そのほか、映像体験をより高めてくれる数々の高画質化技術や充実したインタフェース、使い勝手のいいリモコンはMDT242WGから譲り受けている。8ビットの映像入力信号を内部で10ビットに多階調変換し、最適な8ビット信号に割り当ててから画面に表示することで階調表現力を高める「10ビットガンマ補正」、16〜240階調しかないAV機器の入力信号を0〜255階調表示の液晶パネルで最適なガンマカーブになるように調整する「インプットレンジ」といった高画質化機能は健在だ。
液晶ディスプレイの基本スペックも申し分ない。液晶パネルは高コントラストと広視野角が得られるA-MVA方式のノングレアタイプで、輝度は500カンデラ/平方メートル、コントラスト比は2000:1(CRO非動作時1000:1)、視野角は上下/左右ともに178度、応答速度は中間調で6ms、MPRT(動画応答時間)は10msだ。
インタフェースに関しては、映像入力にHDMI×2(PC入力対応)、D5、S-Video/コンポジット、DVI-D(HDCP対応)、アナログRGBのD-Sub、音声入力にRCAステレオ×2、ステレオミニ、音声出力に光デジタル(2チャンネル/HDMI入力時)、ステレオミニ×2(1つはヘッドフォン出力)を内蔵している。
例えば、新旧ゲーム機とPCが手元にそろっているような環境でも、プレイステーション 3やXbox 360をHDMIに、WiiをD5に、昔のゲーム機をS-Video/コンポジットに、デスクトップPCをDVI-Dに、ノートPCをD-Subにそれぞれ映像切り替え器なしで同時接続できるため、よほどのことがない限り、入力端子が不足することはないはずだ。専用リモコンが付属し、手元で入力系統や各種モード設定、音量などが手軽に調整できるのもありがたい。
MDT243WGは初代のMDT241WGからボディデザインと基本スペックが変わっていないため、一見すると中身はほとんど同じマイナーチェンジモデルと思ってしまうかもしれない。しかし、実際にゲームをプレイしてみると、映像と音声の品質、さらにはそこから得られる体験の質が確かに向上しているのが分かり驚かされる。特にMP ENGINE IIにおける動画ブレの低減と明るさの両立は見事だ。
既に前モデルのMDT242WGが登場した時点で、MDT241WGに足りない部分を十分補っていたため、MDT243WGは弱点の補強というより、“ゲームに最適”というアドバンテージをさらに明確化したという見方が正しい。一般に、荒削りな部分が多い初代の製品が2代目で大きく改善され、3代目になってようやく完成を見るという例は少なくないが、MDT243WGの場合は初代のMDT241WGから高品位だったこともあり、もはやそのデキは語るまでもないだろう。
ゲーム向けディスプレイとして不動の地位を築かんとするMDT243WGは、この冬、最新ゲームを存分に楽しめるAV入力対応のワイド液晶ディスプレイが欲しいと考えているユーザーにとって、真っ先に検討すべき製品に違いない。
なお、こちらの記事では業界初のデジタル放送3波対応のデジタルテレビチューナーを搭載した21.5型ワイドモデル「VISEO MDT221WTF(BK)」も紹介している。併せて検討してみるといいだろう。
VISEO MDT243WGの主なスペック | |
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液晶パネル | 24.1型ワイド(VA) |
解像度 | 1920×1200ドット |
有効表示領域 | 518.4×324ミリ |
画素ピッチ | 0.270×0.270ミリ |
輝度 | 500カンデラ/平方メートル |
コントラスト比 | 2000:1(CRO非動作時:最大1000:1) |
視野角 | 上下178度/左右178度(コントラスト比10) |
応答速度(黒→白→黒)/(中間階調) | 16ms/6ms |
音声入力 | RCAステレオ×2、ステレオミニ×1 |
音声出力 | ステレオミニ×1、光デジタル(2ch、HDMI入力時)×1、ヘッドフォン×1 |
スピーカー | 5ワット+5ワット(DIATONEリニアフェイズ対応) |
外形寸法(幅×奥行き×高さ) | 558.5×270×401.4〜460.3ミリ |
重量 | 約11.2キロ(スタンド含む) |
昇降調整 | 58.9ミリ |
チルト調整 | 上25度、下10度 |
スイベル調整 | 左右各45度 |
消費電力 | 標準時110ワット、スリープモード時2ワット以下、オフモード時1ワット以下 |
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企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年12月25日