春の“芽生え”を「HP Pavilion Notebook PC dv6700/CT」で感じるもうガラバリだけじゃない(1/2 ページ)

» 2008年03月19日 11時50分 公開
[鈴木雅暢,ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカード(以下、HP)の「HP Pavilion Notebook PC dv6700/CT」は、同社コンシューマー向けノートPCシリーズのミドルレンジに位置する15.4インチワイドの液晶ディスプレイを搭載した製品だ。同社の直販サイト「HP Directplus」ではスペックをカスタマイズして注文できるCTOにも対応しており、幅広い選択肢から好みの構成を選んでオーダーできる。

「ZEN-design」初のガラバリとカラバリ両対応モデル

「HP Pavilion Notebook PC dv6700/CT 芽生え」

 重量は約2.86キロ、ボディは357(幅)×257(奥行き)×41(厚さ)ミリとやや大柄だが、同社製品らしくカッチリとした剛性感の高い仕上がりが好印象だ。液晶ディスプレイの天板はメタリックな赤茶色、パームレストを含めたキーボードベゼルには黒みがかったシルバーを採用しており、いずれも表面は強い光沢塗装で仕上げられている。そして、ほかのHP Pavilion Notebook PCシリーズと同様、天板とパームレストには「ZEN-design」と呼ばれる独特のデザインパターンがボディ素材に転写されている。パターンが印刷されたフィルムに樹脂を流し込んでボディを成型することで、塗装がはげず、傷に強く、細かいデザインも長期間保てるという。

 本機では、池に生じる水面の波紋をモチーフにした「shizuku(雫)」のほか、OSをWindows Vista Home Premiumにすれば、大地から草木が一斉に芽吹く様をモチーフにした「mebae(芽生え)」も選べる。評価機のデザインは後者だが、光沢メタリックとパターンの相性はよく、美しく高級感がある仕上がりとなっている。

2008年春モデルで初めて登場したZEN-design mebae(芽生え)。デザインだけでなく、赤茶色のカラバリの登場としても要注目だ(写真=左と中央)。右の写真は従来モデルからあるZEN-design shizuku(雫)

2種類のベースユニットをはじめ豊富な選択肢を用意

HDDベイや2基のメモリスロットには底面からアクセスできる。バッテリーの容量は10.8ボルト 47Whで、大容量タイプは用意されない。駆動時間は約3.5時間(GPU搭載時は約2.8時間)となる。ACアダプタのサイズは46×106×28ミリ、重量は約395グラムだ

 日本で人気の高い15.4インチワイド液晶ディスプレイ搭載モデルだけあって、本機には幅広い選択肢が用意されている。まずベースユニットとして、グラフィックス統合型のIntel GM965 Expressチップセットを採用したシステムと、Intel PM965 Expressチップセット+GeForce Go 8400M GSを搭載したシステムがある。GeForce Go 8400M GSは、DirectX 10をサポートする統合型シェーダを内蔵し、HD動画の再生支援機能「PureVideo HD」も備えている。著作権保護機能のHDCPにも対応しており、こちらのシステムを選択した場合には左側面にHDMI出力端子が装備される。

 CPUの選択肢は、Core 2 Duo T9300(2.5GHz)/T7500(2.2GHz)/T7250(2.0GHz)/のほか、ベースユニットにGM965チップセットのシステムを選んだ場合のみCeleron 540(1.86GHz)も選択可能だ。また、Core 2 DuoとCeleronの違いで無線LAN機能が異なり、CeleronではBroadcom製(IEEE802.11g/b準拠)だが、Core 2 DuoではIntel製(IEEE802.11n/a/g/b準拠)でBluetooth 2.0にも対応する。

 メモリはDDR2-667 SDRAMを採用しており、底面にSO-DIMMスロットが2つ用意されている。CTOでは1Gバイト(512Gバイト×2枚)と2Gバイト(1Gバイト×2枚)の構成が選べる。HDDはSerial ATAインタフェース対応の2.5インチ/5400rpmモデルを採用し、容量は320Gバイト、250Gバイト、120Gバイトの3種類からの選択となる。

 光学ドライブの選択肢も豪華で、DVDスーパーマルチドライブのほか、プラス2万1000円でBlu-ray Discの読み出しに対応したBD-ROMドライブ、プラス1万500円でHD DVD-ROMドライブが選べる。BD-ROMドライブとHD DVD-ROMドライブは、DVDスーパーマルチドライブの機能も持っており、CPUにCore 2 Duoを選んだ場合のみ選択可能だ。

 評価機は、GM965搭載のベーシステムに、CPUがCore 2 Duo T7250、メモリは2Gバイト、HDDは120Gバイト、BD-ROMドライブを搭載した構成となっているが、GM965チップセット内蔵のグラフィックスコアはHD動画の再生支援機能を持たないため、再生時に多大なCPUパワーが要求され、2.0GHzで駆動するCore 2 Duo T7250ではコマ落ちなく再生できるギリギリのレベルだ。HDコンテンツの視聴を考えているならば、再生ソフトウェア「QuickPlay」がGeForceのPureVideo HDに対応したこともあり、GPU搭載システムを選んだほうがいいだろう。

マルチメディア再生ソフトウェア兼ランチャの「QuickPlay」(写真=左)。キーボード奥のワンタッチボタンや付属リモコンでの起動/操作に対応している。画面のアスペクト比など細かい調整もリモコンで設定可能だ(写真=右)

 一方、通信機能は100BASE-TX対応の有線LAN、無線LAN、Bluetooth 2.0(Core 2 Duo選択時のみ)、56kbpsのFAXモデムに、赤外線ポートも備える。3基のUSB 2.0ポート、4ピンのIEEE1394ポート、ExpressCardスロット、SDメモリーカード/メモリースティックなどに対応する5in1カードスロットを装備。アナログRGB、S-Video、拡張ポート(Expansion Port3/対応製品は日本未発売)コネクタ、2系統のヘッドフォン出力(うち1基はS/P DIF対応)、マイクと、端子類の内容は充実している。前述したように、NVIDIAのGPUを選択した場合は、さらにHDMI端子が加わるのも見逃せない。

前面に無線LANの電源スイッチや赤外線リモコンの受光部、マイク、2基のヘッドフォン端子が並ぶ(写真=左)。背面は排気口だけのシンプルな構成だ(写真=右)
S-VideoやアナログRGB出力、有線LANやFAXモデム、2基のUSB 2.0ポートや4ピンのIEEE1394端子、SDメモリーカード/MMC/xDピクチャーカード/メモリースティックPro対応のメモリカードスロットといった主要端子がずらりと用意される(写真=左)。右側面はExpressCardスロット(ExpressCard 34/54対応)と光学ドライブ、1基のUSB 2.0、DC入力端子のみだ(写真=右)

 次のページでは、入力環境やベンチマークテストの結果を見ていく。

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