シンプルになって実力重視のミニタワー──写真で見る「Inspiron 530」「Inspiron 531」(1/2 ページ)

» 2007年07月06日 10時17分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 DimensionからInspironにブランド名が移行したデルのデスクトップPCラインアップの第1弾として投入されたのが、ミニタワータイプの「Inspiron 530」「Inspiron 531」とそれぞれの型番末尾に“s”がついた「Inspiron 530s」「Inspiron 531s」の4モデルだ。今回登場したInspironの型番からも分かるように、「Dimension E520」「Dimension E521」の後継となる。

 Dimension E520同E521と同様に、Inspiron 530はインテルプラットフォームを、Inspiron 531はAMDプラットフォームをそれぞれ採用する。また、それぞれの型番に用意されたスリムタワーモデル「Inspiron 530s」「Inspiron 531s」もそれぞれインテル、AMDに対応したプラットフォームを採用している。ここでは、ミニタワーモデルの「Inspiron 530」「Inspiron 531」を取り上げて、共通する筐体の仕様とそれぞれのプラットフォームごとに採用しているパーツを中心に紹介する。

筐体だけでは「530」(左)も「531」(右)もほとんど変わりない。どちらも同じ筐体を採用している。わずかに、正面左下にある「ロゴシール」で区別がつく

 「Inspiron 530」「Inspiron 531」は、その外観、搭載する電源ユニット、ドライブベイの数やレイアウトなどが共通する筐体を採用している。筐体サイズは170(幅)×435(奥行き)×362(高さ)ミリと従来のDimension E520/521と比べて、幅は細く、高さは低くなったものの奥行きは増えた。搭載する電源ユニットの容量は300ワットとなる。

 筐体前面からアクセスできるドライブベイは5インチサイズが2基に3.5インチサイズが1基。そのほか、シャドウベイとして3.5インチサイズが2つ用意されている。3.5インチオープンベイには、FDD、または、13in1カードスロットなどがBTOで選択できる。

左の「530」評価機材の3.5インチベイにはFDDが、右の「531」評価機材の3.5インチベイには13in1カードスロットが組み込まれている。また、531の5インチベイはデュアルドライブ構成となっていた

搭載しているマザーボードは「530」(左)と「531」(右)で異なるはずなのに、拡張カード以外はほぼ同じのバックパネル。シリアルとパラレル、PS/2といったレガシーポートが廃止されているのに注目

 Dimension E520同E521はBTXフォームファクタを採用し、フロントケースファンの位置を一段奥にすることで静音性能を考慮、ドライブベイの取り外しは工具なしでも出来るようにするなど、コストパフォーマンスを重視したラインアップながら、筐体のデザインと使い勝手に工夫をこらしていたが、ATXフォームファクタに“回帰”したInspiron 530/531では、筐体のつくりをシンプルにしてコスト削減をより推し進めた印象を受ける。

 フロントパネルのデザインは普通の筐体に見られるようなフラットな構成で、そのあとに続くドライブベイも、従来モデルで見られたようなレバーがなくなり、すべてネジで固定されたパネルで構成されている。CPUクーラーもBTXで用いられるフード状のユニットではなく通常の空冷ユニットを載せている。これまでのDimensionは筐体をあけると「デルのデスクトップ」というのがすぐに分かる“雰囲気”を持っていたが、Inspiron 530/531の筐体内部はどこにでもある普通のデスクトップPCとといえる。これをコスト削減の成果を評価するか、これまでのDimensionに備わっていた「ユーザーの使い勝手を考えた工夫」が失われてしまったと評価するか難しいところだ。

左の「530」は拡張カードを組み込まず、光学ドライブとHDDをそれぞれ1台搭載したシンプル構成で、右の「530」は拡張カード、光学ドライブ、HDDがフルに装備された状態。ただ、マザーボードがどちらもmicroATXフォームファクタなので、内部の状況はほぼ同じといえる

HDDを2台組み込むときは、このように「縦に横並び」で搭載することになる
「530」「531」の背面には92ミリ角のケースファンが取り付けられている

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