Pumaのごとくスタートダッシュを狙うAMD――「Turion X2 Ultra」発表COMPUTEX TAIPEI 2008(2/2 ページ)

» 2008年06月06日 04時45分 公開
[前橋豪,ITmedia]
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東芝のTurion X2 Ultra搭載ノートPCや外付けGPUユニットを展示

 製品発表会では、AMDのダーク・マイヤー社長兼COO(最高業務責任者)が登壇した。同氏は、3Dグラフィックスの性能向上によって映画とゲームの技術が結びつき、次に来るのは「Cinema 2.0」という、現実と変わらない映像品質での映画とゲームの融合だと述べ、ATIの過去から現在までの3Dグラフィックス技術の進歩をGPUの世代別にムービーで紹介。さらに、次世代GPU「RV770」のデモムービーをわずかの時間上映し、今後もコンピューティングにグラフィックス性能が重要であることを説いた。

 そして、Turion X2 Ultraを含む新プラットフォームについては「PCの性能とグラフィックスの性能のバランスに優れたAMD独自のソリューションで、ビジネスでの生産性向上やHDの映像体験がモバイルで実現できる」とアピールした。

AMDのダーク・マイヤー社長兼COO(写真=左)。ATIのグラフィックス性能の進化を示すスライド(写真=中央)。次世代GPUによる描画でリアルな光源処理をした四足歩行のロボットが360度回転するデモムービーを上映(写真=右)

 なお、発表会の会場には、新プラットフォームを採用した製品がまとめて展示された。東芝、ヒューレット・パッカード、ASUSTeK、Acer、MSI、CLEVOといったメーカーのノートPCが並んでおり、東芝のノートPCは「dynabook CX」をベースにしたもので、日本語キーボードが搭載されていた。

新プラットフォームの採用メーカーには、実機を展示していないデルの名も見られた(写真=左)。東芝のノートPCはdynabook CXのボディにTurion X2 Ultra ZM-84を搭載(写真=中央、右)

AMD M780GとMobility Radeon HD 3450によるHybird CrossFireX機能に対応したノートPC。左から、CLEVOのM760JU、AcerのTravelMate 5530、AcerのAspire 5530

ASUSのM51TaもAMD M780GとMobility Radeon HD 3450の組み合わせでHybird CrossFireX機能に対応する(写真=左)。ASUSのF5Zは外付けGPUを備えていない(写真=中央)。左のMSI PR-210はTurion 64 X2とMobility Radeon Xpress 1270を搭載、右のMSI PR-211はTurion X2 UltraとAMD M780G内蔵のRadeon HD 3200を搭載(写真=右)。同じ内容のHD映像を再生した場合、PR-211のほうがCPU負荷率が低い

MSIのGT-735は、Mobility Radeon HD 3850を搭載したハイスペックモデル(写真=左)。HP Pavilion tx2500はAMD M780Gを採用し、タッチパネル液晶を備えている(写真=右)

 ノートPCの展示が多い中で、ひときわ注目を集めていたのがFujitsu Siemensが開発した外付けGPUユニットの「FSC AMILO GraphicBooster」だ。これは「ATI XGP」(eXternal Graphics Platform)技術を採用したもので、本体にはMobility Radeon HD 3870と512Mバイトのローカルメモリを内蔵し、PCとはPCI Express 2.0で接続することで、最大4台までのディスプレイ出力が行える。

横置き型ルータのような形状とサイズのFSC AMILO GraphicBooster(写真=左)。展示機はHDMIとDVI-Iの出力を備えていた(写真=中央)。ノートPC内蔵のDVI出力と併用することで、3台の外部ディスプレイとPC本体の液晶ディスプレイ、つまり合計4台のディスプレイに映像を同時表示できる(写真=右)

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