これはスペシャルパックではない。オフィススイートだ――「JUST Suite 2007」前編お買い得のパッケージ(1/2 ページ)

» 2007年02月21日 10時10分 公開
[松井幹彦,ITmedia]

本格的なオフィスソフトとして陣容を整えたJUST Suite 2007

JUST Suite 2007は、「一太郎2007」を中心に、新登場のプレゼンテーションソフト「Agree 2007」など、7種類のアプリケーションを組み合わせたオフィス統合ソフトだ

 JUST Suite 2007 は、ジャストシステムが始めて手がける本格的なオフィススイートと言えるかもしれない。ジャストシステムは、これまでにも1994年の「一太郎Office」を皮切りに、「一太郎Office8」や「Justsystem Office9 」、そして2000年の「Justsystem Office10」まで、Officeの名称のついた製品を発売したことがあったが、いずれもプレゼンテーションソフトを含まないもので、Microsoft Officeに真正面から対峙する製品ではなかったからだ。

 筆者は当時、ジャストシステムが発売するこれらのオフィス製品に対して、「一太郎」と「花子」に、表計算ソフトとメールソフトを“おまけ”としてつけたという印象を持っていた。たぶん、この予測はあたっていたのだろう。そのあとを継ぐ製品(バージョンアップの対象となる商品)は「一太郎&花子スペシャルパック」ということで、この数年は経てきている。

 今回、新たに発売される「JUST Suite 2007」は、ワープロソフト「一太郎2007」とグラフィックソフト「花子2007」に加えて、2年ぶりにバージョンアップを果たした表計算ソフト「三四郎2007」、そして新顔の「Agree 2007」というプレゼンテーションソフトも加えて、マイクロソフトのOffice製品と肩を並べることのできる陣容を整えている。そのほか、PDF作成/編集ソフト「PDF Suite」、メールソフト「Shuriken Pro4/R.2」(JUST Suite 2007購入者は、3月9日発売予定の新バージョン「Shuriken 2007」を無償でダウンロードが可能)の2本を加え、全部で7本セットとなっている。

 これを、マイクロソフトの2007 Office Systemの製品構成と比較すると下のようになる。

JUST Suite 2007と2007 Office Systemの製品構成比較
製品名JUST Suite 20072007 Office system
PersonalStandardProfessional
ワープロ一太郎2007Word 2007Word 2007Word 2007
表計算三四郎2007Excel 2007Excel 2007Excel 2007
プレゼンテーションAgree 2007PowerPoint 2007PowerPoint 2007
日本語入力ATOK 2007MS-IME 2007MS-IME 2007MS-IME 2007
図形処理など花子2007Publisher 2007
メールなどShuriken Pro4/R.2Outllook 2007Outllook 2007Outllook 2007
そのほかPDF SuiteAccess 2007
パッケージ価格2万6250円4万7040円5万5440円6万2790円

 JUST Suiteの商品カタログを見ると、「一太郎 → 三四郎 → Agree → ATOK → 花子」という順番でアプリケーションが並んでいる。これも個人的な感想で恐縮だが、筆者は、ここにジャストシステムの意気込みを感じる。というのは、ワープロ、表計算、プレゼンテーションと並べて、本来なら同社の主力商品である「ATOK」と「花子」の順位をさげているからだ。これまでとは違う、新しい「オフィス統合ソフト」として販売していこう、という意識の表れなのではないだろうか。

 ここでは、この順番を尊重して、「一太郎 → 三四郎 → Agree → ATOK → 花子」の順番で取り上げていこう。

JUST Suite 2007発表会での資料。JUST Suiteに対するジャストシステムの考え方(写真=左)とソフト構成(写真=中央)。JUST Suite 2007の特徴に、高いコストパフォーマンスと品質基準、そしてMicrosoft Officeシリーズとの互換性を挙げる(写真=右)

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