連載
» 2007年11月28日 10時23分 UPDATE

元麻布春男のWatchTower:Dockとタスクバーに見るアプリケーション管理の共通点と相違点 (1/2)

新Mac OSのLeopardとWindowsを比べる本コーナーも第3回目。前回に引き続きユーザーインタフェース回りを見ていこう。

[元麻布春男,ITmedia]

粛々と進むLeopardへの対応

 Mac OS X Leopard(10.5)がリリースされてから約1カ月が経過した。アプリケーションの対応は、ボツボツといったところで、やはりLeopardではちゃんと動作しないアプリケーションもあるようだ。特にファイルシステム関係、USB関係で問題があるものが多いように見受けられるが、アドビシステムズのアプリケーションも動画関係のものを中心に、今後のアップデートが必要(Mac OS X Leopard対応について:PDFファイル)になるようだ。

 一方、Windowsのアップデート時に常に互換性が問題となるデバイスドライバだが、こちらは比較的問題が少ない。現行のIntel Macでは、ハードウェアに関してはアップル純正品以外に存在せず、数量の出るコンシューマー向けモデルに拡張スロットが存在しないため、デバイスドライバの互換性が問題になるような周辺機器が外付けのデバイスに限られる。これだけでもWindowsに比べればずいぶんと楽なはずだ。拡張スロットがついたPowerPC搭載Mac、あるいはIntel MacでもBoot CampにおけるWindows環境まで含めると、必ずしも互換性問題はないとは言い切れないのだろうが、ハードウェアが無制限に多様なWindowsマシンに比べれば、まだマシなのではなかろうか。いずれにしても、早い対応が望まれるところだ。

役割が異なるDockとタスクバー

ht_0711leo01.jpg Mac OS X Leopardのデスクトップ。初期設定では、従来通り上にメニューバー、下にDockが配置される。メニューバーは半透明化し、アップルマークは青から黒に変わった

 さて、前回取り上げたFinderは、WindowsでいえばExplorerに相当する部分だった。今回はWindowsでいえばタスクバーに相当する位置(初期設定で画面下)にある、Dockについて取り上げてみよう。

 Windowsのタスクバーは、アプリケーションの起動機能は最小限(クイック起動およびツールバー、あとは通知領域がアプリケーションランチャ的に使われることがある)で、実行中のアプリケーションの管理が主目的だ。アプリケーションの起動はスタートメニューが主役となっている。

 それに対してDockは、ちょっと大きめのアイコンが並んでいることからも察しがつく通り、アプリケーションのランチャとしての役割が大きい。ここにないアプリケーションであっても、いったん実行されるとそのアイコンがDockに現れる。実行中のアプリケーションは、下に青い丸印の表示がつくから、それと分かる仕組みだ。Macの場合、一部の例外を除き、アプリケーションのウィンドウを閉じてもバックグラウンドで実行され続けるため、こういった目印が必要となる。

 アップルによると、これは青い丸印ではなく、アプリケーションのアイコンを照らすライトで、それによりアイコンが明るく輝くと同時に深い影が演出されることでアプリケーションが実行中であるかは分かる仕組みなのだそうだが、言われるまでそんな演出なのだと筆者は気付かなかった。

 それはともかく、LeopardのDockで最初に目を引くのは、この表示の変化で、ちゃんとアイコンが立体的になって影ができているほか、アプリケーションのウィンドウを近づけると、これもDockの床に反射する。もちろんこのDockには、初期設定で登録されていないアプリケーションも、ユーザーが追加すれば簡単にワンタッチで起動可能にすることができる。

ht_0711leo02.jpght_0711leo03.jpght_0711leo04.jpg Windows Vistaのデスクトップ画面(写真=左)。Dock上のアイコンにマウスカーソルを合わせると、アイコンが拡大表示されるアニメーション(変更可)はLeopardでも健在(写真=中央)。実行中のアプリケーションはアイコン前面に青い丸印が表示され、ドロップシャドウが濃くなる(写真=右)

Dockに追加された新機能「Stack」

 このDockに加えられた新機能は、Stack(s)と呼ばれるものだ。Dockの床の右側のほうを見ていくと、点線による分離線のようなものがあるが、この右側、ゴミ箱との間にあるのがStackだ。Stackというのは積み重ねる、あるいは積み重ねたもの、という意味で、ここに複数のオブジェクトをまとめあげていることからきた名前なのだろう。

 Leopardで追加されたStackは、フォルダの中身をアーチ状(扇子の意味のファンと呼ばれる)あるいは格子状(グリッドと呼ばれる)に表示する機能(自動設定あるいはどちらかの表示をユーザーが指定可)で、Finderを開くことなく、このStackから直接フォルダの中身のファイルを開くことができる(フォルダの場合は、そのフォルダがFinderで開かれる)。初期状態ではユーザーフォルダの下の「書類」と「ダウンロード」の2つのフォルダがStackとして登録されているが、もちろんユーザーによる追加が可能だ。

※記事初出時、TigerのDockは「単なるショートカットで、クリックするとフォルダがFinderで開かれたり、既定のアプリケーションでファイルが開かれるという、ただそれだけだった」とありましたが、正しくはDockに登録したフォルダを右クリック(Ctrl+クリック)すると階層表示ができ、簡易ランチャ的な利用も可能できました。おわびして訂正させていただきます。

 Leopardで変わったことの1つは、Safariを使ってダウンロードしたファイルが、自動的にこの「ダウンロード」フォルダに収納されるようになったこと。これまではダウンロードしたファイルがデスクトップに置かれていった。利用した後、ユーザーが捨てるなり、適当なフォルダに格納するなりすればよいのだが、ともすればデスクトップの上に、ダウンロードしたファイルが散らかりがちだった。このあたりは、Windowsを使い始めたばかりのユーザーのHDDやデスクトップ上に「新しいフォルダ」が大量に作成されがちなのに似ている。Leopardで「ダウンロード」フォルダが導入されたことで、とりあえず極端に見苦しいデスクトップは過去のものになるかもしれない。

ht_0711leo05.jpg DockのStackに表示されているフォルダにファイルが入ると、Stackのアイコンも中身を反映したものに変化する。ダウンロードのフォルダは空っぽのままなので変化はない
ht_0711leo06.jpg こちらはMac OS X Tiger(10.4)のデスクトップ画面。平面的な表現だが、アイコンのデザインは基本的にLeopardと変わらない
ht_0711leo07.jpg TigerのDock画面。アイコン下の黒い三角でアプリケーションが起動状態かどうかを識別する

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