第3回 最新6モデルの機能を徹底比較する小型フォトプリンタ徹底攻略ガイド(3/3 ページ)

» 2007年02月26日 16時30分 公開
[小川夏樹,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

本体サイズ/重量

 持ち運びを考慮した小型フォトプリンタということもあり、どの製品もサイズや重量は驚くほど小さく軽い。エプソン製品が6台の中では重量級(E-700が約3キロ、E-300が約2.4キロ)で、キヤノンはmini 260が約2.2キロ、mini 220が約2キロと続き、日本HPのA716とA616はともに約1.57キロと2キロを切る。手軽に持ち運べるという点では日本HPに分があるだろう。本体サイズは、E-500がもっとも大きく、E-300とmini 220が同じくらい、薄型のmini 260がそれに続き、A716とA616がもっとも小さなサイズとなっている。

E-700:本体サイズ(幅×奥行き×高さ)は215×152×176ミリ。重さは約3キロと今回ピックアップした製品の中では最重量。給紙トレイと排紙トレイを展開したときと収納したときでは、大きく設置スペースが変化する

mini 260:本体サイズ(幅×奥行き×高さ)は226×225×82ミリとスクエア構造で高さが低い。重さは約2.2キロと軽い。給紙トレイと排紙トレイを展開したときと収納したときで、占有スペースはそれほど変化しない

A716:本体サイズ(幅×奥行き×高さ)は252×118×126ミリ、重さは約1.57キロと小型フォトプリンタの中では最軽量。給紙トレイはほとんど開かない構造で、排紙トレイを展開した手前部分の占有スペースが増える

E-300:本体サイズ(幅×奥行き×高さ)は215×152×145ミリと、コンボドライブがない分、高さが低い。重さは約2.4キロ。E-700と同様、トレイを展開したときと収納したときでは大きく設置スペースが変化する

mini 220:本体サイズ(幅×奥行き×高さ)は220×222×99ミリと、スクエア構造で高さが低い構造だ。重さは約2キロと軽いが、mini 260ほど薄く作られていない。使用時には、給紙トレイと排紙トレイが前面に伸びる

A616:本体サイズ(幅×奥行き×高さ)は252×116×129ミリ。A716と比べて、奥行きが2ミリ短く、高さが3ミリ長い。重量は同じ約1.57キロだ。使用時は排紙トレイを展開した手前の占有スペースが増える

E-700:未使用時はプリンタらしからぬ縦長のボックス型。しっかりしたハンドルが付いている
mini 260:本体の背面にハンドルが搭載されており、移動時は立て位置にして持ち運ぶ
A716:未使用時と使用時の見た目はあまり変わらない。ハンドルは上面から引き出して使う

E-300:底面のコンボドライブがないため、かなり背が低くコンパクトになった印象だ
mini 220:直線と曲線をミックスさせた個性的な形状。ハンドルがないので片手で持ちにくい
A616:未使用時の外観はA716とほとんど同じだ。ハンドルは細身だが、本体が軽いので問題ない

本体サイズ/重量
モデル名 E-700 mini 260 A716
サイズ(幅×奥行き×高さ) 215×152×176ミリ 226×225×82ミリ 252×118×126ミリ
重量 約3キロ 約2.2キロ 約1.57キロ
モデル名 E-300 mini 220 A616
サイズ(幅×奥行き×高さ) 215×152×145ミリ 220×222×99ミリ 252×116×129ミリ
重量 約2.4キロ 約2キロ 約1.57キロ

バッテリー駆動やTV出力などの付加機能

 最後に、これまでの項目で紹介できなかった付加機能を見てみよう。小型フォトプリンタらしい機能としては、バッテリー駆動が挙げられる。上位モデルではバッテリーを標準搭載してもよいと思うのだが、ほぼ例外なくオプション扱いだ。今回ピックアップした製品の中では、E-700、mini 260、A716、A616がオプションによるバッテリー駆動に対応している。バッテリー駆動時の印刷可能枚数(L判の場合)は、E-700が約120枚、mini 260が約100枚、A716とA616が約85枚だ。なお、バッテリー用スロットは通常デッドスペースになってしまうが、個人的には、この部分の設計を見直して、ACアダプタやケーブルなどを本体に収納できるようにしてほしいと思う。

 E-700とA716はストレージ面の付加価値が与えられている。E-700は、DVD-ROM/CD-RW対応コンボドライブを搭載し、PCを使わずに本機だけでCD-R/RWメディアへの書き込み(8倍速)や読み出しが可能だ。ただし、PC接続時に外部ドライブとして利用できない。A716は4GバイトのHDDを内蔵しており、フォトストレージとしても使用できる。こちらはPC接続時に外部ドライブとして認識される。

 また、A716にはリモコンとコンポジットビデオの映像出力が用意され、リビングのTVなどに写真やメニューを表示できる。大画面で画像を確認したり、鑑賞できる点では有効な機能と言えるのだが、コストとユーザーの利用頻度の問題か、エプソンはこの機能を省略してしまった。キヤノンも以前のSELPHYでは同様の機能を搭載していたが、PIXUS miniシリーズでは省いており、各メーカーが試行錯誤していることがうかがえる。

E-700:カートリッジの真上がバッテリー用スロット。バッテリーを利用しない場合はデッドスペースになる
mini 260:mini 260の場合、背面にバッテリーを装着するコネクタがあるため、デッドスペースにはならない
A716:日本HPの2モデルは底面にバッテリー用スペースが設けられている。ここも通常はデッドスペースになる

E-700:スロットイン式のDVD-ROM/CD-RW光学ドライブを搭載。PCいらずで写真をバックアップできるのは便利
A716:添付の赤外線リモコンを使ってTV画面を見ながらの印刷やスライドショー操作が行えるのはユニークだ
各社のACアダプタ。A716(写真=左)がもっとも小さく、E-700(写真=中央)、mini 260(写真=右)と続く



 さて、次回はこれら6モデルについて印刷速度を比較してみよう。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  5. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. アドバンテック、第14世代Coreプロセッサを採用した産業向けシングルボードPC (2024年04月24日)
  10. ゼロからの画像生成も可能に――アドビが生成AI機能を強化した「Photoshop」のβ版を公開 (2024年04月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー