Intel G35 Expressのパフォーマンスで注目されるのは統合された新しいグラフィックコアの性能だろう。すでに出荷されているIntel G33 Expressに統合された「Intel GMA 3100」とは異なる「Intel GMA X3500」を採用しており、そのパフォーマンスはいまのところ明らかにはされていない。
そういうわけで、今回測定したベンチマークの結果を、Intel G33 Express搭載マザーボードとしてレビューしたGIGABYTEの「GA-G33-DSR」と比較してみる。なお、GA-G33-DSRのレビューで行った、外部GPUとしてRADEON X1300を組み込んだ環境で測定した結果も並べておく。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Core 2Duo E6700/Core 2 Duo E6750(ともに2.66GHz) |
メモリ | DDR2 PC2-6400 1Gバイト×2(Corsair XMS2) |
HDD | Seagate Barracuda 7200.10 320GB(ST3320620AS) |
OS | Windows XP Professional SP2 |
PCMark05では、Graphicsの項目でIntel G33 Expressマザーボードから約4%上昇している。その一方で、メモリパフォーマンスでは、Intel G33 Expressマザーボードがいい結果を出しているが、これは、メモリコントローラに関しては、DDR3にも対応するIntel G33 ExpressとDDR2のみに対応するIntel G35 Expressの違いが影響していると考えられる。
3DMark05の結果では、両者の結果にほとんど差がない。しかし、3DMark06では、Intel G35 ExpressがIntel G33 Expressを上回っている一方で、FinalFantasy XIII Officialベンチマークでは、Intel G33 Expressに比べて明らかに低い結果となっている。
Intel G35 Expressチップセットは、FSB1333MHzにも対応しており、Core 2 Duo E6550/同 E6750/同 E6850や、Core 2 Extreme QX6850、そして、最新の45ナノメートルプロセスルールを導入した“Yorkfield”Core 2 Extreme QX9650なども利用可能だ。
そこで、FSB1066MHzとFSB1333MHzでパフォーマンスにどの程度の差が出るのかを、動作クロックが同じCore 2 Duo E6700とCore 2 Duo E6750で比較してみた。チップセットに統合されたグラフィックスコアもグラフィックスメモリとしてメインメモリにアクセスするため、速くなったFSBが性能に影響する可能性もある。
実際にスコアを比較してみると、PCMark05のMemoryスコアは5%アップした一方で、グラフィックスパフォーマンスでは、3DMark05の3DMarksで13ポイントのアップ、3DMark06の3DMarksでは変化なしという結果となった。FinalFantasy XI Official Benchmarkでも、13ポイントのアップと1%にも満たないアップにとどまる。残念ながら、FSBの上昇は内蔵グラフィックスのパフォーマンスにあまり影響を与えないようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.