レビュー
» 2008年02月19日 17時00分 UPDATE

低価格A4カラーレーザー:高速水平4連タンデムエンジンの実力――リコー「iPSiO SP C220」を検証する (1/2)

“タンデムエンジンの老舗”であるリコーにとって、低価格市場参入の第一弾となる「iPSiO SP C220」は、カラーレーザーの一般普及をめざす意欲的なモデルだ。

[小川夏樹,ITmedia]

ユーザーの選択肢を広げる低価格レンジへの展開

og_c220_001.jpg iPSiO SP C220

 リコーは、カラーレーザーが4サイクルエンジンの全盛だった時代、「タンデムエンジンは紙送り時に版ずれ(色ずれ)が起きやすい」と言われた時代から、一貫してタンデムエンジン採用モデルをリリースしてきた。レーザープリンタメーカーの中では“タンデム方式の老舗”と呼ぶに相応しい歴史を持つ。そして、独自開発のオイルレストナーや中間転写方式、自動画像位置調整機能といった版ズレ防止技術を積み重ね、タンデムエンジンの弱点を克服してきた高い技術力を持っている。

 その販売戦略は、10万円を超えるミドルレンジから300万円を超えるハイエンド市場にカラーレーザーを展開する一方で、10万円を切るような低価格ビジネス市場には「OK牧場」や「ラーメンプリン」でおなじみの「GELJET」モデルをあて、自社製品の住み分けを重視してきた。

og_c220_002.jpg

 その同社がカラーレーザーの販売戦略を広げ、今後激化が予想される低価格A4カラーレーザー市場に「iPSiO SP C220」(以下、C220)を投入してきたことは、筆者にとってちょっとした驚きのニュースとなった。

 もっとも、ユーザーにとってはそのまま製品選択の幅が広がることになるわけで、これは素直に歓迎できる。リコーにとって「市場参入への挑戦状」も兼ねたこのC220は、どれほどの実力を持つのか?

モノクロ機並みのコンパクトサイズに高速タンデムエンジンを搭載

og_c220_003.jpg 本体右側面

 C220は容量が57.6リットル、従来モデルから35%のサイズ削減を行い、同社のカラーレーザー機では最少となる設置面積を実現した。本体サイズは400(幅)×450(奥行き)×320(高さ)ミリと、同社のモノクロ機並みの大きさだ。そしてそのコンパクトな本体に、モノクロ/カラー16ppmの速度を持つ4連水平タンデムエンジンを収めている。

 このプリントエンジンは、各色の感光体のすき間をわずか60ミリと可能な限り近接させ、用紙の取り回し(搬送経路)を再構築した新設計のエンジンである(印刷はレーザービーム+乾式写真方式)。C220の本体をここまでコンパクト化できたのは、この新開発タンデムエンジンによるものだと言えよう。

 C220は、曲面を多用した丸味を感じさせる形状に、濃いグレーと薄いグレーの配色となっており、小規模事業所やSOHO、商店、個人事務所などに設置しても違和感のないデザインだ。また、外観がなるべくフラットに見えるようネジ穴部分を隠すなど、注意して見ないと気付かない部分にも設計陣の配慮が見てとれる。ちなみに、カラーレーザー機だけに本体の重量は気になるが、消耗品含んだ重さで約23キロと、成人男性であれば1人で設置可能であった。

LEDによる情報表示と、メンテナンスしやすいフロントオペレーション

og_c220_004.jpg 前面上部に情報表示LEDを搭載する。上部カバーが開く構造のため、紙づまり処理やトナー交換といったメンテナンスも容易に行える。トナーはCMYが各8500円、Bkが7100円で、各色約2000枚の印刷が可能。ランニングコストはカラーで16.4円/枚、モノクロで3.7円/枚だ。さらにプリンタドライバでトナーの消費効率を40%まで下げるトナーセーブモードを有効にすればカラーで約9.8円/枚と10円を切る

 本体前面上部の左側には、LEDとボタンが2つ(ストップ/スタート、ジョブリセット)のシンプルな情報表示/操作パネルが設けられている。印刷エラーや紙づまり、トナー残量警告、トナー交換時期といった最低限の情報はここから確認できる。また、ジョブリセットキーを押したままメイン電源を投入し、さらに長押しすることでテストページを印刷することも可能だ。本体前面のカバー部は、手前側に大きく開くようになっており、廃トナーボトルの交換や紙づまりの対応などが楽に行える。

 本体上部も大きく開口するカバー形状になっており、各トナーは本体奥側から手前にかけてC/M/Y/Kの順で装着する。トナーは感光ドラムと一体型になっており、それを真上からガイドに沿って真下に押し込むだけで簡単に装着可能と、メンテナンスは容易だ。搭載するCPUは組み込み型のRISCプロセッサLX4380(192MHz駆動)、メモリーは64Mバイト固定で増設はできない。

og_c220_005.jpg 給紙トレイは最大250枚

 本体下部の給紙トレイでは、最大250枚の給紙が行えるほか、トレイの真上に手差しトレイが用意されている。用紙のハンドリングは、給紙トレイから吸い上げてフェイスダウンで排紙される機構だ。

 排紙トレイには最大で150枚の用紙をためておくことができ、利用可能な用紙は給紙トレイ/手差しトレイともに、普通紙/再生紙/はがき/封筒/ラベル用紙/厚紙など。対応する用紙サイズは、給紙トレイではA4/B5/A5/B6/A6/リーガル/レター/郵便はがき/往復はがき/長形3号/長形4号/C5封筒/C6封筒/DL封筒などと、90〜216(幅)×148〜356(長さ)ミリの不定形サイズ、給紙トレイでは長形3号/長形4号が利用できない以外は、給紙トレイと同サイズの用紙が扱えるようになっている。

関連キーワード

レーザープリンタ | リコー | 省エネ


       1|2 次のページへ

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

この記事が気に入ったら
ITmedia PC USER に「いいね!」しよう