写真家の熊谷直夫氏は、広告写真の第一線で活躍する一方、デジタル合成を駆使した独自の作家活動に力を注いでいる。そんな熊谷氏が今、最も注目している液晶ディスプレイがナナオの「ColorEdge CG241W」だ。
熊谷直夫氏は、広告やファッション、グラビア撮影の分野で活躍するプロのフォトグラファーだ。写真家やアートディレクター、コピーライターなど16名のクリエイターが所属する広告制作会社「日本アドスペース」の代表者でもあり、撮影業務のほか、企画やデザイン、デジタル加工、写真集の出版などを総合的に手掛けている。
そんな熊谷氏が近年、自らの創作活動として取り組んでいるのは、デジタル合成を駆使した作品群だ。テーマは史実上の人物ジャンヌ・ダルク。彼女のゆかりの地であるフランスの古城や宮殿を訪れ、中世の面影が残る風景を撮影。その写真に、スタジオで撮影した外国人モデルのカットを合成することで、まるで映画のワンシーンのような独特の世界観を作り出している。
「目の前の光景を記録し、現実をそのままの形で表現することは写真の重要な役割です。ただそれだけではなく、写真には、自分の創意工夫によって頭の中にあるイメージを具現化するという楽しみもあります。中には合成・加工した写真を嫌う人もいますが、私自身はリアルに撮る製品写真や風景写真とは別に、デジタル写真ならではの新しいイメージ作りにも写真の可能性や面白さを感じています」(熊谷氏)。
熊谷氏の作品作りの手順はこうだ。まず、撮影テーマに沿った綿密なイメージ画を作成し、必要な衣装や小道具を取りそろえる。構図のバランスや人物のポーズなどは、1枚の写真としての見栄えだけでなく、写真集としてまとめるためのページネーションやレイアウトを考慮して決定する。
そのイメージに沿ってフランスにて風景を、スタジオにて人物を撮影。カメラは35ミリフルサイズセンサー搭載のデジタル一眼レフ機や中判カメラを使用し、シーンの光源に応じてカラーチャートを写し込む。カラーチャートは、RAW現像の際にグレーバランスを取り、正確な色再現を図るためだ。
「違和感の少ない合成を行うには、素材となる写真のライティングや解像度をそろえることはもちろん、撮影およびRAW現像の際には、できるだけ色かぶりのないノーマルな色調に仕上げることが基本です。そして複数の素材を合成した上で、作品のコンセプトに応じて色調補正を行います。この一連の作業では、忠実な色再現ができる環境を整えることが欠かせません」
こう語る熊谷氏が最近注目しているのは、ナナオのカラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge CG241W(以下CG241W)」だ(CG241Wの詳細については、「AdobeRGB 96%カバーの広色域と均一な表示品質を誇る“新世代ColorEdge”――『ColorEdge CG241W』」を参照)。
「私のスタジオでは、新製品を導入する際には複数の製品を試用し、比較検討して選ぶようにしていますが、最近の液晶ディスプレイの中で、最もコストパフォーマンスが高いといえるのがCG241Wです。表示できる色域の広さ(Adobe RGBカバー率96%)は、これまで50万円以上もしていた業務用ディスプレイに肉薄するレベルで、これならプロの道具として十分に“使える”と感じました」(熊谷氏)。
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提供:株式会社ナナオ
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年3月31日