価格で勝負! 6万円台のスタンダードノートPC「Endeavor NJ1000」(2/2 ページ)

» 2006年11月16日 12時46分 公開
[兼子忍,ITmedia]
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映り込みのない液晶と余裕のあるキーボード

 液晶ディスプレイは、1024×768ドットと1400×1050ドットのどちらを選んだ場合でも非光沢タイプが搭載されるため、照明などの映り込みによる視認性の低下は起こりにくい。ただし、評価機の液晶は視野角が上下左右ともに狭く、DVD映画を鑑賞するといった用途には向かないだろう。もちろん、机に設置した状態で正面から画面を見る場合には快適な視認性を確保できるので、オフィスユースなどであれば使い勝手に不満を覚えることはない。

 キーボードはフルキー部の横ピッチが19ミリと余裕があり、EnterキーやBackspaceキー、右Shiftキーに十分な大きさが与えられていることから、打ち間違いを気にすることなく集中してタイピングを行なえた。またキーストロークは2.5ミリの深さを確保し、端のキーを強めに押してもキーボードユニットにゆがみが発生しないため、心地よい打鍵感を得られるのも好印象だ。

液晶ディスプレイ(写真=左)とキーボード(写真=右)

 キーボード奥には3つのワンタッチボタンが用意されている。タッチパッドはごく標準的な2ボタンタイプだが、ボタンのサイズが大きいことから確実にクリック操作を行なえる。なお、タッチパッドはキーボード奥のボタンによって機能のオン/オフを切り替えることができる。Synaptics製ドライバにはパームチェック機能が用意され、手のひらの接触による誤動作をある程度防ぐことができるが、より確実な手段で不意の誤動作を防げることから、タイピングに集中したい場合には非常にありがたい機能といえる。

 なお、本体底面は1枚の大型カバーで覆われ、これを取り去ることでメモリスロットはもちろん、HDDや光学ドライブ、CPUソケットに簡単にアクセスできる。カバー自体の着脱も、矢印で示されたネジ3本を外して前方にスライドさせるだけと、容易に取り外すことが可能だ。

 また各パーツの周囲には十分な空間が用意されるので、メモリの増設程度の簡単な作業から、自己責任によるストレージ増強やCPU交換に至るまで、大抵のメンテナンス作業を楽に行なうことができる。なお、評価機は2基のメモリスロットのうち1基を増設用として利用可能だった。

ベンチマークの結果はBTOなり

 評価機は実用性を満たす最小限のパーツ構成だけに、PCMark05/3DMark05/FFベンチの各ベンチマークテストで丁低調な結果に終わった。

 特にATI製統合チップセット「RADEON Xpress 200M」の性能を反映して、グラフィックス性能は振るわない。CPUはBTOで強化できるが、グラフィックス機能を強化するオプションは用意されないため、本機をゲーミングPCとして活用するのはあきらめるべきだろう。FFベンチの結果を見ても低解像度ならプレイは可能だが、快適にゲームを楽しむのは難しい。ビジネスユースやインターネットの利用といった、ベーシックな用途であれば問題なく使えるが、メインマシンとして本格的に活用したいなら、性能にこだわってパーツを選んでほしい。

PCMark05(画面=左)、3DMark05(画面=中央)、Vana'diel Bench 3(画面=右)

何より「安さ」を求めるユーザーにとってはベストチョイスにもなり得る

 繰り返しになるが、本機の見どころは実用的なパーツ構成をそろえても7万円台で購入できるコストパフォーマンスの高さにある。初めてPCを購入する人や、2台目以降のPCを格安で入手したい人にとって、本機はうってつけの一台といえる。

 今後登場するWindows VistaのWindowsサイドバーとの相性を考えれば、ワイド液晶搭載モデルを選ぶのがベストであることに疑いの余地はないが、あくまで価格重視でノートPCを選ぶなら、本機は極めて有力な候補になるだろう。

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