第3回 小型軽量ノート6台の拡張性を問うモバイルノート08年春モデル徹底検証(2/4 ページ)

» 2008年02月28日 12時45分 公開
[前橋豪,ITmedia]

6モデルのインタフェース構成をチェック

 今回取り上げた6モデルの拡張端子や通信機能を下表にまとめた。いずれもボディサイズを考慮すれば豊富なインタフェースを備えており、拡張性が低くて困るようなことはないだろう。

各モデルのインタフェース(その1)
製品名 メーカー メモリカードスロット PCカードスロット ExpressCardスロット USB IEEE1394 ビデオ出力 音声出力
LaVie J LJ750/LH NEC SD(SDHC対応) TypeII×1 USB 2.0×2 アナログRGB×1 ヘッドフォン×1、マイク×1
VAIO type G VGN-G2KAN ソニー MS(PRO対応)、SD(SDHC対応) TypeII×1 USB 2.0×2 アナログRGB×1 ヘッドフォン×1、マイク×1
VAIO type T VGN-TZ72B ソニー MS(PRO対応)、SD(SDHC対応) 34×1 USB 2.0×2 S400(4ピン)×1 アナログRGB×1 ヘッドフォン×1、マイク×1
dynabook SS RX1/T7E 東芝 SD(SDHC対応) TypeII×1 USB 2.0×3 S400(4ピン)×1 アナログRGB×1 ヘッドフォン×1、マイク×1
Let'snote LIGHT CF-W7 パナソニック SD(SDHC対応) TypeII×1 USB 2.0×3 アナログRGB×1 ヘッドフォン×1、マイク×1
FMV-BIBLO LOOX R70Y 富士通 SD(SDHC対応) TypeII×1 USB 2.0×3 S400(4ピン)×1 アナログRGB×1 ヘッドフォン×1、マイク×1

各モデルのインタフェース(その2)
製品名 メーカー 有線LAN 無線LAN FAXモデム Bluetooth Wireless USB Webカメラ ワンセグチューナー
LaVie J LJ750/LH NEC 1000BASE-T IEEE802.11n(ドラフト2.0)a/g/b 2.0+EDR コントローラ内蔵、ハブ付属
VAIO type G VGN-G2KAN ソニー 1000BASE-T IEEE802.11a/g/b 56kbps(V.92) 2.0+EDR
VAIO type T VGN-TZ72B ソニー 1000BASE-T IEEE802.11a/g/b 56kbps(V.92) 2.0+EDR 有効31万画素
dynabook SS RX1/T7E 東芝 1000BASE-T IEEE802.11n(ドラフト2.0)a/g/b
Let'snote LIGHT CF-W7 パナソニック 1000BASE-T IEEE802.11a/g/b 56kbps(V.90)
FMV-BIBLO LOOX R70Y 富士通 1000BASE-T IEEE802.11a/g/b 56kbps(V.92) 2.0+EDR

 表だけでは分かりにくいので、以下に各モデルのインタフェース構成とその特徴を写真とともにチェックしていこう。


LaVie J LJ750/LH:前面にはPCカードスロットのイジェクトレバーと各種インジケータランプが並ぶ(写真=左上)。背面はバッテリーパックで占有される(写真=右上)。左側面にはACアダプタ接続用のDC入力、通風口、アナログRGB出力、1000BASE-Tの有線LAN、マイク、ヘッドフォン、TypeII×1のPCカードスロット、SDHC対応SDメモリーカードスロットが配置されている(写真=左下)。右側面にはDVDスーパーマルチドライブと2基のUSB 2.0ポートが並ぶ(写真=右下)。FAXモデムは非搭載だが、ワイヤレス通信機能は、IEEE802.11n(ドラフト2.0)a/g/bの無線LAN、Bluetooth 2.0+EDR、Wireless USBコントローラを搭載するなど非常に充実している



