それではベンチマークテストの結果から本機の性能をチェックしていこう。今回は、過去のレビューで計測したNJ3000のベンチ結果も同時に掲載し、最新のCentrino 2プラットフォームがもたらすパフォーマンス向上を具体的に確認していく。
評価機の仕様は、Core 2 Duo T9400(2.53GHz)、メモリ2Gバイト、7200rpmの120GバイトHDDという構成で、グラフィックス機能には前述のとおりチップセット内蔵のGMA4500 MHDを採用している。Intel Turbo Memoryは未搭載だ。このスペックを見る限り、評価機は性能と価格のバランスを重視したコストパフォーマンス構成といっていいだろう。なお、比較対象となるNJ3000のメモリ容量は、評価機の半分である1Gバイトになっている。
ベンチマークテストに使用した評価機 | |||||
---|---|---|---|---|---|
製品名 | CPU | チップセット | メモリ | HDD | Intel Turbo Memory |
Endeavor NJ3100 | Core 2 Duo T9400(2.53GHz) | Intel GM45(GMA 4500MHD) | 2048MB | 120GB(7200rpm) | なし |
Endeavor NJ3000 | Core 2 Duo T7800(2.6GHz) | Intel GM965(GMA X3100) | 1024MB | 120GB(7200rpm) | あり |
まず、Windows Vistaの動作状況を知る手がかりとなるWindows エクスペリエンス インデックスは、基本スコアがゲーム用グラフィックスの3.8で、従来モデルのNJ3000から0.4の向上となった。さらに、Windows Aeroの動作状況を示すグラフィックステストの結果も、NJ3000を0.7上回る4.1に伸びた。Windows Vista Home Premium以上のエディションでは、本機が確実に使い勝手の向上を果たしているのを確認できる結果だ。またCPU、メモリ、HDDのテスト結果も、メインマシンとして利用するのに不安を感じないスコアとなっている。
PCMark05の結果も、PCMarksが5383と家庭用PCとして十分な性能を示す結果となった。今回の評価機にはIntel Turbo Memoryが搭載されていないにもかかわらず、Intel Turbo Memoryを有効にしたNJ3000を上回るスコアを残している点に注目だ。Centirno 2プラットフォームの優位性がはっきりと確認できる結果と言えるだろう。
3DMark06のスコアも、1024×768ドット時で1104、フルスクリーン表示の1440×900ドット時で904と、これもチップセット内蔵のグラフィックス機能を採用したノートPCとしては良好な結果だ。NJ3000と比較してほぼ倍増となる大幅な伸びを達成している点も見逃せない。本格的なゲーミングPCとして運用するにはやや性能不足かもしれないが、それでも3Dアプリケーションへの対応力は確実に向上している。一方、Final Fantasy オフィシャルベンチマークテスト3の結果は、低解像度モード、高解像度モードともNJ3000とほぼ横並びという結果に落ち着いた。これは同テストがCPU性能に依存するところが大きいためと判断できる。
従来モデルとほぼ同じ価格帯で、最新のMontevinaプラットフォームに移行し、さらにBTOでCentrino 2構成も選択できるEndeavor NJ3100は、メインPCとしての十分な性能を備えつつ、手の届きやすい価格を実現した“究極のコストパフォーマンスモデル”と言っていい。
価格を優先して購入機種を決定することの多いミドルレンジノートPCにとって、コストパフォーマンスの高さは大きな魅力であり、購入を決定付ける有力な動機になりうる。また、CPUやメモリ/HDD容量、Intel Turbo Memoryの有無だけでなく、解像度や画質、視認性にこだわって液晶パネルにまで選択肢を用意した柔軟性の高いBTOは、日本を代表する直販PCメーカーである同社ならではだ。
グレーとブラックの筐体に、性能や使い勝手といった本質の部分をしっかりと練り上げた本機は、スタンダードノートPCのまさに“王道”を行く1台と言えるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:エプソンダイレクト株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年12月31日