ノート型ワークステーションと液晶ディスプレイの素敵な関係(1/2 ページ)

ノート型ワークステーションは、業務用途をメインにした質実剛健でハイスペックなノートPCだ。取引先や現場などに出向く機会が多いデザイナーやクリエイター、エンジニアなどに重宝されている。ノート型ということで何かと制約も生じるが、自分のデスクで作業をする場合、外付けの液晶ディスプレイを追加することで、仕事環境が一気に快適化される。

» 2007年03月23日 10時30分 公開
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ノート型ワークステーションで液晶ディスプレイを使う

 オフィスで使われるPCはノート型が当然のようになってきているが、デスクトップ型と比べて使い勝手が落ちる部分があるのも事実だ。マウスやテンキーなどは、外付けで追加している人も多いのではないだろうか。

 ディスプレイ環境にも同じことが言える。機能的に「足りない」わけではないが、ノートPCの画面は解像度が狭く、発色性能もいまひとつなのが一般的だ。こうした事情から、「高性能なノートPC」+「液晶ディスプレイ」というニーズが高まっている。

 業種的に見ると、高性能なPCとともに、大画面/高解像度/高画質の液晶ディスプレイが求められる環境が多い。具体的には、クライアント先で制作物を見せる機会が多い3D系デザイナー/クリエイターや、現場に出向くことが多い建築系/機械系CADエンジニアなどだ。そこで、ノートPCで単体の液晶ディスプレイを使うメリットと、そのハウツーを紹介してみたい。上記のような業種だけでなく、いろいろなオフィスでも応用できるので、興味があればぜひトライしてみてほしい。

 最低限の条件としては、ノートPCに外部ディスプレイ出力端子があることだ。D-Sub15ピンのアナログRGB出力でも、Mac Bookのようなデジタル出力でもかまわない。

 また、ノートPCのOSがWindows Vistaで、なおかつGUIにWindows Aeroを利用するときは、もう1つ条件が加わる。

 2台以上のディスプレイでWindows Aeroを使う場合は、グラフィックスメモリ(VRAM)の容量に注意したい。2台の画面解像度がWUXGA(1920×1200ドット)以上になると、256Mバイト以上のグラフィックスメモリが必要になる。メインメモリの容量にも条件があるが、差し当たっては1Gバイト以上なら問題ない。

マルチモニタ時の必要VRAM容量

画面解像度総ピクセル数必要VRAM容量
(Basicモード)
必要VRAM容量
(Windows Areo)
SVGA(800×600)×2台960,00032MB32MB
XGA(1024×768)×2台1,572,86464MB64MB
SXGA(1280×1024)×2台2,621,44064MB128MB
WSXGA+(1680×1050)×2台1,764,000128MB128MB
UXGA(1600×1200)×2台3,840,000128MB128MB
WUXGA(1920×1200)×2台4,608,000128MB256MB

 業務用のノートPCにWindows Vistaを導入したり、Windows Vistaモデルを購入するのは少し先の話かもしれないが、おおよそでも覚えておくとよいだろう。Windows Aeroについては、マイクロソフトの資料が詳しい。

広いデスクトップと高画質が最大のメリット

 今回の記事で用いた機材は、ノート型ワークステーションがデルの「Dell Precision M65」(以下、M65)、液晶ディスプレイがナナオの「FlexScan S2411W」(以下、S2411W)と「FlexScan S2000」(以下、S2000)だ。M65のOSは、Windows Vista Ultimateである。S2411WとS2000の詳細は、ナナオのWebサイト、もしくは過去の記事、「動画スペックに磨きをかけた24.1インチWUXGA液晶ディスプレイ──FlexScan S2411W」、「10万円以下とは思えぬ機能とクオリティの20.1インチ液晶ディスプレイ──FlexScan S2000」を参照してほしい。

 まずは、M65とS2411W、およびM65とS2000で構築した、いろいろなデュアルモニタ環境を見ていただこう。

M65+S2411Wのデュアルモニタ環境構築例

デュアルモニタにすれば、複数アプリの同時使用もスムーズ&快適
2つの液晶ディスプレイを1つのデスクトップとして使う、通常のデュアルモニタ。オフィスアプリケーションとWebブラウザなど、複数のアプリケーションを同時に利用するときに便利
大型ワイドへのクローン表示で、迫力ある大画面プレゼンテーションを
液晶Aと液晶Bに同じ画面を表示するクローンモードは、プレゼンテーションに最適。Windows Vistaのプレゼンテーション設定を使うと、そのときだけスクリーンセーバーなどをオフにできる

大型ワイド+キーボード&マウスで、デスクトップPCと同等の快適な作業環境を実現
ノートPCの液晶を消灯し、外付け液晶ディスプレイだけに画面を表示した。外付けのキーボードとマウスを使えば、デスクトップPCと同じ環境になる
アームを使用すれば、快適な作業環境と省スペース性を両立できる
外付け液晶ディスプレイにアームを使用し、ノートPCの液晶を消灯した状態。キーボードはノートPCのものを使い、マウスは外付けだ。机上の省スペース性では、このパターンがもっとも優れる

M65+S2000のデュアルモニタ環境構築例

横画面で複数アプリを同時に表示した通常のデュアルモニタ環境
UXGAのS2000を使った通常のデュアルモニタ環境。S2000で資料を見ながら、ノートPCで文書やメールを書くシーンを想定してみた
一度に多くの情報を表示できる縦画面で作業効率をアップ
S2000のスタンドはローテーション機能を持っているため、写真のようなデュアルモニタも可能だ。縦長のWebページやワープロ文書、PDF文書などを表示するときは、縦画面のほうが多くの情報を一度に表示できる

 M65の液晶ディスプレイは標準でWUXGAの解像度を持っているため、ノートPCとしてはかなり良好な作業環境が得られる。しかし、デュアルディスプレイで単純に解像度をアップするだけでも、作業効率が大きく高まる。一方はCGソフトやCADソフトなどの業務ソフト、もう一方はブラウザやメーラー、各種オフィスアプリケーションといったように、画面を十分なサイズにしたうえで、複数のアプリケーション画面を同時に表示しておける。もちろん、一方は2Dのモデリング画面、もう一方は3Dのレンダリング画面といったように、ひとつのアプリケーションでふたつの画面を使い分けることも可能だ。

 S2000のようなローテーション機能を持った液晶ディスプレイなら、縦長の文書やデザイン、Web画面などを大きく表示できて快適だ。オフィスのデスクにはスペース的な制約があると思うが、ディスプレイアームを使えばかなり柔軟に設置できる。

 また、発色性能が重要となるデザイン業務などでは、S2411WやS2000の高画質が生きてくる。最近はノートPCでもそれなりに高画質な液晶ディスプレイを持っているが、きちんとチューニングされたS2411WやS2000にはかなわない。カラーマネジメントが要求される環境で、ノートPCの画面だけで作業しているケースは皆無だろう。

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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2007年3月31日