AMD 780Gマザーが潤沢にそろい始めた4月中旬、変わり種の製品も出回り始めた。先週水曜日に登場したJ&Wテクノロジーの「JW-RS780UVD-AM2+」は、64Mバイトのグラフィックスメモリをオンボードで実装したmicroATXマザーボード。価格は1万円強で、在庫は潤沢だ。
AMD 780Gチップセットは、オンボードではトップクラスの描画機能が特徴となっている。JW-RS780UVD-AM2+は、その内蔵GPUに専用のグラフィックスメモリを直結することで、より高い描画性能を実現するという。拡張スロットにはPCI Express x16を1基備えるほか、HDMIとDVI、VGAの各映像出力端子をすべてオンボードしているのも見どころだ。
めずらしい製品で注目を集めているが、売れ行きはイマイチという。パソコンショップ・アークは「日本ではほとんど知られていないメーカーですからね。PCの最重要パーツとも言えるマザーボードは、ブランドの信頼性がほかのパーツに比べて重視されますから、明確な悪要因がなくても手を出すのを恐れる人が多いみたいです」という。
もう1つの注目株は、ASRockのmicroATXマザー「A780FullDisplayPort」だ。DVIとVGA出力端子をオンボードで備えているほか、付属の拡張カードによりDisplayPort出力にも対応する。価格はTSUKUMO eX.で1万4800円。在庫は少数だ。
DisplayPortを備えるグラフィックスカードはごく少数出回っているが、マザーボードで対応するのは、A780FullDisplayPortが初めて。なお、A780FullDisplayPortはDVI-HDMI変換アダプタも付属しており、PC向けのあらゆる映像出力規格に対応する。PCI Express x16スロットは1基備える。
こちらもユーザーの反応は微妙な様子。TSUKUMO eX.は「肝心のDisplayPort対応ディスプレイがほとんどない状況ですからね。また、今後主力の規格になるかといえば、それも疑問。多くの人は様子見していると思いますよ」と語る。
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