12月20日、ASUSTeKがカフェソラーレ リナックスカフェ秋葉原店でユーザーイベント「ASUS年末大感謝祭 2008」を開催した。新製品のお披露目などはなかったものの、同社の最新マザーボードやグラフィックスカードなどを展示するとともに、1年の締めくくりとして多彩なプレゼント企画を盛り込んでおり、会場には多数のユーザーがつめかけた。
イベントはハイエンドパーツを組み合わせた高級デモ機や、同社マザーなどが当たるプレゼント企画など、とかく金額のかかった豪勢な仕様となっていた。デモ機で注目を集めていたのは、GeForce GTX 280を3枚挿したCore i7 Extreme Edition 965マシンだ。安く見積もっても35万円を超える構成で、その性能に熱視線を送るユーザーは多かった。
※記事初出時、「GeForce GTXの280枚挿し」という記述がありましたが、正しくは3枚です。おわびして訂正いたします。
また、同社製品を購入した先着100名のユーザーに16GバイトのSDHCカードを贈呈したり、セッションの最後にはじゃんけん大会も開かれた。催し物はおおむね好評で、プレゼント企画で一番の目玉となる「ひもくじ大会」が行われる直前には、数十人の行列ができるほどだった。
会場奥のセッションスペースでは、ASUSTeK広報の岩崎氏による同社製品の解説が行われた。話題の中心はCore i7登場以降に続々と発売されたX58マザーだ。最上位のRampage II Extremeについては、「プロ向けの仕様で、基板から部位ごとの電圧が調べられるようにしたり、3本目のPCI Express x16スロットにグラフィックスカードを挿すとマザーからはみ出してしまう(つまり、ケースに入らない可能性が高い)など、一般的ではない仕様が一部にあります。オーバークロックなどを頻繁にするユーザーに向けたマニアックなプロ向け製品という位置付けです」という。そのうえで、一般的なハイエンドユーザーには、1つ下の「P6T Deluxe」をプッシュしていた。
これらの製品に搭載されている同社独自の機能もしっかりアピールしている。特に注目を集めたのは、複数の電源回路で負荷を分散させてシステムの安定度を向上させる「マルチフェーズ電源回路」と電力管理専用チップ「EPU」。また、「高価なためにワークステーションでもそうは搭載されない」(岩崎氏)という富士通製ロングライフコンデンサを採用することで、105度の状態で5000時間(約半年)も連続で稼働できるタフな設計もあわせて語られた。
岩崎氏は「ほかのメーカーでコンデンサの耐久時間を5万時間としているところがありますが、JISにも登録されていませんし、もしも実在するならウチも搭載したいくらい。まあ、ウチのコンデンサも、実際の発熱値である75度で休まず稼働させて約18年持ちますから、まず安心していただけると思います」と、他社を牽制しながら軽妙なトークで解説を締めた。
そのほか、ソフトウェアで映像の画質調整を行う「Splendid」や、自動でオーバークロック設定にする「SmartDoctor」機能、X58マザーのみに採用されている、詳細なオーバークロック設定ができる新ソフト「TurboV」も紹介された。また、同社マザーの裏面に張られているヒートシンク機能を備える層「StackCool2」については、「マザーボードの裏側に風を送るようにすれば、冷却効率が確実に高まると思います」(岩崎氏)とコメントした。
ちなみに、早ければ2009年初頭に登場するとされるAMDのAM3対応新型CPUだが、ASUSTeK製の現行AM2+マザーはBIOSのアップデートにより、ほぼすべてが対応するとも語っている。
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