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» 2008年04月02日 18時18分 UPDATE

上海だけじゃない:モバイルインターネット革命が始まる──Centrino Atom搭載MIDが展示 (1/2)

IDF上海の開幕に合わせて、ここ日本でもCentrino Atomを発表、同システムを備えた超小型デバイスが展示された。

[田中宏昌,ITmedia]

インテルの役割は夢の話題を提供すること

ht_0804in01.jpg Atomを手にするインテルの吉田和正代表取締役共同社長

 4月2日に開催された発表会では、インテルの吉田和正代表取締役共同社長が登壇し、2008年で40周年を迎える同社の歩みを振り返り、「インテルは過去40年間、技術革新をドライブしてきた。それは半導体の進化であり、コンピューティングの進化であり、今ではネットワークの進化である。Centrino Atomの発表を非常に明るい話題だと思っている」と述べた。

 そして日本で拡大を続けるインターネット環境に触れ、「今回発表する製品は、高いモバイルPC性能を持ち、PCとインターネットとの互換性が非常に高い。それをワイヤレス技術と融合することで、新しい次元のモバイルインターネット端末がこれから世に出てくる。2008年は大変記念すべき年になってくる」と述べ、「それを支えるプラットフォームがCentrino Atom プロセッサー・テクノロジーだ」とした。

 「このCentrino Atomを搭載したモバイル端末(Mobile Internet Device)を使うことで、PCで体験できたインターネットの楽しさを身につけて持ち運べるようになり、新しいモバイルの世界が広がるのではないか」と述べ、「MIDがグローバルで登場しようとしている。それらがインターネットを基軸にした新しい利用形態を生み出し、インターネット自体を進化させる。この新しい世界を、エコシステムのパートナーとともに築き上げていきたい」とまとめた。この後、通信事業者各社のコメントがあったが、詳細はこちらの記事を参照してほしい。

ht_0804in02.jpght_0804in03.jpght_0804in04.jpg 日本のインターネット人口は8800万人を超えるという(写真=左)。Centrino Atomが提供するモバイルインターネット体験(写真=中央)。今後、Centrino Atomを搭載したモバイル端末(Mobile Internet Device)が続々と登場する予定だ(写真=右)

ht_0804in05.jpght_0804in06.jpght_0804in07.jpg 「Centrino Atomプロセッサー・テクノロジー」を構成するCPUとチップセット(写真=左)。こちらは開発コード名でSilverthorneと呼ばれてきたCPUのAtom(写真=中央)。13×14ミリと指先に乗る超小型サイズだ(写真=中央)。300ミリウェハを手にする吉田社長(写真=右)

ht_0804in08.jpght_0804in09.jpg MIDの開発を行っているメーカー(写真=左)。この夏にはMIDが登場する予定だ(写真=右)

Atomは環境に優しいエコCPU

 続いて、インテルの土岐英秋技術本部長がCentrino Atomの技術面を解説。「Atomは4700万のトランジスタを搭載したインテル最小のCPUであり、最新の45ナノメートルプロセス製造ルールを採用している。3ワット以下の市場では最速のCPUでありながら、消費電力はTDPで0.65〜2.4ワットとインテルで最も低消費電力のCPUである」と話した。また「これまでのCPUは、1%の性能向上に対し約3%消費電力が増加してしまったが、Atomは設計段階で1%の性能向上に対し、消費電力を1%に抑えており、環境に優しいエコCPUである」と語った。

 一方、チップセットのPoulsbo(開発コード名)は「インテル システム・コントローラー・ハブ」と呼ばれ、「新しく設計されたチップセットで、ノースブリッジやサウスブリッジ、グラフィックス機能を1チップにまとめ、I/O面ではハンドヘルド用I/Oも統合している。加えて、1080iのHDビデオやHDオーディオの再生も可能と非常に高性能だ」と述べ、「鉛とハロゲンフリーなので環境にも優しい」とした。

 MIDの必須要件としては、「ポケットに入る程度のサイズであること、CPUがAtom、チップセットのシステム・コントローラー・ハブに加え、無線LANはインテル製だけでなくサードパーティ製でもかまわない」とした。また、「CPUとチップセットあわせてアイドル時の消費電力は1ワット程度、12Whのバッテリーで4時間以上の駆動をイメージしている」とのことだ。

ht_0804in11.jpght_0804in12.jpght_0804in13.jpght_0804in14.jpg Atomプロセッサの詳細。従来のARM製品に比べ大幅に高速化しながら、低消費電力を実現している

ht_0804in15.jpght_0804in16.jpght_0804in17.jpg こちらはチップセットにあたる「インテル システム・コントローラー・ハブ」(写真=左)。Centrino AtomはARMに比べてソフトウェアの互換性が高く(写真=中央)、Linux環境でも安定して動作するという(写真=右)

ht_0804in18.jpght_0804in19.jpght_0804in20.jpg インテルは今後、さらに低消費電力化と小型化を進めていくという(写真=左)。Centrino Atomのまとめ(写真=中央)。4月10日から開始されるMID向けの「利用モデル/アプリケーション・コンテスト」(写真=右)

Atomのラインアップ
プロセッサ・ナンバー Z540 Z530 Z520 Z510 Z500
動作周波数 1.86GHz 1.6GHz 1.33GHz 1.1GHz 800MHz
FSB 533MHz 400MHz
2次キャッシュ 512Kバイト
HTテクノロジ
TDP 2.4ワット 2ワット 0.65ワット
平均消費電力 220ミリワット 160ミリワット
アイドル時の消費電力 100ミリワット 80ミリワット
ダイサイズ 7.8×3.1ミリ
CPU+チップセットのキット価格 1万6110円 9570円 6550円 4530円(1000個時)

 次のページでは会場に展示されたMIDを紹介する。

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