日本ヒューレット・パッカード(HP)は、同社の法人向けサポート&サービス体系「HP Total Care」に3つの新サービスを追加した。提供は8月7日から順次行われる。
2007年10月に開始されたHP Total Careでは、まず第1弾として「データリカバリーサービス」と「HDD返却不要サービス」がスタートしており、今回はその第2弾として「Eメールフィルタ」と「PCトレーシング」、トータル付加価値サービス「プライオリティアカウントサービス」の3つが追加された。
発表会では、日本HP パーソナルシステムズ事業統括 デスクトップビジネス本部 サービスビジネス スペシャリスト 中宏樹氏が各サービスの概要を説明した。
冒頭、「現状のEメールにおいて、迷惑メールは全体の80%に及ぶ」とし、「従来のEメールセキュリティはアプライアンスサーバや24時間のサポートが必須であり、同時にパターンファイルの更新など最新の技術/情報を保持しなければならなかった。加えて、増大するスパムに対応すべくハードウェアの増強や維持も必要だった」と述べた。それに対し、シマンテックとの協業によるホスティングサービスの「Eメールフィルタ」では、「Symantec Brightmail AntiSpam」と「Symantec AntiVirus」を利用することで、高度なEメールフィルタリングを実現するほか、メールサーバがダウンしても最大5日間までメールを保存して再送信する自動スプール機能、ユーザーまたはグループ単位でのメールポリシー設定サービスなどが提供される。
中氏は「1ユーザーあたり1年間3150円と安価で済み、1年単位での契約となるため予算計上も容易に行える。ハードウェアの追加投資やソフトウェアのインストール、継続的なメンテナンスなどが必要なく、さまざまなサービスを付加できるのがポイントだ」とした。
「PCトレーシング」は、PCの盗難や紛失発生後にデータ流出のリスクを低減するソフトウェアによる対策サービス。シルバーとゴールドの2種類が用意され、どちらもあらかじめソフトウェアをPCに導入しておくことで、盗難や紛失にあった対象PCがインターネットに接続されると特定のアルゴリズムを使って位置情報をメールで発信してくれる。メールにはIPアドレスやホスト名といったユーザー情報が含まれており、そこから所在を把握できるという。さらにゴールドでは、ユーザーからデータの削除命令を送ることで、対象PC内にある情報の流出を防ぐことが可能になる。
3つ目の「プライオリティアカウントサービス」は、「HP Care Pack」の上位に位置するトータル付加価値サービスで、シルバーとゴールドの2種類がラインアップされる。専用のコール窓口設置、ハードウェアの優先修理対応、障害管理の選任担当者の設置、技術情報の提供などが行われる。
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