先週の木曜日に、Phenom X4の最上位モデル「9950 Black Edition」の新バージョンが登場した。価格は2万2000円前後で、在庫は潤沢だ。なお、従来バージョンも店頭在庫のみが出回り続けている。こちらの価格は2万円弱となる。
新しいPhemon X4 9950 Black Editionは、TDPが従来モデルの140ワットから125ワットに下がったのが特徴。それ以外の仕様は同じで、動作クロックは2.6GHz、512Kバイトの2次キャッシュ4個と全コア共有の3次キャッシュ2Mバイトを備える。また、クロック倍率固定が解除されているのもBlack Editionシリーズ共通の仕様だ。
入荷したショップはおおむね好意的な感想が多かった。TSUKUMO eX.は「9950 Black EditionはAMDの最強モデルながら、TDPが高くて手を出すのをためらう人が多かったです。新バージョンで弱点が抑えられたうえに、価格も1〜2ヶ月前の旧バージョンと同じ程度。今までグレードアップに二の足を踏んでいた人が購入すると思います」と語る。
とはいえ、CPU全体のシェアを変動させる可能性はほぼないという見方も多勢だ。クレバリー1号店は「今は圧倒的にインテルが強い。Phenomも一時期に比べて、かなり受け入れられるようになってきましたが、Core 2 Quadに勝てる要素が目立たないので、グラフィックスカード市場のようなシェア奪還は起きていません。AMDはチップセットが優秀だけに、CPUさえ光れば逆転できると思うんですけどねぇ。今後の巻き返しに期待しています」と話していた。
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