洗練された1キロのボディでVistaを持ち歩く――ASUS「U1F」ピアノ調塗装×革張りのモバイルノート(2/3 ページ)

» 2007年06月01日 17時00分 公開
[兼子忍,ITmedia]

コンパクトな本体に高品質な液晶と使い勝手のよいキーボードを搭載

 11.1インチワイド液晶ディスプレイは1366×768ドット表示に対応する。高精細なパネルなので、ドットピッチは0.18ミリと多少狭くなる半面、サイドバーを出した状態でも十分な作業領域が確保できるのはありがたい。バックライトにはLEDを採用しており、液晶ディスプレイ部はスリムに仕上がっている。視野角については、この手のモバイルノートPC向けTN液晶パネルにしては、比較的広いほうだと感じた。

 画面には光沢処理が施されており、室内での輝度や発色に不満はないが、直射日光にさらされる屋外では画面に外光が映り込み、視認性が低下する。この場合、液晶ディスプレイ部の角度を調整すれば、ある程度ながら視認性を回復することが可能だ。

 さらに、映像をフレーム単位でリアルタイムに解析し、発色を最適な状態に調整する独自の映像エンジン「Sprendid」により、鮮やかな画質で映像コンテンツを観賞できるのは見どころだ。

液晶ディスプレイは、1366×768ドット表示に対応した11.1インチワイド光沢パネルを採用(写真=左)。液晶パネルの上部には30万画素のWebカメラが搭載されている。付属のユーティリティでは、画質モードを6種類から選べる(写真=右)。My Profileを選べば、RGBの明るさと色温度をユーザーの好みに設定することも可能だ

 キーボードは横ピッチが実測で17.5ミリ程度と広くはないが、EnterキーやBackspaceキー、スペースキーに十分な大きさが与えられ、不規則なピッチがEnterキー周辺の一部に限定されることから、タッチタイピングでもスムーズに文章を入力することができた。また、キータッチは歯切れがよく、キーがボトムする感触も明確に伝わってくるので、長文を入力する場合でもテンポよくタイピングを続けられた。

 タッチパッドは操作面、ボタンともにコンパクトだが、本体サイズを考慮すれば仕方のないところだ。ただし、左右ボタンはストロークが浅くタッチも固いことから、長時間使用すると少し指が疲れた。十分なスペースが確保できる環境なら、同梱のBluetoothマウスを利用するといいだろう。

キーボードは、ワイド液晶ディスプレイの搭載によって生じる横幅の長さを生かし、無理のないレイアウトを実現(写真=左)。写真では分からないが、キーボードの塗装には細かなラメがちりばめられている。キーボードの上には、電源ボタンと省電力モード切り替えボタンが用意されている。Bluetooth接続の光学マウスも付属(写真=右)。パームレストに張られた皮と同じものに、職人が刻印を入れた本革証明書も同梱されている

 なお、セキュリティ機能として、指紋認証センサーとTPMセキュリティチップを標準搭載する。万が一、本体を紛失した際にも、他人にHDDの内容を見られる危険が少ないため、ビジネス用のモバイルノートPCとしても安全に活用できそうだ。

スリムボディながら発熱と騒音も及第点

 本体サイズの制約から容量のある冷却システムを搭載しづらいモバイルノートPCは、発熱や騒音の度合いがどうしても気になる。そこで、システムに強い負荷がかかった状態とし、発熱と騒音を確認してみた。まずは発熱だが、肌が触れる時間が最も多いパームレストとキーボードには熱さは感じられず、長時間使用しても不快感を覚えることはなかった。

 ただし、底面の発熱量はそれなりに大きく、夏本番を迎えるこれからの季節には、膝に乗せて長時間使うことはおすすめできない。続いて騒音をチェックしたところ、負荷をかけた状態でも左側面の排気口から勢いよく熱風が吹き出すことはなく、ファンの風切り音も耳を近づけないと気づかない程度にとどまっていた。

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