全モデル地デジ対応のコンパクトな液晶一体型――「FMV-DESKPOWER F」2009年PC春モデル

» 2008年12月15日 11時00分 公開
[ITmedia]

 富士通の「FMV-DESKPOWER F」はデザインと省スペースに注力した液晶ディスプレイ一体型デスクトップPCだ。1440×900ドット表示の19型ワイド液晶ディスプレイを搭載した上位機と、1366×768ドット表示の16型ワイド液晶ディスプレイを備えた下位機が用意されている。

 12月19日に発売される予定の2009年春モデルは、店頭販売向けのラインアップが従来の2モデルから3モデルに増加した。いずれもオフィススイートはOffice Personal 2007(SP1)がプリインストールされ、OSはWindows Vista Home Premium(SP1)を採用する。

16型ワイド液晶搭載モデルは新色を追加し、仕様を大幅強化

 新たに追加されたのは、16型ワイド液晶搭載機のカラーバリエーションモデルだ。従来と同じホワイトの「F/C50T(FMVFC50TW)」に加えて、ブラックの「F/C50T(FMVFC50TB)」が選択できるようになった。いずれも価格はオープン、実売価格は17万円前後と予想される。

16型ワイド液晶搭載の下位モデル「F/C50T」。左がホワイトの「FMVFC50TW」、右が新色となるブラックの「FMVFC50TB」だ

 ボディのデザインも一部変更されており、本体の下部にステレオスピーカー用のスリットが設けられ、電源などのタッチセンサー式ボタンが画面の下部中央に移動した。本体サイズと重量は変わらず、394(幅)×180(奥行き)×307(高さ)ミリで約5.5キロだ。

 F/C50T(FMVFC50TWF/FMVFC50TB)は基本スペックや機能面の強化も目立つ。チップセットをIntel GM965 Expressから上位機と同じIntel GM45 Expressに変更したことで、内蔵グラフィックス機能もIntel GMA X3100からIntel GMA 4500MHDに世代交代した。

 これにともない、CPUもCore 2 Duo T8100(2.1GHz/FSB 800MHz/2次キャッシュ3Mバイト)からCore 2 Duo P8400(2.26GHz/FSB 800MHz/2次キャッシュ3Mバイト)に強化されたが、メインメモリはDDR3ではなくDDR2を使用し、システムバスは800MHzとなる。ただ、メインメモリは従来機のPC2-5300 DDR2 SDRAM(2Gバイト×1)からPC2-6400 DDR2 SDRAM(1Gバイト×2)のデュアルチャネル構成に変更された。

左側面のカバーを開けると、B-CASカードスロット、SDメモリーカードスロット(SDHC対応)、3基のUSB 2.0、マイク、ヘッドフォンの各端子が現れる(写真=左)。B-CASカードスロットの追加にともない、従来機が搭載していたTypeII×1のPCカードスロットは省かれたが、USB 2.0ポートが1基増えている。1366×768ドット/アスペクト比16:9の16型ワイド液晶パネルは光沢仕様だ(写真=中央)。右側面にはスロットインタイプのDVDスーパーマルチドライブと1基のUSB 2.0が並ぶ(写真=右)

 そのほか、無線LAN機能はIEEE802.11b/g準拠からIEEE802.11b/g/n(11nはドラフト2.0)準拠に高速化した。320GバイトのHDD(5400rpm)とDVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブは従来通りだ。

 機能面では、これまで上位機のみの特権だった地上デジタル放送対応のテレビチューナーを初めて搭載。テレビ番組の視聴や録画はWindows Media Centerで行う仕様で、ダビング10には対応していない。

背面には2基のUSB 2.0、1000BASE-Tの有線LAN、テレビアンテナ入力、ACアダプタ用の端子を配置(写真=左)。背面のカバーを外すと液晶ディスプレイの高さを3段階(307/327/347ミリ)に調整できる(写真=右)。なお、細かいところではACアダプタの色が黒から白に変更された

19型ワイド液晶搭載の上位機は地デジ機能を強化

上位モデルの「F/C70D」

 一方、19型ワイド液晶搭載の上位モデル「F/C70D」は、2008年秋冬モデルから基本スペックを受け継いでいる。CPUはCore 2 Duo P8400(2.26GHz/FSB 1066MHz/2次キャッシュ3Mバイト)、チップセットはIntel GM45 Express、メインメモリはPC3-8500 DDR3 SDRAM(1Gバイト×2)だ。HDD容量は500Gバイト(7200rpm)、光学ドライブはDVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブを装備する。価格はオープン、実売価格は20万円前後の見込みだ。

 テレビ機能は従来と同じ地上デジタル放送のみに対応するチューナーを1基搭載するが、視聴や録画に使うソフトはWindows Media Centerから「FMV-TEO」や「FMV-DESKPOWER LX」と同じ「DigitalTVbox」に変更された。これにより、ダビング10に対応している。

 ボディのデザインは変わらず、本体サイズは465(幅)×211(奥行き)×391(高さ)ミリ、重量は約11キロだ。

 なお、同社直販の「WEB MART」では、19型ワイド液晶搭載モデルのスピーカーパネルをピンクやホワイト&ブルーに変更できるほか、最大4Gバイトのメインメモリ、最大750GバイトのHDD、無線LANやオフィススイートの有無などが選べる。

WEB MARTの直販モデルで選択できるピンクのスピーカーパネル(写真=左)と、ホワイト&ブルー(写真=右)のスピーカーパネル

FMV-DESKPOWER Fの概要(その1)
シリーズ名 モデル名 タイプ 従来比較 CPU メモリ HDD OS 実売
FMV-DESKPOWER F F/C70D 液晶一体型 マイナーチェンジ Core 2 Duo P8400(2.26GHz) 2048MB(DDR3) 500GB Home Premium(SP1) 20万円前後
F/C50T (FMVFC50TW) 液晶一体型 アーキテクチャ変更 Core 2 Duo P8400(2.26GHz) 2048MB(DDR2) 320GB Home Premium(SP1) 17万円強
F/C50T (FMVFC50TB) 液晶一体型 新カラー Core 2 Duo P8400(2.26GHz) 2048MB(DDR2) 320GB Home Premium(SP1) 17万円強
FMV-DESKPOWER Fの概要(その2)
シリーズ名 モデル名 液晶 解像度 チップセット 光学ドライブ GPU TV機能 重量
FMV-DESKPOWER F F/C70D 19型ワイド 1440×900 Intel GM45 2層対応DVDスーパーマルチ チップセット内蔵 地デジ 約11キロ
F/C50T (FMVFC50TW) 16型ワイド 1366×768 Intel GM45 2層対応DVDスーパーマルチ チップセット内蔵 地デジ(WMC) 約5.5キロ
F/C50T (FMVFC50TB) 16型ワイド 1366×768 Intel GM45 2層対応DVDスーパーマルチ チップセット内蔵 地デジ(WMC) 約5.5キロ
※F/C50T(FMVFC50TW)はホワイト、F/C50T(FMVFC50TB)はブラックのカラーを採用

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