それでは、以下に各モデルが搭載するキーボードのレイアウトと使いやすさを写真とともに検証していこう。キーボードのレイアウトは、キーピッチが狭くなる最下段や最上段の配列、カーソルキーが打ちやすいように、ほかのキーよりも一段下がっているかなどに注目してほしい。
6台のキーボードを使い比べてみたが、正確に文章をタイプできるという点では、縦横のキーピッチに余裕があるdynabook SS RX1/T7Eが最優秀で、LaVie J LJ750/LHがそれに続く。それをFMV-BIBLO LOOX R70YとLet'snote LIGHT CF-W7が追うといった印象だ。VAIO type T VGN-TZ72Bは特殊なキーの形状が、VAIO type G VGN-G2KANは全体的なキーボードサイズの小ささが、ミスタイプの回数を増やす原因になる。
ただし、dynabook SS RX1/T7Eはキーボード全体がたわむうえ、パームレスト左側に内蔵されたHDDの熱が左手に伝わってくるため、長時間の文章入力においては快適さにやや欠ける(発熱については後日の記事で検証する)。また、LaVie J LJ750/LHやFMV-BIBLO LOOX R70Yもキーボードのたわみが少し気になった。
キーボードがたわまずに安定して入力できるという点では、Let'snote LIGHT CF-W7とVAIO type T VGN-TZ72Bが浮上してくる。これらは多少強い力でキーを入力してもベースがぐらつくことはなく、打ち心地がよい。ただし、dynabook SS RX1/T7EやLaVie J LJ750/LHに比べて、キーボードの配列やサイズで不利なため、ミスタイプを減らすには慣れを要するだろう。
キーレイアウトに関して、細かい部分にも触れておこう。LaVie J LJ750/LH、Let'snote LIGHT CF-W7、FMV-BIBLO LOOX R70Yの3台は右Altキーが省かれているので、右Altキーのショートカットを常用しているユーザーは注意が必要だ。LaVie J LJ750/LHはカーソルキーが一段下がっておらず、右Shiftキーが小さい点、Let'snote LIGHT CF-W7は半角/全角キーの位置がEscとF1キーの間にある点が少々使いにくい。
LaVie J LJ750/LHとLet'snote LIGHT CF-W7のキーボードは、左下にFnキー、その右にCtrlが並んでおり、ほかの4台とキーの配列が逆だ。これが原因でユーザーによっては使いにくいと感じるかもしれないため、BIOSセットアップからFnと左Ctrlのキーアサインを入れ替えられる仕様になっている。
いずれにしても、各モデルのキーボードには一長一短の部分があり、ベストなものを選ぶのは難しい。もっとも、どのモデルも不自然なレイアウトや強引なキーの詰め込みは見られず、ノートPCでタッチタイピングできるユーザーであれば、どれを選んでも十分使いこなせると思われる。ただし、キーボードの評価は手の大きさや入力のクセなどによって大きな差が出るので、製品を選ぶ段階では店頭で触ってみることをおすすめする。
なお、VAIO type GとVAIO type Tの直販モデルでは、日本語配列キーボードのほかに英字配列キーボードを選択することが可能だ。英字配列キーボードは、かな漢字印刷が省かれているのはもちろん、無変換、変換、カタカナ/ひらがな/ローマ字といった日本語固有のキーがなく、スペース、Backspace、右Shiftなどのキーが大きめで、Enterキーの形状が異なる。また、「¥」(円記号)キーがない代わりに「\」キーを使用するなどの違いがある。
さらに、VAIO type GとLet'snote W7の直販モデルには、単にかな漢字印刷を省いて見た目をすっきりさせた日本語配列(カナなし)キーボードも用意されている。英字配列を好むユーザーやスマートな外観に魅力を感じるローマ字入力のユーザーは、これらを検討してみるのもいいだろう。
次のページでは、各モデルのタッチパッドを比較する。
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