3-way NVIDIA SLIを「nForce 780i SLI」と「nForce 680i SLI」で比べるイマドキのイタモノ(2/4 ページ)

» 2007年12月21日 12時30分 公開
[長浜和也,ITmedia]

確実にパフォーマンスを向上させる3-way NVIDIA SLI

3DMark06 3DMark Score(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)
3DMark06 SM2.0 Score(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)

3DMark06 HDR/SM3.0 Score(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)
3DMark06 Perlin Noise (SM3.0)(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)

3DMark06におけるNVIDIA SLI2枚構成の性能向上レート(単体構成の結果を1とした場合のNVIDIA SLI2枚構成の相対値)(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)
3DMark06における3-way NVIDIA SLI構成の性能向上レート(単体構成の結果を1とした場合の3-way NVIDIA SLI構成の相対値)(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)
3DMark06における3-way NVIDIA SLI構成の性能向上レート(NVIDIA SLI2枚構成のベンチマーク結果を1とした場合の3-way NVIDIA SLI構成の相対値)(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)

 3DMark06においては、総合スコアである3DMarksでもほとんどの個別テストの結果でも、枚数を増やすにしたがって値は確実に増えている。ただ、やや古い世代のゲームに対する性能を表している「SM2.0 Score」の低解像度(1600×1200ドット)条件では、3-way NVIDIA SLI構成で2枚組みのテスト結果を下回るのが確認された。

 単体構成から2枚構成における性能上昇の幅はおおよそ1.2倍から1.7倍と、解像度と負荷を増すにつれて大きくなり、単体構成から3-way NVIDIA SLI構成における性能比は最大2倍以上にも達している。ただし、2枚構成から3枚構成によって実現する性能アップの幅はそれほど大きくないことに留意しておく必要がある。

F.E.A.R.(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)
Enemy Territory-QUAKE Wars Demo(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)

Unreal Tornament 3 vCTF-Suspense FlyThrough-PC(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)
Unreal Tornament 3 DM-ShangriLa-FPS-PC(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)
Company of Heroes 2.103.0(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)

ゲームタイトルと負荷条件ごとのNVIDIA SLIの性能向上レート(単体構成のベンチマーク結果を1とした場合のNVIDIA SLI2枚構成の相対値)(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)
ゲームタイトルと負荷条件ごとのNVIDIA SLIの性能向上レート(単体構成のベンチマーク結果を1とした場合の3-way NVIDIA SLI構成の相対値)(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)
ゲームタイトルと負荷条件ごとのNVIDIA SLIの性能向上レート(NVIDIA SLI2枚構成のベンチマーク結果を1とした場合の3-way NVIDIA SLI構成の相対値)(GeForce 8800 GTX&nForce 780i SLI)

 市販ゲームを使ったベンチマークテストの結果でも、単体構成から2枚構成、そして3-way NVIDIA SLIとなることで値が上昇していく傾向は変わらない。ただし、プロファイルで指定されているレンダリングモードが“Split frame+alternate frame rendering”となっているEnemy Territory-QUAKE Wars Demoのみは、3-way NVIDIA SLIの結果が2枚構成を下回る。

 そのほかのゲームタイトルでは、3DMark06で示された結果より性能向上の幅は大きく、単体構成から2枚構成で1.5倍からほぼ2倍に、単体構成と3-way NVIDIA SLIを比較すると高解像度(2560×1600ドット)の重負荷条件で軒並み2倍超えという性能を発揮している。3DMark06ではわずかだった2枚構成から3-way NVIDIA SLIへの性能向上でも負荷が重い条件では約1.4倍の伸びを見せている。

 とはいえ、高価なグラフィックスカードの枚数とその性能の伸びが「比例」していないことに不満を感じるユーザーもいるかもしれない。その場合は、単体構成における「1600×1200ドット」の結果値と3-way NVIDIA SLIにおける「2560×1600ドット」の結果値を比べてほしい。ほとんどのテストで、3-way NVIDIA SLIの高解像度条件テストが単体構成の低解像度条件のテスト結果を上回っているのが分かる。

 このことは、「3-way NVIDIA SLI」の目的が、単なる枚数を増やした性能アップではなく、NVIDIAが以前から提唱してきた超高解像度におけるゲーム環境(XHDゲームング環境)において、実用的なフレームレートをGPU側で実現するためではないのかと推察させる(液晶ディスプレイ側の問題、価格と表示速度性能などはディスプレイベンダーに努力してもらうということか)。この推察が正しい場合、重要なのは「枚数に比例する効率性」ではなく、「2560×1600ドットで十分ゲームができるフレームレート」ということになる。

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