2.5インチSATA対応のセパレート型MOVIE COWBOY――「DC-MC25U2」を徹底検証クレードルで得たものは?(4/4 ページ)

» 2008年05月16日 22時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4       

やや改悪(?)なリモコン

※試作機のため表記が製品版とは異なります

 DC-MC25U2のリモコンは、機能的にはいままでと同じで、完全な互換性がある。しかし、ボタンのレイアウトや形状については大きく変化した。今回評価した製品は試作機なので、リモコンの表記は英語になっていたが、レイアウト自体は製品版と同等のはずだ。これを見る限り、残念ながら「改悪」の2文字が頭をよぎる。ボタンが全体的に小さく、となりのボタンとの間隔も狭い。リモコン自体は幅、長さともわずかに短くなっているものの、大きな変化ではない(ただし、ボタンのフィーリングは1ミリでもずいぶんと変わる)。

 また、メニューボタンの大きさが以前の横幅2倍から、ほかのボタンと同じサイズに変更されてしまった。そしてその分、設定ボタンが左に詰められ、その横は空いている。わざわざ空き地を作ってまでボタンのサイズを小さくする必要性が分からない。上下/左右のカーソルボタン、決定ボタンなどのメインコントロール部も小さくなっている。

 もっとも、これはDC-MC35ULシリーズのリモコンと比べてのことなので、DC-MC25U2が初めて、というユーザーにとってはあまり意識することでもないだろう。また、ほかのMOVIE COWBOYシリーズのユーザーであれば、そちらのリモコンを使ってもいいわけだ。

 操作性にあまり関係ないところでは、電池がボタン電池(CR2025)から単4電池2本に変わっている。CR2025は3Vなので電気的には変化はないと思われるが、入手しやすい単4になったのはよいことだろう。その分リモコンの厚みは増したものの、ホールド性がよくなって使いやすいように感じた。

DC-MC35ULシリーズのリモコンに比べて少しだけ小型化した(写真=左)。電池はCR2025から単4に変わっている。入手性がよくなったが、本体の厚みは増した(写真=中央)。メディアコントロール部は特に変更が大きい(写真=右)

普段は外付けHDDとして利用し、ときどきリビングで動画再生

 前モデルのDC-MC25Uは、オプションでシガーソケットなどの車載用パーツが用意されており、車でDVDを入れ替えずに楽しむユーザーが多かったようだ。しかし、今回のDC-MC25U2はクレードル型になり、車載向けではなくなった。本体がかさばるうえに、車の中にクレードルを固定するのはちょっと面倒そうだ。となると、リビングルームにある大画面TVのそばにクレードルを据え置きで設置し、HDDユニットを持ち歩いて利用する、という使い方になるだろう。

 このとき、メディアプレーヤーとしての機能をメインに考えると、使い勝手に不満を覚えることはあるかもしれない。動画を再生する前にHDDユニットをクレードルから取り外してPCに接続し、メディアファイルをコピーしてから取り外して再接続するという流れは、ネットワークに接続されていない複数のPC間でファイルをコピーしなければならないときのような面倒くささがある。

 逆にDC-MC25U2を外付けHDDとして利用する場合のほうが多い、つまり、PCに接続するストレージとしての用途がメインで、メディアファイルを再生したいときだけクレードルに装着する、というスタイルならば非常に快適だ。クレードルは映像と音声のインタフェースしか持たないが、これはメディアを再生しないのであればクレードルに装着しておく意味はないということでもある。多くのクレードル付き製品と同じように、本機も何となくクレードルに置いておきたくなるが、充電機能やPC接続機能があるわけではないので、DC-MC25U2は積極的に外付けHDDとして利用するほうがよさそうだ。


 MOVIE COWBOYといえば、基本的な機能は早い段階から確定しており、Sigma Designsのデコーダチップのリリースにあわせて対応フォーマットが増えていくほかは、バリエーションによる横展開という印象がある。筆者個人として登場を期待したいのは、HDDを内蔵せずにネットワーク機能だけを持つMOVIE COWBOYだ。欲しいと言う人は少なくないと思うのだが……。

前のページへ 1|2|3|4       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー