4色/6色交換型の複合機も、SPT採用モデルと同様にエンジンやインクの変更は行わず、給排紙の機構をブラッシュアップすることで印刷速度が向上している。
「HP Photosmart C5280」は、同社の複合機で初めてDVD/CDレーベル面印刷機能に対応したほか、マルチトレイのサポート、スキャナ機能が4800×4800dpi(CIS)に向上した。「HP Photosmart C4385」はIEEE802.11g/b対応の無線LAN機能を備えた低価格モデルで、今回から用意された無線LAN機能を追加するオプショナルキットが99.99ドル(市場想定価格)であることを考えると、お得感は高い。エントリー向けのC4280は99ドルの低価格モデルながら、1.5インチカラー液晶ディスプレイを搭載して操作性を向上させた。
複合機のラインアップ | |||
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モデル名 | C5280 | C4385 | C4280 |
インク | 4色/6色交換 | 4色/6色交換 | 4色/6色交換 |
最小インク滴 | 5ピコ/15ピコ | 5ピコ/15ピコ | 5ピコ/15ピコ |
最高印刷速度(モノクロ/カラー) | 32/24ppm | 30/23ppm | 30/23ppm |
4×6インチ最速印刷時間 | 27秒 | 25秒 | 25秒 |
スキャナ | 4800×4800(CIS) | 1200×2400(CIS) | 1200×2400dpi(CIS) |
液晶 | 2.4インチ | 1.5インチ | 1.5インチ |
ADFユニット | × | × | × |
マルチトレイ | ○ | × | × |
有線LAN | × | × | × |
無線LAN | × | ○ | × |
Bluetooth | × | × | × |
FAX機能 | × | × | × |
メモリカードリーダ | ○ | ○ | ○ |
PictBridge | × | × | × |
DVD/CDレーベル面印刷 | ○ | × | × |
自動両面印刷ユニット | × | × | × |
市場想定価格(米ドル) | 149ドル | 139ドル | 99ドル |
単機能プリンタではタッチスクリーン採用モデルとネットワーク対応モデルの増加がトピックだ。タッチスクリーンは従来の1モデルから2モデルに増え、パネルサイズも3.4インチから3.5インチと若干ではあるが大きくなり、ユーザーインタフェースも複合機と同じHP Photosmart Express 2.0になることで快適な操作が行えるようになった。
また、最上位の「HP Photosmart D7460」は有線LANと無線LAN(IEEE802.11g/b対応)を、中位の「HP Photosmart D7260」は有線LANをサポートし、ネットワーク環境下での使いやすさを訴求している。なお、エントリーモデルの「HP Photosmart D5360」を含めて、印刷速度が向上した。
単機能プリンタのラインアップ | |||
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モデル名 | D7460 | D7260 | D5360 |
インク | 染料6色(SPT) | 染料6色(SPT) | 4色/6色交換 |
最小インク滴 | 5ピコ | 5ピコ | 5ピコ/15ピコ |
最高印刷速度(モノクロ/カラー) | 34/33ppm | 34/33ppm | 32/24ppm |
4×6インチ最速印刷時間 | 10秒 | 10秒 | 26秒 |
最大印刷解像度 | 4800dpi(カラー) | 4800dpi(カラー) | 4800dpi(カラー) |
液晶 | 3.5インチタッチパネル | 3.5インチタッチパネル | 1.5インチ |
マルチトレイ | ○ | ○ | × |
有線LAN | ○ | ○ | × |
無線LAN | ○ | × | × |
Bluetooth | 別売 | 別売 | × |
メモリカードリーダ | ○ | ○ | ○ |
PictBridge | ○ | ○ | ○ |
DVD/CD印刷 | × | × | ○ |
自動両面印刷ユニット | 別売 | 別売 | ○ |
市場想定価格(米ドル) | 179ドル | 149ドル | 99ドル |
最後に小型フォトプリンタを簡単にまとめよう。
日本では一足先に「HP Photosmart A628」が発売されたが(関連記事:タッチパネル液晶が写真印刷を変える――小型フォトプリンタ「HP Photosmart A628」)、これと同じプリントエンジンや3色一体型のインクカートリッジ(HP110)を採用したバリエーションモデルを、日本でも発売を検討しているという。
そのうちの1つが、ダルマ型のユニークな形状をした「HP Photosmart A826」だ。タッチスクリーンが7インチに拡大しているほか、天面に最大100枚の用紙(2L判まで対応)を収納できるのが特徴だ。サイズは275(幅)×244(奥行き)×263(高さ)ミリとやや大柄で、重量は約2.5キロある。
もう1つはタッチスクリーンを省いて低価格化を図った「HP Photosmart A526」で、市場想定価格が119ドル。液晶ディスプレイのサイズは2.4インチで、4×6インチのプリント速度は39秒だ。サイズは220(幅)×114(奥行き)×115.5(高さ)ミリ、重量は約1.17キロだ。
なお、サポートOSは全モデルともWindows Vista/Windows XP(SP2)/Windows 2000(SP3以降)、Mac OS X 10.3.9/10.4以降となっている。
以上、数多くの製品を紹介した。日本で投入されるモデルや発売時期、価格などは現時点で未定だが、具体的な方向性やモデル展開は想像できるだろう。成熟の域に入った日本の複合機/プリンタ市場で、HPの新製品がどのように受け入れられるのか、非常に興味深いところだ。
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