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» 2008年01月10日 12時00分 UPDATE

台湾の秋葉原へ:“199ドルPC”を求めて海を渡る(前編) (1/2)

CESの準備で忙しかった去年の暮れに、突然の指令が下った。まるでタバコでも買ってきて、と頼むかのような口調で、電話の主は「Eee PCを買ってきて」と告げたのだった。

[小林哲雄,ITmedia]

 そう、あれはCESの準備で忙しかった去年の暮れことだ。クリスマス商戦たけなわの夜中に、ITmediaの編集Gから着信アリ。嫌な予感がしてしばらく放置していたのだが、携帯電話に表示された着信件数が2桁になり、仕方なく電話に出てしまったのが始まりだった。

編集G 「どもども。えーと、クリスマスのご予定は?」

小林 「……今年の仕事は完了したのでCESの準備があるだけ。でも、ネギを持って踊りながら孤独なクリスマスを過ごすような企画は、絶対にやらないから」

編集G 「そんな企画を頼むわけないじゃないですか。ASUSのEee PCはご存じですよね?」

小林 「“199ドルPC”と言って話題になったアレでしょ。日本でも発売決定したね」

編集G 「いまちょうどライターさんたちと忘年会をやっていて、使ってみたいよねー、という話が出たんですよ。で、小林先生にちょっと“おとなり”まで行って買ってきてほしいなぁと」

小林 「……(忘年会呼ばれてないのだが)。国内発売って2月じゃなかった?」

編集G 「あ、だから“おとなり”。台湾。みんな“2月まで待てねー”って」

小林 「は?」

編集G 「交通費は出すので大丈夫です。ネバダ砂漠より近いし、楽勝」

小林 「ちょ、ま」

編集G 「それでは、よろしくお願いします」

小林 「私、台湾入国したことないんだけど?」


 ブツ、ツーツーツー。………まさか、これで依頼済み? 酔っぱらいのイタ電のような気もするが、いままで行われてきた数々の仕打ちを思い返すと考えられない話でもない。いまいち冗談か本気か分からないのだが、とりあえず渡航の準備は進めておこう。

ともかく、出発準備だ

 「だいたい年末旅行シーズンなのに格安航空券取れるのかよ!」と毒づきながら12月21日に某大手旅行代理店に行ったところ、出発まで4日前だというのに「台湾フリー3日間」の格安ツアーがアッサリと予約できてしまった(台湾への格安航空券は、夜到着:朝出発便を使うので、現地行動時間のためにも最低2泊を必要とする)。年末の29〜31日出発だと9万9800のツアーが、25、26日出発なら2万2800と安い。航空券の値段を考えてもまあこんなものかと思ったのだが、ここに最初のワナがあった。

航空券以外の諸費用
一人部屋追加料金 1万円
成田空港利用料 2040円
台湾空港使用料 1120円(300TWドル)
燃油サーチャージ 1万1060円(98USドル)

 噂には聞いていたが、2万2800円のツアー基本料金に、追加料金2万4220円とはひどい(代理店の人曰く「来月は燃油サーチャージが値上げになります」とのこと。代金を払ってから確定した航空会社、チャイナエアラインのページを見ると本当に上がっており、往復が98USドルから120USドルになっていた)。

 すでにこの時点で交通費の予算がギリギリに近いのは、編集がすべてを知ったうえで金額を提示してきた可能性がある。赤字になりたくなければ、滞在時の移動は徒歩、2日間何も食べるな、ということか?

og_tw_001.jpgog_tw_002.jpg 基本3日のツアー。クリスマス前の連休と年末の高さに比べると25、26日出発はすごく安い。行くならこの日といわんばかりの価格差だ(写真=左)。なんかこの業界も妙に透明性が上がったなぁというのが正直な感想(写真=右)

 ともあれ、成田発のCI101便に乗って、台北に向かった。

それから4時間後、甘いポテトチップスを食べる

og_tw_003.jpg 行きの飛行機にはさりげなく足元にコンセントが用意されていた

 ライターの必需品であるノートPCは、CESに向けて新調したLet'snote LIGHT Y5で、これにダイハード1/2/3/4のDVDを用意して行ったところ、エコノミーでも(747ではめずらしく)全席シートビデオ付きだった。さらにこれまたエコノミーではめずらしく、シートの間にAC電源が用意されており、バッテリー駆動の必要もない。これはうれしい誤算だ。さい先のよいスタートである。

 満席のエコノミー気分を満喫すること4時間後、台北桃園空港に到着し、送迎のバスでホテルにたどり着くと、時計は19時30分を指していた(時差1時間)。確かに“おとなり”という感じがする。ホテルの窓に映る台北の夜を眺めながら、本当にEee PCが買えるのかなぁ? もし買えなかったら交通費は出るのだろうか、などとぼんやり考える。

og_tw_004.jpg ビールのつまみにとポテチを買ったのだが、なぜか「九州岩焼海苔味」。日本なら「のりしお」か「韓国焼海苔味」に相当するのだろうと推測して食べみたら、甘い……ビールのつまみにならないよ

 ちなみに、TWドルの現金両替は日本でやってはいけないというのが定説だ。というのも手数料が高い。売値と買値の差の半分が手数料なので、トラベレックスや、東京クレジットサービスを参考にすると、12月21日に確認したときは手数料が13%以上になっていた。銀行間レート(いわゆる仲値)では1000円=284TWドルぐらいというのを頭のどこかに置いて両替する必要があるだろう。

 結局、桃園空港の税関直後の両替店で3000円両替したところ1円=0.2737TWドル(1TWドル=3.6271円)で、両替手数料が20TWドル、つまり807TWドルが手元に出された。翌日とある銀行のレートは1円=0.2770TWドルだった。空港で両替と言っても手数料を確認のうえ、日本円を出せばすぐに変えてくれるので手間はかからない。市中にも銀行は多いし、クレジットカードで買えば再両替のロスはない。また、クレジットカードを使ってキャッシングしてしまう手もあり、カード会社によっては繰り上げ決済で金利を最小限に押さえるテクニックが使える。

 まあ、とりあえず風呂入って、近所のコンビニでビールでも買ってきて飲んでから寝るとしよう……。

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