横長の画面でもっとも恩恵を受けるのはExcelだろう。セルサイズは大抵が横長であることや、ホイールによるスクロールを考えると縦方向の移動は比較的楽なはずだ。しかし、横方向はセルの幅もさまざまだったり、スクロールもしづらいなど、画面以上のサイズのシートでは途端に操作性が悪くなる。横方向に長ければその分、1画面に収まる列数も増える。
WordではA4サイズの紙で横幅いっぱいにすると視認性が良くない。そもそも縦長のページとワイドモニタの相性がいいはずもなく、縦いっぱいだとほとんど読めなくなってしまう。ちょうどいいサイズは2ページ表示くらいだろう。ズームのショートカットはないので自分で設定する必要がある。
Outlook 2007のメニューは以前のデザインを継承している。Outlook 2003から縦3ペインレイアウトが追加されているが、一覧性を高めるために横長レイアウトが増えたようだ。
現在、マイクロソフトからのプレゼンテーション資料のほとんどはすでにワイド画面化されているという。PowerPoint 2007の標準テンプレートにもワイド画面用のものが追加されている。
Publisher 2007のメニューは以前のスタイルを継承しており、縦方向の圧迫が少ない。Publisherの見開きモードだとA4サイズでなんとか文字が読めるというレベルだ。
以上、Office 2007の各アプリケーションでワイド画面の表示イメージをざっと概観してみた。Excel、Outlookを除くとOfficeのワークは基本的に紙をベースにしている。つまり、典型的にはA4サイズの紙が画面上にあり、その上に書き込みを行うデザインになるため、紙を横に使うか、縦に使うかで使い勝手は大幅に異なるのが分かる。横長のプレゼンテーション用の資料はワイド画面だと使いやすく、逆に縦長のワード文書は2ページのレイアウトのほうが使いやすい。
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