搭載する液晶ディスプレイのサイズは21.5型ワイドで最大解像度は1920×1080ドットと、フルHDの表示が可能だ。ほかのPCベンダーがリリースしている液晶一体型PCでは、タッチパネルを搭載する製品が増えているが、IdeaCentre A600はタッチパネルを搭載していない。
これについてLenovoは、2009年の3月中に製品の出荷を間に合わせるためという理由を示すとともに、IdeaCentre A600に導入されるOSのWindows Vista Home Premiumや同 Basicでは、タッチオペレーションで利用できる機能にまだまだ不足している部分が多く、タッチパネルを搭載することで増えるコストとユーザーが得られるメリットのバランスがと取れないことも挙げている。そのため、マルチタッチへの対応などでタッチオペレーションの機能が拡張されるWindows 7を導入したモデルではタッチパネルを搭載する可能性もあるという。
ThinkCentre A600の主な仕様は、CPUがCore 2 DuoのTシリーズ、チップセットがIntel GM45と、そのプラットフォームはノートPC向けとなっている。ディスリートGPUもMobility Radeon HDシリーズを搭載する。メモリ容量はDDR3-1066を1Gバイトから最大4Gバイト(ただしOSは32ビット版)、HDDは1Tバイトまで搭載できる。
ThinkPad W700dsは、液晶ディスプレイを搭載する天面ユニットに引き出し式のサブディスプレイを搭載する。引き出したサブディスプレイは縦長で角度調整も可能だ。サブディスプレイ以外の構成はベースとなったThinkPad W700と同様だ。
ThinkPad W700にサブディスプレイを搭載した理由についてLenovoは、ThinkPad W700の主なユーザーとして想定している“デジタルコンテンツクリエーター”の作業環境を調査したところ、その9割がマルチディスプレイ環境を利用していたという。そのようなユーザーは、ノートPCに作業環境を移行する場合でも、マルチディスプレイ環境を求めるため、ThinkPad W700にもサブディスプレイを搭載する必要を感じたという。
縦長にサブディスプレイをレイアウトしたのも、コンテンツ作成現場の状況を考慮した結果だ。解像度が1920×1200ドットのメインディスプレイから違和感なくサブディスプレイに遷移するために、768×1280ドットと縦方向に長い解像度になるように搭載することになったそうだ。また、マルチディスプレイを使う場合、メインのディスプレイには加工している素材を大きく表示させて、サブディスプレイにツールバーやパレットを置くようになるので、縦長方向のサブディスプレイが使いやすいという調査結果も考慮したとLenovoは説明している。
ちなみに、天面ユニットにはサブディスプレイをもう1台搭載するスペースが確保できるという。そのため、ゲームユーザーを対象にした、左右方向に引き出せる「トリプルディスプレイ」のThinkPad W700もアイデアとしてあったらしい。
今回は、ThinkPad W700の主なユーザーがプロユースのデジタルコンテンツクリエーターであることと、価格を常識的なラインに抑えるためデュアルディスプレイとなったが、将来的に、ミドルレンジの価格帯までコストダウンが進んだときには、トリプルディスプレイを搭載したゲーミングノートPCが実現する可能性もあるという。
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