CPUソケットの周囲を見ると、小さなチョークコイルがすき間なく並んでいる。この16個も実装されたチョークコイルで、16フェーズという高品位な電源回路を実現している。16フェーズの電源回路というのは、ASUSの「P5Q Deluxe」や「P5Q Premium」だけが採用している仕様で、現在のところ、最高水準の多重性を持たせた電源回路ということになる。
また、Maximus II Formulaで使用しているコンデンサはすべて日本製の高品質アルミ固体コンデンサで、大型のCPUクーラーユニットに干渉しないように、背の低い部材が使用されている。ただ、CPUソケットのすぐそばに配置されているので、CPUクーラーユニットの形状によっては取り付けができない場合もありそうだ。選択するときは注意しておきたい。今回は、インテルのリテールクーラーと、Auras Technologyの「LPT-700」を装着してみたが、問題はなかった。
電源回路の近くには、16フェーズ回路に対応した新型の「ASUS EPU2」コントローラが搭載されていた。ASUS EPU2は、負荷に応じて供給する電源のフェーズを変化させるもので、軽負荷時では利用するフェーズを落とすことで、システムの省電力化を促進させる機能を実現している。
Maximus II Formulaはグラフィックスカード用の拡張スロットとして、PCI Express x16スロットを2本持つが、2本を同時に使用する場合には、2つのPCI Express x8スロットとして動作する。拡張スロットには、ほかに3つのPCI Express x1を用意しているが、そのうち最も上にある黒いスロットには、付属のサウンドカードである「SupremeFX X-Fi Audio Card」専用のスロットとなる。また、PCIスロットは2本用意されている。
Serial ATAポートは、サウスブリッジとして搭載してる「ICH10R」が制御する6ポート以外に、Silicon ImageのSerial ATAコントローラの「Sil5723」が制御するポートが2個、MarvellのParallel ATA/Serial ATA兼用コントローラの「88SE6121」が制御するeSATAポートが1個の合計9ポートが利用できる。なお、ICH10RはRAID 0/1/5/10に対応し、Sil5723はRAID 0/1に対応している。
なお、ネットワークの仕様では、Marvell 88E8056を2個搭載したデュアルギガビットLANの構成となっている。
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