「PCで地デジを楽しむ」HDディスプレイ徹底検証――「FlexScan HD2452W」HDシリーズは地デジにも強い(3/3 ページ)

» 2008年08月26日 10時00分 公開
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視聴距離に適した「輪郭強調」で質感を整える

 詳細設定の「輪郭強調」も、画質の雰囲気を左右する。ムービーモードでは「+2」と少し強めの設定がデフォルトだが、MPEG-2など圧縮された映像によってはモスキートノイズが目立つシーンがある。映像のシャープネスは個人的な好みが大きい部分だが、1メートル程度の近い視聴距離で見る場合は「−2〜0」程度に下げてみるとよい。逆に画面から2〜3メートル離れて見るときは、デフォルト設定のように輪郭強調をプラスにしたほうがメリハリ感とシャープ感が高まる。

 そのほか、黒レベル、色の濃さ、色合い、ゲイン、ガンマといった調整も可能だが、FlexScan HD2452Wはデフォルトの設定が正確なので、基本的にはデフォルトのままが無難だ。映像ソースによって最適な設定が変わるので、気付いたときに少しだけ調整する程度でいいが、下手にいじると画質をかえって損ねてしまうので注意してほしい。

 お気に入りの映像作品に対して画質をとことん追求したいという場合は、カスタムモードにして黒レベルと色の濃さ、ゲインを微調整するのもアリだ。よりメリハリ感を強調したい場合は、コントラストを高めにしてコントラスト拡張も有効、そして黒レベル(RGB個別調整)を少しずつ下げ、液晶ディスプレイ全般が得意ではない黒表現の限界にチャレンジしてみてはどうだろうか。鮮やかな発色が好きなら、色の濃さを高くしたり、ゲイン(RGB個別調整)のRGBバランスにばらつきを持たせてみるのも手だ。

輪郭強調や黒レベル、RGB各色のゲインといった詳細な設定についても、リモコンからOSDメニューを起動して調整できる。これらはScreenManager Pro for LCDでの設定も可能だ。視聴距離が少し遠いときはリモコンで調整、近いときはソフトウェアで調整と使い分けられる

ScreenManager Pro for LCDでは、ユーザーが画質調整した内容を登録しておき、いつでも呼び出せる。映像ソースに応じたこだわりの画質調整を行うには、必須ともいえる機能だ

 もっとも、地デジを見るときに画質設定をころころ変えるのは、あまり現実的ではない。そこで、ムービーモードとカスタムモードで異なる設定を使い分けたり、ScreenManager Pro for LCDの機能でユーザー設定の登録を行なうのがおすすめだ。ScreenManager Pro for LCDなら、異なる画質調整の結果を複数のユーザー設定として登録しておき、好きな設定をいつでも即座に適用できる。

 最後に余談を1つ。FlexScan HD2452Wは、HDMI端子へのPC接続はサポートしていないが、今回試した限りでは問題なく画面表示できた。画面解像度が最大1920×1080ドット(1080p)になるものの、ドットバイドット表示ができるため、アスペクト比を正確に表示できるのはもちろん、ナナオの液晶テレビ「FORIS」シリーズ風の画質で地デジを見られるのはメリットだ。HDMI接続時はFineContrast機能の画質モードがDVI-D接続とは異なり、スタンダード、シネマ、ダイナミック、ゲーム、カスタムと、液晶テレビに近くなる。興味があれば、あくまで自己責任で試してみてほしい。

PCでデジタル放送を快適に見たいなら、FlexScan HD2452Wがオススメ

 今回は、PC用デジタルテレビチューナーの映像をFlexScan HD2452Wで楽しんでみたが、もともとFlexScan HD2452WはRGBガンマカーブの素性がよい高品位な液晶ディスプレイだ。つまり、階調表現に大きなムラがなく、すべての階調領域で色相が安定している。こうした特性は通常のPC用途にはもってこいだが、映像鑑賞では地味な画質になりやすい。

 それを補ってくれるのが、FineContrast機能のムービーモードや、コントラスト拡張機能というわけだ。コントラスト拡張を有効にしたり、メリハリを強調する画質調整を行っても、よほど極端な設定をしなければ、階調表現と色相再現の優秀さは保たれる。若干の黒つぶれや色飽和が発生するケースもあるが、動画再生中に感じる違和感はほとんどないだろう。

 豊富なAV入力やスルーモードに代表されるゲーム用の機能に注目が集まっているFlexScan HD2452Wだが、PCでデジタル放送をはじめとするハイビジョン映像を鑑賞するのにも最適な液晶ディスプレイであると太鼓判をおしたい。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2009年3月31日