CPUはクアッドのみ!の極上デスクトップPC「HP Pavilion Desktop PC m9380jp/CT」を試すこの性能がたまらない(2/3 ページ)

» 2008年09月01日 16時30分 公開
[鈴木雅暢,ITmedia]

パーツの選択肢は豊富でHDDは最大で3.25Tバイトまで内蔵可能

Intel G33 Expressチップセットを採用したmicroATX準拠のマザーボードを搭載

 システムの中核となるマザーボードは、Intel G33 Expressチップセットを搭載したmicroATXフォームファクタの製品で、「IPIBL-LB」と基板にプリントされている。メモリスロットを4本装備し、拡張スロットは、PCI Express x16スロットが1基、PCI Express x1が2基、PCIスロットが1基という構成となっている。メモリはPC2-6400 DIMMに対応し、容量は1Gバイト(512Mバイト×2)、2Gバイト(1Gバイト×2)、4Gバイト(1Gバイト×4)の3種類から選べる。チップセット内蔵機能(+外部PHY)により有線LAN機能はギガビットLAN(1000BASE-T)に対応し、CTOではPCIの無線LANカード(IEEE802.11b/g対応)も追加可能だ。

 3Dゲームの性能や、Blu-ray DiscなどのHDムービー再生の快適度に大きな影響を与えるグラフィックスカードは、NVIDIAのGeForce 9500 GS(グラフィックスメモリは512Mバイト)/9600 GS(同768Mバイト)/9800 GT(同1Gバイト)の3種類のGPUを搭載したカードから選べる。評価機はGeForce 9800 GT搭載カードを採用しているが、最新ゲームタイトルを快適にプレイできる3D描画性能に加え、動画再生支援機能のPureVideo HD(第2世代)により、Blu-ray DiscなどのHDコンテンツも少ないCPU負荷でスムーズに再生できる。DVI→HDMI変換アダプタも付属しており、HDMIケーブルを使えば、HDコンテンツを家庭用TVにデジタル出力することが可能だ。

評価機には選択肢で最上位のGeForce 9800 GT搭載カードと、Creative Sound Blaster X-Fi Xtreme Audio PCIが内蔵されていた(写真=左)。2基のDVI端子を備えたグラフィックスカードは1スロットぶんのスペースに収まる背の低いGPUクーラーを装備している。動作音はゲームプレイ時でも気にならなかったが、負荷時はかなり高温になる。長時間のゲームプレイの際には室温に気を配る必要があるかもしれない。標準でDVI→HDMI変換端子とDVI→アナログRGB変換端子が付属する(写真=中央)。GPU-Z 0.2.6の情報表示画面(写真=右)

 同社が「ストレージタンク」とアピールするように、HDDの充実度は本製品のウリの1つ。内蔵用HDDは2台まで選択可能で、Serial ATAインタフェースの7200rpm製品を採用している。1台目の選択肢としては、160Gバイト/320Gバイト/500Gバイト/750Gバイト/1Tバイトの5種類が用意され、2台目には500Gバイト/1Tバイトの2種類が用意されている。また、500GバイトHDDを2台利用したRAID 0(1Tバイト)/RAID 1(500Gバイト)も選択可能だ。また、前述の「ポケットメディアドライブ」は250Gバイト/160Gバイト、3.5インチサイズの「パーソナルメディアドライブ」は1Tバイト/500Gバイトがラインアップされる。これらと内蔵HDDをあわせれば、同時に最大搭載できるHDD容量は3.25Tバイトにものぼる。

 光学ドライブは、Blu-ray Discの記録に対応したDVDスーパーマルチドライブと、Blu-ray再生のみに対応したDVDスーパーマルチドライブ、そしてDVDスーパーマルチドライブの3種類が用意されている。いずれもSerial ATAインタフェースを採用し、ディスクのラベル面にレーザーを使ってイメージをプリントできる「LightScribe」に対応している。2台目の光学ドライブとしてDVD-ROMドライブ(記録型ドライブは選択不可)を追加することも可能だ。ゲームなどはプレイ時にオリジナルのディスクを必要とするタイトルも多いので、再生だけでも2台あると何かと便利だろう。

 なお、OSはWindows Vista Ultimate(SP1)/Home Premium(SP1)のほか、Windows Vista Business(SP1)から選べる。

 Core 2 Quad Q9450とGeForce 9800 GTという評価機の構成で付属ソフトウェアの「HP DVD Play」でBlu-ray Disc(H.264エンコード)を視聴してみたが、まったくコマ落ちや音飛びなく鑑賞することができた。再生時のCPU占有率は11〜15%で、鑑賞中にファンの騒音がうるさくなるようなこともなかった。

 サウンド機能は、マザーボードにオンボードHD Audio(8ch出力対応)が標準だが、「Creative Sound Blaster X-Fi Xtreme Audio PCI Express x1」も選べる。3980円というリーズナブルな追加価格でゲームやMP3オーディオなどをより高音質で楽しめるようになるのでおすすめだ。また、ベースモデルとは別に、地上波デジタル放送対応(BSやCSは非対応)のテレビチューナーを2つ搭載し、ダビング10にも対応したキャプチャカード(ピクセラ製)を搭載する「HP Pavilion Desktop PC m9380jp/CT (秋冬モデル)ダブル地デジモデル」や、ファイナルファンタジーXI推奨認定モデルも用意されている。

評価機はワイヤレスのキーボードとマウスを備えていたが、USB接続タイプも選べる(写真=左)。OSにWindows Vista Ultimate/Home Premiumを選べば、Windows Media Center用の赤外線リモコンが付属する(写真=右)

死角のない優れたパフォーマンスを発揮

評価機のWindowsエクスペリエンスインデックス画面

 それでは、ベンチマークテストの結果を見てみよう。テストに利用した評価機はCore 2 Quad Q9450(2.66GHz)、4Gバイトメモリ、GeForce 9800 GT、500Gバイト×2(RAID 0)という構成で、プリインストールOSはWindows Vista Ultimate(SP1)だ。

 PCMark05 1.2.0のスコアは文句がない。項目別で見ても穴がなく、定番的な自作PC以上のスコアといえる。PCMark Vantageのスコアも優秀だ。HD解像度の動画の再生やエンコードなどを行うため負荷が高い「TV and Movies Suites」を含めてすべての項目で4000以上のハイスコアをマークしている。

 DirectX 8.1世代のゲームがベースになっているFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3、DirectX 9.0c世代の定番ベンチマークである3DMark06のスコアも満足できる。DirectX 10対応のヘビータイトルとして有名なCrysis 1.2でも、グラフィックオプションをすべて高にしても1280×1024ドットまでならスムースに楽しめるスコアが出ている。また、Windowsエクスペリエンスインデックスの結果はご覧の通りで、CPUを除いていずれも最高値の5.9をマークしている。

左からPCMark05、3DMark06、PCMark Vantageのスコア

左からFFベンチ、Crysisのスコア

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