一方、カフェソラーレ・リナックスカフェ秋葉原店では、AMD製CPUとGPUのデモを行うイベント「エクスペリエンス・ザ・2K」が行われていた。
会場にはRADEON HD 2000シリーズ搭載のグラフィックスカードや同製品を組み込んだゲームマシンを展示。30日の時点ではまだ発売されていないRADEON HD 2600シリーズ搭載カードだが、AMDのスタッフによると「2400と同じく解禁済みなので、ベンダー各社様の準備が整い次第、店頭に並ぶと思います」という。
メインステージでは、AMDの佐藤氏がRADEON 2000シリーズのデモを行い、リアルタイム3Dレンダリングの性能や発色の美しさをアピール。6月9、10日に行った店頭イベントの内容をなぞりながら、2600/2400シリーズに搭載する「UVD(Universal Video Decoder)」の性能を測るデモも盛り込んだ。
UVDをオフにしてBlu-ray DiskのHD映像を再生すると、マシンに搭載しているAthlon 64 X2 5200+がほぼフルパフォーマンスとなったが、UVDを有効にしたところ約20%に落ち着き、効果の程を実証した。
最後のデモステージは、Athlon X2 BEシリーズを始めとしたCPUの解説。“兄貴”ことAMDの土居憲太郎氏が登場し、Athlon X2 BEシリーズ搭載マシンによるデモと、今後のロードマップの解説を行った。
デモでは、Athlon X2 BEシリーズの消費電力の低さをアピールしていた。アルバトロンのmini-ITXマザー「KI690-AM2」にAthlon X2 BE-2350を搭載した小型マシンで、アイドル時とピーク時の消費電力を計測。ワットチェッカーにはアイドル時に40ワット、ピーク時でも72ワットと低い値が表示された。
「昨年8月のCPUベンチマーク対決では、Athlon 64 X2 4200+搭載マシンでアイドル時120ワット、ピーク時200ワットを計測しました。これでも十分低かった。今回はグラフィックスが内蔵という点で有利ではありますが、消費電力が圧倒的に低く抑えられていることが分かっていただけるはず」(佐藤氏)とのこと。
CPUのロードマップは、従来のプレゼン資料に、Athlon X2 BEやPhenomなど発表済みの情報を盛り込んで紹介。“真のクアッドコア”ことPhenom X4について、登場が遅れるとの噂があったが、資料では2007年後半と、従来どおりに記載しており、土居氏は「年内に必ず出ます」と強調。また、2コアのCPUと2コアのGPUをパッケージングしたコードネーム“Fusion”については、「2009年から2010年には登場する見込みです」(土居氏)と語った。
なお、イベント会場にはインテルの天野氏がスケジュールの合間を縫って、たびたび顔を出しており、土居氏のステージも視察していた。天野氏に気付いた佐藤氏と土居氏が「色々挑発してすいません」と話すと、神様も「いえいえ、こちらこそすいません」と返し、終始和やかなムードだった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.