VAIO type G VGN-G2KAN:前面にSDHC対応SDメモリーカードスロットとメモリースティックPROスロット、ヘッドフォン、マイクの端子を備えている(写真=左上)。背面にバッテリーパックを装着する(写真=右上)。左側面には、ACアダプタ接続用のDC入力、USB 2.0、1000BASE-Tの有線LAN、通風口、TypeII×1のPCカードスロットを用意(写真=左下)。右側面には、DVDスーパーマルチドライブ、FAXモデム、アナログRGB出力、USB 2.0の端子が並ぶ(写真=右下)。USBポートが左右に分かれているのは使いやすいが、右側面のUSBポートは縦向きなので接続する機器によっては設置面と干渉するケースも考えられる。そのほかの通信機能は、IEEE802.11a/g/bの無線LAN、Bluetooth 2.0+EDRを装備。モバイルノートPCとして過不足ない構成と言える



VAIO type T VGN-TZ72B:前面にヘッドフォン、マイク、メモリースティックPROスロット、SDHC対応SDメモリーカードスロット、各種ワンタッチボタン、ワイヤレス通信機能のオン/オフ切り替えスイッチが並ぶ(写真=左上)。背面のバッテリー部はシリンダー状のデザインが施されている(写真=右上)。左側面は、ヒンジ部にACアダプタ接続用のDC入力、カバー内にFAXモデム、1000BASE-Tの有線LAN、4ピンのIEEE1394、ExpressCard/34スロット、2基のUSB 2.0ポートを配置(写真=左下)。右側面には、DVDスーパーマルチドライブ、アナログRGB出力、ワンセグ用のアンテナ入力、電源ボタンを用意している(写真=右下)。PCカードスロットの代わりに、現状での汎用性が劣るExpressCard/34スロットを採用している。そのほかの通信機能は、IEEE802.11a/g/bの無線LANとBluetooth 2.0+EDRを装備。31万画素のWebカメラやワンセグチューナーも内蔵するなど、ホームユースの機能が盛りだくさんだ



dynabook SS RX1/T7E:前面と背面にインタフェースは用意されておらず、シンプルにまとまっている(写真=左上、右上)。左側面にACアダプタ接続用のDC入力、アナログRGB出力、2基のUSB 2.0、4ピンのIEEE1394、通風口、ヘッドフォン、マイク、音量調節ツマミが並ぶ(写真=左下)。右側面には、DVDスーパーマルチドライブ、SDHC対応SDメモリーカードスロット、TypeII×1のPCカードスロット、無線LANのオン/オフ切り替えスイッチ、USB 2.0、1000BASE-Tの有線LANを備えている(写真=右下)。FAXモデムやBluetoothの機能はないが、IEEE802.11n(ドラフト2.0)a/g/bの無線LAN機能を標準装備しているのが特徴だ(Bluetoothは直販モデルで選べる)。USBポートが3基と多く、左右に分かれて配置されているのは使いやすい。PCカードスロット利用時は、DVDスーパーマルチドライブのトレイと装着したカードが干渉しないように注意する必要がある



Let'snote LIGHT CF-W7:前面には、電源スイッチ、ヘッドフォン、マイク、無線LAN機能のオン/オフ切り替えスイッチ、DVDスーパーマルチドライブのイジェクトスイッチが並ぶ(写真=左上)。背面の右側にバッテリーパックを装着する(写真=右上)。左側面にACアダプタ接続用のDC入力、アナログRGB出力、オプションのポートリプリケータ接続、通風口、TypeII×1のPCカードスロット、SDHC対応SDメモリーカードスロットを用意(写真=左下)。右側面には3基のUSB 2.0、1000BASE-Tの有線LAN、FAXモデムが配置されている(写真=右下)。Bluetoothは内蔵していない。USB 2.0は3基と多いが、すべて右側面にあるのは好みが分かれるところだ。アナログRGB出力端子にはディスプレイケーブル脱落防止用のネジ穴があり、外部ディスプレイなどを接続してのプレゼン用途では安心感がある



