PC経由でコンテンツをHS1に蓄積する場合は、やはり付属のユーティリティソフト「PC Link」をPCにインストールしておくべきだろう。PC Linkを使うことで、PCからHS1の設定やデータのアップロードが行えるようになる。外出先から家庭内のHS1にインターネット経由で接続する「ホームアクセス機能」を利用する際も、クライアントPCへのインストールは必須だ。
なお、PC LinkはMicrosoft .NET Framework 2.0を利用するソフトで、インストール時にあわせてインストールされるが、試用した限りでは、PCにあらかじめ.NET Framework 2.0のSP1が導入済みの環境ではインストールが進まない現象があった。
PC Linkの操作はやはり簡単、というよりも、初期設定を済ませてしまえば、その後はあまり意識する必要がない。というのも、PC LinkにはPC内の特定のフォルダを指定しておくことで、フォルダ内のデータを自動的にHS1にコピーする「自動アップロード」機能が用意されているからだ。
アップロード作業を行なう間隔も設定でき、ふだんコンテンツを蓄積するフォルダを指定しておけば、ユーザーが何もしなくてもHS1にデータをコピーしていくことができる。これはコンテンツサーバとしてHS1を使うだけでなく、データのバックアップドライブとして使う場合も有効な機能だろう。
HS1の設定はWebブラウザから行なう仕様だ。HS1の前面の液晶モニタに表示されるIPアドレスを直接ブラウザに入力すれば設定ページにアクセスできる。トップページで「ホームサーバ設定ページ」ボタンを押して、各種設定やHS1のメンテナンスを行なえばよい。
なお、HS1に蓄積されたデータ自体を別のストレージにバックアップしたい場合は、基本的にUSB接続で行うことになるが、1Tバイトもの大容量ストレージのバックアップをUSB経由で行うのは少々骨が折れる。HS1では操作の簡便さを重視し、2台のHDDを使ってRAIDを組む機能やプリンタサーバの機能なども用意されておらず、この辺りはネットワークやストレージの知識があるユーザーにとっては物足りないかもしれない。
後編では、蓄積したコンテンツの楽しみ方や、ほかのExtension Line by VAIOとの連携、遠隔地とのデータ共有など、さらにHS1の機能を掘り下げていく。
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