 13時00分 公開
[前橋豪,ITmedia]

画面の視認性とキーボードは実用レベル

1024×768ドット表示の液晶ディスプレイは、白色LEDバックライトを採用し、極薄に仕上げている

 1024×768ドット表示の12.1インチ液晶ディスプレイは、上下の視野角が少々狭く、輝度ムラも散見されるが、モバイルノートPCとしては不足のない明るさがあり、実用レベルの視認性は確保できている。さすがに屋外では見にくいが、屋内で使用するなら問題ないだろう。液晶パネルはビジネスモデルらしく非光沢タイプで、外光の写り込みは気にならない。

 キーボードは、キーピッチが約17ミリ、キーストロークが約2ミリと、このクラスでは標準的だ。キートップの実寸だが、最上段のキーは縦が約11ミリ、横が約14ミリ、アルファベットキーは縦が約15.5ミリ、横が約16ミリ、カーソルキーは縦が約10ミリ、横が約15ミリとなっている。最上段のキーとカーソルキーは小さめで少し押しにくいが、全体的なレイアウトに無理がなく、たわみも少ないので、総じて入力しやすいほうだ。入力音が静かなことも評価したい。ただし、ストロークが少々浅めで、クリック感が少ない点は好みが分かれるところだろう。

キーボードは摩耗しにくいレーザー刻印を採用。カーソルキーは、ほかのキーよりも一段下がっている

 ちなみに、VAIO type Gはバッテリーを本体背面に内蔵する関係で、キーボードが前面寄りに配置され、パームレストの長さが約6センチと短めになっている。特に手の大きなユーザーは、入力時にパームレストの短さが気になるかもしれない。

 タッチパッドは標準的な2ボタンタイプを採用する。左右のボタンは適度なクリック感があり、Alps製ドライブが導入されたパッドの操作性も問題ない。そのほか、タッチパッドの右側にはFeliCaポートを搭載する。

セキュリティやプレゼンなどビジネス向け機能が充実

 セキュリティ機能が充実している点も見逃せない。TCG 1.2準拠のセキュリティチップと指紋センサを搭載し、通常のWindowsログオンパスワードに加えて、HDDパスワードとパワーオンパスワードにも対応する。もちろん、あらかじめ設定しておけば、指紋センサを指でなぞるだけで、パワーオンパスワード、HDDパスワード、Windowsログオンパスワードまでを一度に解除することが可能だ。また、カードスロットやUSB 2.0ポートに対するアクセス制限を設けることもできる。これにより、メモリカードやUSBメモリキーでPCの情報が盗まれるといったリスクを減らせるはずだ。なお、最近ではFeliCa対応カードを社員証やオフィスの入館証などに採用している企業もあり、そうしたケースではFeliCaポートが役立つだろう。

指紋はウィザード形式で簡単に登録できる(写真=左)。外部機器のアクセス制限は、メモリカードとUSB 2.0で別々に設定できる(写真=右)

 セキュリティ以外にも利便性の高い機能が導入されている。2つあるワンタッチボタンの左のボタンは、標準でプレゼンテーションモードの切り替えに割り当てられており、押すことであらかじめ設定した内容のプレゼンテーションモードが起動する仕組みだ。プレゼンテーションの設定では、プレゼンテーションモード起動時にスクリーンセーバーやスタンバイへの移行を禁止したり、ポップアップ表示の無効化や壁紙の自動変更が行える。この機能を使えば、プレゼンテーション開始時に子供の写真など個人的な内容の壁紙を自動で隠したり、説明中に画面がスクリーンセーバーに移行してしまうといった失敗が防げる。

 バッテリー容量の5割もしくは8割に充電を留めることで、バッテリーパックの充放電回数を約1.5〜2倍に延ばすことができる「バッテリいわたり充電モード」も備えている。本機はバッテリー駆動時間が長いため、普段の使用でバッテリー駆動時間が十分余るというユーザーは、積極的に利用するとよいだろう。

プレゼンテーションモードの設定では、音量の調整や、同時起動/同時終了アプリケーションの指定が行える(写真=左)。バッテリいたわり充電モードは、バッテリーの充電量を50%、80%から選択できる(写真=右)

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