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» 2007年07月25日 16時30分 UPDATE

サクッとおいしいVistaチップス 17枚め:VistaとWindows XP間の文字化けを解消する

Vistaで作成した文書をWindows XPで見ると、漢字の一部が変わっていたり、文字化けすることがある。VistaとWindows XP間で文字化けを防ぐ方法は?

[織田薫,ITmedia]
今回のチップスが使えるエディションは?
エディション Home Basic Home Premium Business Ultimate
対応状況

 Windows Vistaは、新しくJISで制定されたJIS2004(JIS X 0213:2004)に対応したフォントを利用している。JIS2004に対応しているフォントは、「MSゴシック」「MS Pゴシック」「MS UI Gothic」「MS明朝」「MS P明朝」「メイリオ」の6つだ。従来OSのWindows XP/Server 2003は、JIS90に対応したフォントを利用している。

tm0707tips17_01.jpg VistaとWindows XPで表示される字形が異なる例。Vistaでは辞書や戸籍資料で利用されている漢字に近い文字へ改良され、従来は正確に表示できなかった市町村名や氏名をPC上で扱える

 JIS2004では文字コードや字形が一部変更されているため、VistaとWindows XPでは同じ文書でも表示される漢字の形が異なることがある。また、JIS2004には既存の第1水準と第2水準の漢字に加えて、第3水準と第4水準の漢字が大幅に追加された。このため、Vistaで作成した文書に第3水準と第4水準の漢字が含まれていると、Windows XPで正しく表示できないという問題も発生する。

 この問題を解決する方法として、マイクロソフト社から「JIS2004対応MSゴシック & MS明朝フォントパッケージ」がWindows XP/Server 2003向けに提供されている。フォントパッケージは、Windows Updateで入手可能なほか、マイクロソフトのサイトからも情報を入手可能だ。

 これは、従来のOSに新しいフォントをインストールすることによって、Vista側に環境を合わせる方法だ。しかし、「JIS2004対応MSゴシック & MS明朝フォントパッケージ」のフォントを使うと、Windows XPが標準で表示する漢字と異なる環境になるため、違和感を覚える人も少なくないだろう。また、現時点でWindows XPを利用しているすべての人に、Vistaの新しいフォントを強要するのは現実的ではない。

tm0707tips17_02.jpg Vistaでは、Windows XPで表示できない第3水準と第4水準の漢字を入力する際、変換候補に「環境依存文字(unicode)」と表示される

 一方、Vista上からWindows XPで表示できない第3水準および第4水準の漢字を入力する場合、変換候補の横に「環境依存文字(unicode)」と表示されるため、入力の手助けにはなるが、上の写真で挙げたような字形の違いは判別されず、漢字によっては異なる字形が表示されてしまう。

 Vista側で従来OSの環境に合わせるには「JIS90互換MSゴシック・明朝フォントパッケージ」をインストールすればよい。フォントパッケージは、マイクロソフトのサイトからダウンロード可能だ。

 ただし、JIS90互換フォントのインストールは、環境移行のために用意されている方法でマイクロソフトが推奨しているわけではない。字形も完全にWindows XPと一致するわけではなく、.Net Framework 3.0を利用しているアプリケーションには対応しない点にも注意が必要だ(JIS2004のフォントで表示される)。

 なお、JIS2004を利用するように戻す場合は、「コントロールパネル」の「プログラム」をクリックし、「プログラムと機能」から「インストールされた更新プログラムの表示」を選択。一覧から「MS Gothic and MS Mincho JIS90-Compatible Fonts(KB927490)」を右クリックし、アンインストールを選択すればよい。

 「JIS90互換MSゴシック・明朝フォントパッケージ」が対応しているフォントは、「MSゴシック」「MS Pゴシック」「MS UI Gothic」「MS明朝」「MS P明朝」の5つだ。この5つのフォントを利用している場合はJIS90の字体になる。ただし、メイリオは用意されていないため、メイリオを使う場合はJIS2004の字体になる。

tm0707tips17_03.jpg Vistaに「JIS90互換MSゴシック・明朝フォントパッケージ」をインストールすると、字形はWindows XPと同じになる。ただし、Windows XPでは表示できない文字も表示される。Windows XPに「JIS2004対応MSゴシック & MS明朝フォントパッケージ」をインストールした場合は、基本的に字形もフォントの見え方もVistaと同じになる

 また、フォントをインストールしても、第3水準と第4水準の文字を入力してしまうと従来OSでは見えなくなってしまう。Microsoft IMEを利用している場合は、プロパティの設定でJIS2004にのみ存在する文字の入力を制限できるため、Windows XP環境との互換性を求める場合は試してみるとよいだろう。

tm0707tips17_04.jpgtm0707tips17_05.jpgtm0707tips17_06.jpg Microsoft IMEのプロパティを表示するには「コントロールパネル」の「時計、言語、および地域」から「キーボードまたは入力方法の変更」をクリック。「キーボードと言語」タブを選択して「キーボードの変更」をボタンを押す。「全般」タブで「Microsoft IME」を選択して「プロパティ」ボタンをクリック(写真=左)し、「変換タブ」で「変換文字制限」ボタンを押す(写真=中央)。変換結果を制限するには「JIS X0208文字で構成された単語/文字のみ変換候補に表示する」のチェックボックスをオンにする(写真=右)

過去に紹介したVistaチップスと各エディションの対応状況
内容 Home Basic Home Premium Business Ultimate
16枚め:Internet Explorer 7のタブ機能をカスタマイズする
15枚め:Internet Explorer 7のユーザーインタフェースを改造する
14枚め:Vistaのジャンクションを理解する
13枚め:Vistaでユーザー用フォルダの参照先を変更する
12枚め:Vistaでファイルやプリンタを共有する
11枚め:Vistaの詳細ブートオプションを利用する
10枚め:Vistaの便利な機能を有効に、不要な機能を無効にする
9枚め:VistaにXP用ドライバを手動でインストールする
8枚め:ファイルとレジストリの仮想化を理解する
7枚め:「システムの復元」と「以前のバージョン」で使う領域を変更する
6枚め:WindowsメールにOutlook Expressの環境を取り込む
5枚め:非対応のWindowsヘルプを利用可能にする
4枚め:間違って削除したファイルを復元する
3枚め:「ファイル名を指定して実行」をスタートメニューに加える
2枚め:アプリケーションを管理者として実行する
1枚め:ユーザーアカウント制御を使いこなす

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