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» 2008年09月19日 09時30分 公開

まずは海外モデルが登場:新インクシステムと無線LAN、エコがテーマ――HPの複合機/プリンタ08年モデル (1/2)

日本では家庭向け複合機/プリンタの新モデルシーズンを迎えている中、米Hewlett-Packardのアジア太平洋地区向け新製品が登場した。

[田中宏昌,ITmedia]

HPはアジア太平洋地区でNo.1のコンシューマーテクノロジベンダー

基調講演を行うクリストファー・モーガン上級副社長

 9月16日に香港で開催された、米Hewlett-Packardのアジアパシフィック&日本地域向けプレスイベント「HP“Engage. Excite. Expereience”Media summit」において、複合機/プリンタの2008年モデルが多数発表された。そのすべてが日本で投入されるわけではないが、新モデルの動向はうかがい知れる。

 基調講演では、Asia Pacific & Japan イメージング&プリンティンググループ上級副社長のクリストファー・モーガン(Christopher Morgan)氏が登壇し、「HPはワールドワイドで年間6000万台のプリンタを出荷しており、アジア太平洋地区ではPCとともにシェアNo.1の地位を獲得している」と述べ、「今後もアジア太平洋地区でNo.1のコンシューマーテクノロジベンダーとしてやっていくつもりだ」と抱負を語った。

 その戦略として、「ユーザーによりシンプルかつ手軽に家でもオンラインでも店頭でも同様の体験を提供していく」とし、具体的には新インクシステムの導入とワイヤレスで手軽に印刷できる無線LAN機能搭載プリンタの投入、店頭プリントのキオスク端末の展開(日本でのキオスク端末の展開は未定)、オンラインフォトサービス「Snapfish」の強化を挙げた。また、2008年5月に発表した環境適合ラベル制度「HP Eco Highlights」採用のHP Officejet/HP Photosmartをリリースしたほか、2008年11月には同社製ノートPCとデザインの調和が取れた複合機「HP Phorosmart C4599 AiO」を投入するという見込みを語った。プリンタからプリンティングへと軸足を移しつつ、引き続き個人でもプロでも満足できるデジタルプリンティングソリューションを提供していくのがHPの方針といえそうだ。

日本を除くアジア太平洋地域では、PCとプリンタの総販売台数でNo.1を記録した(写真=左)。HPのコンシューマービジョン(写真=中央)と戦略(写真=右)

HPが提供するソリューションにより、ユーザーは家庭内やオンライン、店頭を問わず、さまざまなコンテンツを出力できる(写真=左)。2008年11月に複合機の新モデル「HP Phorosmart C4599 AiO」が追加投入されるという(写真=中央)。新たに投入される複合機/プリンタの新製品(写真=右)

5色独立の新インクシステムを搭載した最新モデル

HP PhotosmartやDeskjetシリーズの新モデル

 続いては、プリントエンジンを一新した08年モデルを見ていこう。

 何といっても注目は、従来の染料6色独立インクシステムから顔料+染料の5色独立インクシステムに変更された点だ。具体的には、顔料系ブラックに染料系フォトブラック、マゼンタ、シアン、イエローという構成で、1.3ピコリットルと5.2ピコリットルのドロップサイズを打ち分ける「デュアルドロップボリュームテクノロジ」を導入することにより、これまでより粒状感を抑えたフォトプリントが可能になった。また、最高解像度9600×2400dpiでの印刷を実現したほか、アドバンスフォト用紙との組み合わせによるガラスフレーム下で65年の耐光性、11年の耐オゾン性を獲得した。ノズル数は顔料ブラックが720、染料各色が672の計3408本で、レジスタの駆動周波数は36kHzだ。これまで備えていたインクのリサイクルシステムは省かれたが、インクカートリッジに標準容量とXL(増量)タイプが用意されたのも見逃せない。

 ラインアップは複合機が4モデルと単機能プリンタが1モデルで、3.5型のタッチパネルを搭載した最上位機「HP Photosmart C8180」は据え置かれたままだ。複合機は「HP Photosmart C6380/C5380/C4580/C4480」、単機能プリンタは「HP Photosmart D5460」で、このうち新インクシステムを搭載するのはC6380/C5380およびD5460だ(C4580とC4480は従来の4色/6色交換)。また、「HP Eco Highlights」ラベルはC6380/C5380/C4580で採用されている。

 詳細は次ページの表にまとめたが、新インクシステムのA4最高印刷速度が33/31ppm(モノクロ/カラー)、4×6インチ最速印刷時間が18秒と、これまでのそれぞれ34/33ppm、10秒から遅くなっているほか、自動両面印刷機能に非対応となっているのが気になるところだ。そのぶん、価格は上位のC6380で199ドルと安く、無線LANを備えたC4580は139ドル、新インクシステムを搭載した単機能プリンタD5460ならば99ドルと非常に安価だ。

 なお、サポートOSはWindows Vista/XP、Mac OS X v10.4/v10.5(C4480はMac OS X v10.3.9、D5460はMac OS X v10.3も対応)で、発売はC6380とC4480が9月、そのほかは10月の予定だ。

左から新インクシステムを採用したHP Photosmart C6380、C5380、D5460

こちらは従来の4色/6色交換システムを継承したHP Photosmart C4580(写真=左)とC4480(写真=右)

C6380とC5380は2.4型液晶ディスプレイ(写真=左)を、そのほかは1.5型液晶ディスプレイを備える(写真=右)

新インクカートリッジ(写真=左)で、向かって左が標準容量、右が大容量カートリッジとなる。これまでと同様、フォト用紙とインクがセットになったPhoto Packがラインアップされる(写真=右)

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