ゲームユーザーやオーバークロッカーを意識したP45 Platinumは、電源スイッチとリセットスイッチをオンボードで搭載しているほか、バックパネルにはCMOSクリアスイッチが用意されている。同社の「X38 Platinum」や「X38 Diamond」世代のハイエンドモデルから装備されるようになったこれらのスイッチは、PCパーツをケースに入れずに仮組みのままでテストを行うオーバークロッカーに支持されている装備だ。ただし、ASUSのMaxius II Formulaほどサイズは大きくなく、意匠的なデザインも施されていない。従来からの小さなマイクロスイッチであるが、小さくても普通に押せるので機能的な問題はない。
電源やスタンバイ、拡張スロットに組み込んだカードの動作状態、BIOSのPOSTコードなどを表示するLEDが、合計で25個も装備されているのもパワーユーザーに評価されるだろう。このようなオンボードのスイッチやLEDのおかげで、仮組み状態でもシステムのステータスが容易に把握できるので、オーバークロックのチューニング中に異常が発生しても原因究明が行いやすい。
オーバークロッカー仕様なのは、スイッチ類だけではない。BIOSに設けられた「Cell Menu」にオーバークロックのための各種調整項目が多数用意されている。
「D.O.T Control」は、自動的にオーバークロックを行う機能で、3段階のオーバークロック比率をユーザーが設定しておけば、負荷に応じて段階的に動作クロックが上がっていく。ただ、すべての動作を保証するわけではなく、評価作業でも、最高段階のオーバークロックを15%に設定して機能を有効にしたところ、重負荷状態で動作クロックが上がったと同時にリセットしてしまうという現象が発生した。同じ機材を使ってマニュアルで設定すれば、25%程度のオーバークロックが可能であったので、マザーボードの耐性を超えたためにリセットしたのではないと思われる。
「Multi-step OC Booster」という機能は、設定した値まで動作クロックが徐々に上昇していく。CPUの限界を超えるとリセットがかかってしまうので、Multi-step OC Boosterを応用すれば、FSBを上昇できるおおよそのラインが調べるだろう。そのほか、オーバークロックで腕の見せどころとなるFSBとメモリクロックの比率も細かい設定が可能となっているなど、オーバークロックにチャレンジするユーザーを本気にさせてくれる機能が多数用意されている。
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