今回のチップスが使えるエディションは? | ||||
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エディション | Home Basic | Home Premium | Business | Ultimate |
対応状況 | ○ | ○ | ○ | ○ |
Windows XPはCD-R/RWへのデータ書き込み機能を備えていたが、Windows VistaではCD-R/RWに加えて、各種DVD(DVD±R/RW、DVD-RAM)へのデータ書き込み機能も標準でサポートしている。
周知の通り、VistaではWindows DVDメーカーやWindows Media Center、Windows Media Player 11などを使うことで、DVD-Videoや音楽CDの作成も可能だが、今回はデータの書き込みにフォーカスして話を進めよう(Windows DVDメーカーとWindows Media CenterはVista Ultimate/Home Premiumのみ搭載)。
VistaのDVD書き込み機能はCD書き込みと同様にシンプルなもので、記録型のDVDメディアをPCの光学ドライブにセットし、表示されるダイアログボックスで「ファイルをデータディスクに書き込む」をクリック。あとはディスクの名前やフォーマットを決定し、任意のファイルを空のディスクのフォルダにドラッグしてDVDへ書き込めばよい。
データ書き込みを行う際に少し分かりにくいのは、VistaのCD/DVD書き込み方式が2種類用意されていることだ。データの追記や削除が可能だが、互換性は高くない「ライブファイルシステム形式」と、すべてのファイルを一度に書き込む必要があり、書き込み後にデータを削除できない代わりに、Vista搭載PC以外の機器との互換性が高い「マスタ形式」が選択できる。ライブファイルシステム形式はVistaで追加されたもので、マスタ形式はWindows XPのCD書き込み機能と同様のものだ。
書き換え型のCD/DVDメディアをライブファイルシステム形式で使えば、USBメモリのような感覚で(レスポンスは遅いが)CD/DVDメディアにデータを追記したり削除できる。しかし、Windows XPより古いOSでは書き込んだデータを読み出せない場合があるので注意してほしい。
ライブファイルシステム形式で作成するCD/DVDをほかのPCなどで扱いたい場合は、あらかじめ「ディスクへの書き込み」ウィザードで「バージョンの変更」をクリックし、光ディスク用のファイルシステムであるUDF(Universal Disk Format)のバージョンを変更しておこう。
過去のWindowsが対応しているUDFバージョンは下表の通りだ。Mac OSについては、Mac OS X 10.4でUDF 2.0xのマウントが可能、Mac OS X 10.5ならばUDF 2.0x/2.50の読み書きを標準でサポートしている。
WindowsのUDFバージョン対応状況(読み出し/書き込み) | ||||
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バージョン | 98/Me | 2000 | XP | Vista |
UDF 1.02 | ○/× | ○/× | ○/× | ○/○ |
UDF 1.50 | ×/× | ○/× | ○/× | ○/○ |
UDF 2.0 | ×/× | ×/× | ○/× | ○/○ |
UDF 2.01(Vistaの初期設定) | ×/× | ×/× | ○/× | ○/○ |
UDF 2.50 | ×/× | ×/× | ×/× | ○/○ |
このように、VistaのCD/DVD書き込み機能は市販のライティングソフトほど多機能ではなく、ディスクコピーやISOイメージからのディスク書き込みなどをサポートしていない。メーカー製PCや単体の光学ドライブ製品を購入すると、たいていは多機能なライティングソフトが付属するので、Vista標準のCD/DVD書き込み機能を使っていないという人は少なくないだろう。また、会社や学校などで使うPCでは、HDD内の情報を容易に持ち出せるCD/DVD書き込み機能がかえってじゃまになる場合もある。
そこで次のページでは、Vista標準のCD/DVD書き込み機能を無効にする方法も紹介しよう。
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