FMV-BIBLO LOOX R70Y:前面にはSDHC対応のSDメモリーカードスロットとワイヤレス通信機能のオン/オフ切り替えスイッチを用意(写真=左上)。背面にはバッテリーパックと通風口が配置されている(写真=右上)。左側面には、ACアダプタ接続用のDC入力、アナログRGB出力、1000BASE-Tの有線LAN、2基のUSB 2.0、4ピンのIEEE1394、マイク、ヘッドフォンの端子を備えている(写真=左下)。右側面には、TypeII×1のPCカードスロット、DVDスーパーマルチドライブ、USB 2.0、FAXモデムを搭載する(写真=右下)。PCカードスロット利用時は、DVDスーパーマルチドライブのトレイと干渉しないように注意が必要。ワイヤレス通信機能は、IEEE802.11a/g/bに加えてBluetooth 2.0+EDRも装備している。USB 2.0ポートが3基と多く、左右に振り分けられているのは使いやすい。Let'snote LIGHT CF-W7と同様、アナログRGB出力端子にはディスプレイケーブル脱落防止用のネジ穴がある

 一般的な利用シーンで使い勝手に差が出そうなのは、USB 2.0ポートの数、カードスロットの仕様、無線LANのドラフト11n、Bluetooth、FAXモデムの対応状況、そしてWireless USB、Webカメラ、ワンセグチューナーといった付加機能だろう。

 USB 2.0の数はdynabook SS RX1/T7E、Let'snote LIGHT CF-W7、FMV-BIBLO LOOX R70Yが3基と多めで融通が利く。カードスロットについては、VAIOの2モデルがメモリースティックPROスロットを搭載している点と、VAIO type T VGN-TZ72BのみPCカードスロットの代わりにExpressCard/34スロットを採用している点に注目してほしい。また、モバイルノートPCでは利用頻度が低いかもしれないが、VAIO type T VGN-TZ72B、dynabook SS RX1/T7E、FMV-BIBLO LOOX R70Yは4ピンのIEEE1394も装備している。

 無線LAN機能に関しては、LaVie J LJ750/LHとdynabook SS RX1/T7Eが標準でIEEE802.11n(ドラフト2.0)a/g/b準拠となっている。VAIO type G VGN-G2KAN、VAIO type T VGN-TZ72B、FMV-BIBLO LOOX R70Yの3台は、直販モデルのBTOメニューでIEEE802.11n(ドラフト2.0)a/g/bの無線LAN機能を選択可能だ。また、LaVie JとVAIO type Tの直販モデルは、HSDPA対応の通信機能(FOMAネットワーク)のBTOメニューも用意されている。

 BluetoothはLaVie J LJ750/LH、VAIO type G VGN-G2KAN、VAIO type T VGN-TZ72Bが装備しており、FAXモデムはVAIO type G VGN-G2KAN、VAIO type T VGN-TZ72B、Let'snote LIGHT CF-W7、FMV-BIBLO LOOX R70Yが備えている。

Let'snote LIGHT用のポートリプリケータ。写真では見えない左側面にもう1基USB 2.0ポートがある

 なお、本体の拡張性をフォローするオプションとして、VAIO type T VGN-TZ72Bとdynabook SS RX1/T7Eには本体底面に増設できるドッキングステーション、Let'snote LIGHT CF-W7には左側面の専用端子に接続するミニポートリプリケータが用意されている。また、FMV-BIBLO LOOX Rは直販モデルで本体底面に増設できるドッキングステーションを選択可能だ。

 これらを利用すれば、デスクの上で利用する場合に複数のケーブルを1回の動作でまとめて着脱できる。dynabook SS RX1/T7EとFMV-BIBLO LOOX Rのドッキングステーションは、DVIのディスプレイ出力を備えているのも魅力だ。

 次のページではもう少し各モデルの機能を掘り下げていこう。

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