Inspiron 1720のスペックは、チップセットのIntel PM965 ExpressとGPUのNVIDIA GeForce 8600M GT(ローカルメモリは256Mバイト)をベースに、CPUやメモリ、HDDを選べる。
まず、CPUはCore 2 Duo T9300(2.5GHz/2次キャッシュ6Mバイト)/T7250(2.0GHz/2次キャッシュ2Mバイト)に加え、Celeron 550(2.0GHz/2次キャッシュ1Mバイト)から選べる。メモリはいずれもデュアルチャネルで、4Gバイト(2Gバイト×2)/2Gバイト(1Gバイト×2)/1Gバイト(512Mバイト×2)から、HDDは250Gバイト/160Gバイト/120Gバイト/80Gバイト(いずれも5400rpm)から選べ、スタンダードパッケージならば250Gバイト×2も選択可能だ。なお、当初はBlu-ray DiscドライブやBD-ROM対応ドライブもBTOメニューにあったが、現時点ではDVD+R DL対応のDVD±RWドライブ固定と価格を優先した形になる。
そのほか、無線LAN(IEEE802.11a/b/g/nかa/b/g)の選択やBluetooth 2.0+EDRの有無(+2100円)、英語キーボードへの変更、9セルと6セルのバッテリーといった選択肢が用意されている。バッテリー駆動時間の公称値は、6セル(11.1ボルト 56ワットアワー)で約2時間30分、9セル(11.1ボルト 85ワットアワー)で約3時間45分だ。OSはWindows Vista Home Basic/Home Premium/Ultimate(いずれも32ビット版)となる。
最後に本機のパフォーマンスについてだが、評価機の構成はCPU(現状のBTOメニューでは選択できない)にCore 2 Duo T7500(2.2GHz/2次キャッシュ4Mバイト)、2Gバイトのメモリ(1Gバイト×2)、容量160GバイトのHDD、NVIDIA GeForce 8600M GTを搭載したUXGA(1920×1200ドット)モデルというミドルハイに近いものだった(OSはWindows Vista Home Premium)。
ベンチマークテストの結果は、あくまで参考値として見てほしいが、Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは4.4と、Windows Vistaが快適にさくさく動作するだけのスコアをたたき出している。一番低いコンポーネントはグラフィックスだが、プロセッサ、メモリ、プライマリハードディスクといったコンポーネントでは5前後の好スコアだ。PCMark05、3DMark06、Final Fantasy XI Official Benchmark 3の結果を見ても、このままでもオンラインゲームなどを高画質モードで楽しめるだけの実力を持つことが見て取れる。CPUを上位のものに変えることでさらに性能の向上が見込めるだろう。
Inspiron 1720は、派手なギミックは備えていないものの、ベーシックなものから最先端のものまでさまざまなBTOオプションをそろえ、目的に応じた幅広いカスタマイズを納得できる価格で実現した「堅実」な製品だ。冒頭で触れたとおり、17インチワイド液晶ディスプレイを搭載しながら最小構成価格で9万5149円(キャンペーン的用済み、5月15日現在)と安価で、画面解像度を1920×1200ドットに変更しても11万2999円で購入が可能だ。自作デスクトップPCのように「余計なものは入れたくない」というポリシーを貫きながらも、省スペース性に優れたデスクトップ代替ノートPCが欲しいユーザーに向いていると言えるだろう。
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