自動補正と高速起動で快適さを追求――キヤノンの複合機/プリンタ07年モデル写真用紙もリニューアル(2/2 ページ)

» 2007年09月26日 11時00分 公開
[前橋豪,ITmedia]
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複合機は4モデルを投入、主力機のMP610が高速化

複合機最上位モデルのMP970

 インクジェット複合機は、昨年から1モデルを減らし、全4モデルが発売される。高速印刷をウリとした「MP810」の後継機は用意されず、そのプリントエンジンは下位のMP610に引き継がれた。2006年3月に発売されたADF搭載モデルの「MP830」は併売される。

 最上位モデルのMP970は、ラインアップで唯一、染料6色インクと顔料ブラックインクを採用し、スピードより写真画質に重きを置いた仕様だ。液晶モニタは3.5インチと最も大きく、フィルムスキャン(35ミリスリーブフィルム6コマ連続)にも対応する。有線LANのインタフェースも備えており、TVプリンティング機能も持つ。

 MP610は昨年のミドルレンジモデルMP600の後継で、印刷速度を向上させた主力機。印刷速度は上位機のMP970を上回るが、インクは染料4色と顔料ブラックの構成で、フィルムスキャンや有線LANには対応していない。

 MP520とMP470は操作パネルを本体右側に配置したエントリーモデル。最小インク滴が2ピコリットルと大きくなるほか、自動両面印刷やCD/DVDレーベル印刷などの機能が省かれている。

左からMP610、MP520、MP470

複合機新モデルのラインアップ
モデル名 MP970 MP610 MP520 MP470
液晶モニタ 3.5インチ 2.5インチ 2.0インチ 1.8インチ
インク 染料6色+顔料Bk 染料4色+顔料Bk 染料3色+顔料Bk 染料3色+顔料Bk
ノズル数 512本×7色 1536本×2色(C/M)、512本×3色(Y/染料Bk/顔料Bk) 512本×2色(C/M)、256本×1色(Y)、320本×1色(顔料Bk) 384本×3色(C/M/Y)、320×1色(顔料Bk)
最高解像度 9600×2400dpi 9600×2400dpi 4800×1200dpi 4800×1200dpi
最小インク滴 1ピコ 1ピコ 2ピコ 2ピコ
3サイズドロップレット
Wエンコーダー
L判最速印刷 29秒 18秒 37秒 38秒
2Way給紙
両面印刷
CD/DVDレーベル印刷
スキャナ 4800×9600dpi(CCD) 4800×9600dpi(CIS) 2400×4800dpi(CIS) 2400×4800dpi(CIS)
フィルムスキャン
メモリカードリーダー
USB 2.0
有線LAN
無線LAN
サイズ(幅×奥行き×高さ) 471×396×214ミリ 450×389×188ミリ 455×378×172ミリ 451×353×169ミリ
重量 約11.9キロ 約10キロ 約7.5キロ 約6.1キロ
予想実売価格 4万円前後 2万8000円前後 2万円前後 1万6000円前後
発売予定日 10月上旬 10月上旬 10月上旬 10月上旬

 これら4モデルが搭載する機能は下表の通り。MP470はダイレクト印刷時に自動写真補正機能を利用できず、Easy-Scroll Wheelも省かれている。手書きナビ機能は上位3モデルに搭載され、MP970とMP610はCD/DVDレーベルの手書き文字合成も可能だ。

複合機新モデルが搭載する機能
モデル名 MP970 MP610 MP520 MP470
自動写真補正 △(ソフトのみ)
Easy-Scroll Wheel
クイックスタート
手書きナビ ○(CD/DVD可) ○(CD/DVD可)
両面コピー
コピー時の色あせ補正
コピー時の顔明るく補正
コピー時のマニュアル色調整
TVプリント
赤外線(IrDA 1.2)
PictBridge
Bluetoothユニット 別売 別売 別売 別売

A4単機能プリンタは2モデル、高速印刷機を用意

 A4単機能インクジェットプリンタは昨年と同様、2モデルを用意。MP610と共通のプリントエンジンで高速印刷を実現した上位モデル「iP4500」と、最小インク滴2ピコリットルのプリントエンジンを用いた下位モデル「iP3500」が発売される。A4ダイレクトプリンタの新製品は投入されず、複合機のラインアップに組み込まれた形だ。2007年4月に発売されたエントリーモデル「iP2500」は併売される。

左からiP4500、iP3500。鏡面ブラックのボディにシルバーのフレームを配したデザインを採用する

A4単機能プリンタ新モデルのラインアップ
モデル名 iP4500 iP3500
インク 顔料4色+顔料Bk 顔料3色+顔料Bk
ノズル数 1536本×2色(C/M)、512本×3色(Y/染料Bk/顔料Bk) 512本×2色(C/M)、256本×1色(Y)、320本×1色(顔料Bk)
最高解像度 9600×2400dpi 4800×1200dpi
最小インク滴 1ピコ 2ピコ
3サイズドロップレット
Wエンコーダー
L判最速印刷 18秒 40秒
2Way給紙
両面印刷
CD/DVDレーベル印刷
USB 2.0
サイズ(幅×奥行き×高さ) 445×303×160ミリ 436×302×145ミリ
重量 約6.9キロ 約4.9キロ
予想実売価格 1万8000円前後 1万3000円前後
発売予定日 10月上旬 10月上旬

小型フォトプリンタは2L判対応のmini360を発売

mini360

 キヤノンの小型フォトプリンタは、熱昇華型印刷方式を採用した「SELPHY」シリーズとインクジェット方式による「PIXUS mini」シリーズがあり、後者の新モデルとして「mini360」が投入される。昨年は2モデル構成だったが、今年は下位機を省いて1モデル構成とした。

 mini360は、新たに2L判のプリントに対応したことが最大の特徴。複合機と同様、自動写真補正、Easy-Scroll Wheel、クイックスタートの各機能に対応する。携帯電話を利用して、キヤノンクリエイティブパーク携帯サイトからダウンロードしたフォトフレームなどをプリントできる機能や、保存した印刷履歴から再印刷が行える機能を持つ。オプションでバッテリー駆動も可能だ。

小型フォトプリンタ新モデルのラインアップ
モデル名 mini360
液晶モニタ 2.5インチ
インク 染料3色+顔料Bk
ノズル数 512本×2色(C/M)、256本×1色(Y)、320本×1色(顔料Bk)
最高解像度 9600×2400dpi
最小インク滴 1ピコ
3サイズドロップレット
Wエンコーダー
L判最速印刷 33秒
自動写真補正
Easy-Scroll Wheel
クイックスタート
メモリカードリーダー
USB 2.0
赤外線(IrDA 1.2)
PictBridge
サイズ(幅×奥行き×高さ) 258×225×81ミリ
重量 約2.5キロ
予想実売価格 2万円前後
発売予定日 10月上旬

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